銀座6丁目にある「銀座Room」は、遊びなれた紳士や淑女が夜な夜な訪れる会員制バー。お目当ては、オーナーのかずこママを中心にくり広げられるウィットに富んだおしゃべり。人を愛し、ゴルフを愛するかずこママが、Regina webに登場。ゴルフにまつわる「あるある」悩みをズビシッと解決してくれます!
「保険に入っていないのにホールインワン。ランチをおごれと言われ……」
先日、パー3でホールインワンしてしまいました!! 初めてのことなので舞いあがっていると、同伴者とうしろの組の仲間から「じゃあ、ランチはすべてアイコちゃんもちだね!」と、当然のように言われてしまいました。
ホールインワンすると、同伴者やコンペの参加者に食事や品物をふるまう、とは聞いてはいたのですが、私はホールインワン保険に入ってないし、8人分のランチ代を急に払えと言われても……。
ケチとも思われたくないのでしぶしぶごちそうしましたが、こういうケースはどう対処すればいいでしょう。ランチ代を払えと当然のように言われたことも、ちょっぴり納得いきません
(製薬会社勤務・アイコ 30代 独身 ゴルフ歴 4年)
ホールインワンと同伴者へのふるまいは“セット商品”と思うこと
ホールインワンって、一生に一度あるかないかの、事故のようなできごとよね。
みんなにお祝いしてもらうことはあっても、こっちがおごるってどうなの? って気持ちはわからないでもないけど、世に「ホールインワン保険」があるように、ほとんどの人が“出した人が飲食なり、記念品なりをふるまう”って文化ができてしまっている今。
保険に入っていなくても、“ホールインワンと仲間へのふるまいはセット商品”って、あらかじめ考えてた方がいいと思うの。ま、あなたはもう起きてしまったことだけど、まだ未体験の人は、そう覚えておいてね。
おごれ、って言われておごるから「えっ!マジで?」ってなっちゃうけど、最初からそういうものだと思って、言われる前に自分から「おごっちゃいます!」って気前よく言っちゃいなさい。
ホールインワンってある種おまつりみたいなもの。キセキみたいな出来事なんだから、みんなでシェアした方が楽しいじゃない。しかも、あなたの株もあがることは確実よ。
セルフプロデュース料だと思えば安いもの
ちなみに、私も去年、ホールインワンしちゃった♪ 保険には入っていたけれど海外では下りないってことで、自腹でちゃんとごちそうして、仲間と喜びを共有して、思い出に残る一日を過ごすことができました。後日みなさんから、お祝いもしていただけたわ。
そもそも一番大切なのは、ゴルフは社交ってこと。だから、ランチ代の1万円やそこらをシブって“ケチ”って思われるデメリットはかなり大きいわ。
むしろ、ホールインワンは自分を広報するチャンス。自分のイメージを最多制限にアップさせる予算だと思って、気持ちよくふるまう価値観が必要なんじゃないかしら。「あの人は器が大きい」なんて、いいウワサが広がったら、ランチ代なんて安いもの。
たかが5000円や1万円をシブって貼られた“ケチ”というレッテルは、人生において本当にいいことはないものよ。
かずこ(Kazuquo)ママ プロフィール
“一見さんお断り” 銀座6丁目の会員制バー『銀座Room』を経営。常連には多数の女子プロゴルファーが名を連ねる。名門コースの会員権をもつほど、自身も大のゴルフ好きで、年2回のコンペを主催。著書に「東京銀座六丁目 僕と母さんの餃子狂詩曲」(集英社刊)がある。インスタグラム(@kazuquo)もチェック!