ゴルフのルールが2019年から大幅に改定されました。改定されたことは知っていても、まだまだなじみがない女性ゴルファーも多いのではないでしょうか。これからラウンドやコンペの機会も増える今、もう一度おさらいをしておきましょう♪
まずは「これさえおさえておけば大丈夫!」 15のポイントをご紹介。デキる女性ゴルファーになるために、しっかりチェックしてゴルフのベストシーズンを迎えましょう!
ルール変更の目的は“ゴルフがより分かりやすく、より身近なもの”になるためのもの
2019年1月1日より施行されたゴルフの新ルールは、2018年から大幅に変更されました。その1番の目的は“ゴルフがより分かりやすく、より身近なもの”になること。すべてのプレーヤーにとって分かりやすく、適用しやすくなり、さらにこれからゴルフを始める人たちにとってもゴルフがより魅力的で身近な存在になるために今回の改定が行われました。
コース内の名称が一部変更され、5つのエリアに
コース内は大別すると「4つの特定エリア」と、それ以外の「ジェネラルエリア」に分けられ、合計5つのエリアに分類されることに。エリアによって適用できるルールが違うので、ボールがどのエリアにあるのかの判断が大切になります。
1:ティーイングエリア(旧称・ティーインググラウンド)
⇒プレーヤーがプレーするホールをスタートするときに、そこからプレーしなければならない。
2:ペナルティーエリア(旧称・ウォーターハザード)
⇒コース内のすべての水域がペナルティーエリア。海、川、池、溝、排水路などで、水の有無は関係ない。その他、ガケ、密生したブッシュなどもペナルティーエリアとなる場合がある(規則2.2b参照)。
3:ジェネラルエリア(旧称・スルーザグリーン)
⇒ティーイングエリア、ペナルティーエリア、バンカー、パッティンググリーンの4つの特定エリア以外の場所で、そのエリアにあるすべての種類の地面、成長・付着している物(木、草など)を含む。
4:パッティンググリーン(名称変更なし)
5:バンカー(名称変更なし)
<2つのエリアの境界にボールがあったら?>
ジェネラルエリアと4つの特定エリアのいずれかとの境界にボールが止まっているときは、4つの特定エリアに球はある、とみなされる。また、ジェネラルエリア以外の4つの特定エリアのうちの2つのエリアにボールがある場合は、次の順番で最初となる特定エリアにあることになる(規則2.2c参照)。
>>ボールがそのエリアにあると判断される優先順位
ペナルティーエリア > バンカー > パッティンググリーン > ジェネラルエリア
<ローカルルールで設定されるプレー禁止区域>
新しいルールでは、「プレー禁止区域」というエリアもローカルルールで設定できるようになりました。ジェネラルエリア内の異常なコース状態やペナルティーエリアで設けられるもので、芝の張り替え区域の損傷防止、動植物の保護、歴史・文化財の保護などが目的です(特定の色の杭や線などで表示)。この区域にボールが止まったり、スタンスやスイングの障害となる場合は、必ず救済を受けなければなりません(規則2.4参照)。
ボールを拾い上げて確認する場合、マーカーへの告知が不要です!
ボールに泥がついたりしていて判別できない場合、拾い上げて確認しないといけないケースもありますよね。
その際はボールの位置をマークしてから、ついている泥などが落ちないように拾い上げられるルールに(認識マークが確認できる程度まで泥は落とせる)。確認後のボールは元の箇所にリプレース。別のプレーヤーの球であっても同様です。旧ルールのような、マーカーや同伴競技者の立ち合いは不要となりました。
また、プレーヤーが球を確認する合理的な必要性がないのに、自分の球の箇所をマークせずに拾い上げたり、認められていないのにその球をふいた場合は1罰打となります(規則7.3参照)。
ちなみに間違って取り替えられた球をプレーした、または規則7.3に違反して誤所から球をプレーしたことに対する罰は2罰打となりますので注意!
ボールを捜す時間は5分から3分に短縮
林や深いラフなどにボールが入ってしまったとき、捜す時間は3分(現行ルールは5分)に短縮されました。ボールが3分以内に見つかっても、それがプレーヤーのものか確認できない場合、3分を経過した後でもプレーヤーがそのボールに近づいて確認をする合理的な時間は認められる。3分以内に見つからない場合は紛失球となります(規則18.2参照)。
紛失球となった場合、プレーヤーは1罰打を加え、直前のストロークを行った所から球をプレーすることによって、ストロークと距離の救済を受けなければなりません(規則14.6参照)。
旗竿をホールに残したままストロークすることを決めてから打ったボールは、旗竿に当たっても無罰
新ルールでは、プレーヤーが旗竿をホールに残したままストロークすることを決めてから打ったボールは、旗竿に当たっても無罰。このルールはすでに浸透しているのではないでしょうか。
ただし、残しておくことにしていたにもかかわらず、ボールが旗竿に当たりそうだからとキャディが勝手に旗竿を抜いてしまったらプレーヤーに2罰打が課せられます。同様に、同伴競技者が勝手に旗竿を抜いてしまった場合には同伴競技者に2罰打。
なお、合理的に考えて明らかにボールが旗竿に当たらないと分かってから抜いた場合は、罰はありません(規則13.2a参照)。
飛球線後方にキャディが立ってアドレス確認するのは2罰打
旧ルールでは、ショット時までに飛球線後方からキャディ(ダブルス戦の仲間を含む)がどけば無罰でしたが、新ルールではプレーヤーがストロークのためのスタンスをとり始めてからの後方からの確認は認められません。
この場合の「ストロークのためのスタンス」とは、一度スタンスを取ったとしても、そこから一度アドレスを外せば、ストロークのためにスタンスを取ったとみなしません。つまり、キャディがボールの飛球線後方に立ってしまっていた場合でも、プレーヤーが一度スタンスをほどくことによって、ペナルティを科すことはありません。
そのため”故意”ではなく、”誤って”立ってしまった場合にはペナルティはないということになります。
プレーヤーがストロークのためにスタンスを開始しているときにキャディが飛球線後方に立っていたとしても、キャディがプレーヤーではなく別の方向を向いていて気づいていない場合や、プレーヤーがスタンスを取り始めた段階で、キャディが残りヤードを計算していたり、何か別のタスクにかかっている場合は、”誤って”立ってしまったと認識されて、ペナルティはないこともあわせて覚えておいてくださいね。
こちらは、アマチュアにはほとんど関係のないルールですが、プロはセットアップのルーティンの変更が求められることになってしまった規則です(規則10.2b参照)。