銀座6丁目にある「銀座Room」は、遊びなれた紳士や淑女が夜な夜な訪れる会員制バー。お目当ては、オーナーのかずこママを中心にくり広げられるウィットに富んだおしゃべり。人を愛し、ゴルフを愛するかずこママが、Regina-webに登場。ゴルフにまつわる「あるある」悩みをズビシッと解決してくれます!
◆「ゴルフもおしゃれもがんばって、見た目もそんなに悪くないのに、なぜかモテない」
ゴルフが大好きな30代独身です。スクールに通い、練習も一生懸命したおかげで、コンスタントに90台前半で回れるようになりました。
ルールもマナーも勉強し、プレーファストも心がけ、一緒に回る人に迷惑をかけない自信はあります。仕事もがんばってるし、おしゃれやメイクにも気を使い、絶世の美女ではありませんが、容姿もそこそこだと思います。自分でいうのもなんですが、若いころはそれなりにはモテました。
なのに、最近めっきりモテないんです。ゴルフやデートに誘ってくれる男性もたくさんいますが、一向に進展しない……。回を重ねるうちにフェードアウトしてしまいます。
女友だちは、「ゴルフもうまいし、いつもきれいだし、なんでモテないかわからない」と言ってくれますが、男性はそうは思わないらしく……。私のどこがいけないのでしょうか。心当たりがあれば教えてください! (製造業勤務 ちひろ 35歳 独身)
◆正論を男に求めると、男はあなたの元から逃げていくわよ
あなたはきっと今まで、仕事もゴルフもがんばって、見た目にも気を使い、生活もきちんとしてきたとてもまじめな女性なのね。
でももしかして、それを男性にも求めてしまってはいないかしら。
心のどこかで、「男性は女性をエスコートするもの」「ゴルフのプレーはスマートであるべき」「時間にルーズな人は許せない」などなど。
あなたの中の正論を、男性につきつけてはいないかしら?
たとえ言葉では言わなくても、心の中で思っていることは、目や所作に出ちゃうものなのよね。 私のまわりにも何人かそういう女子がいるんだけど、あなたにはバッファ、つまり、余裕やゆとり、遊びの部分がないのでは?
◆ 男はみんなマザコン。少しのことは許してあげるバッファをもちなさい
男はみんなマザコンで、子どものころから母親に許されて、許されて、母性におぼれて生きてきたの。
だから、バッファがない、ちょっとしたことを許してくれない女性といるとツライのよ。
たとえば遅刻した彼に「大丈夫ですー」と言っても、心の中で「遅刻する人ってどうなの?」と、思ったり、きっちり割り勘されて支払いするとき、「この人ケチなの?」と思っていたり。口には出さなくても、その気持ちがオーラとして出ちゃってて、男はそれを感じ取っているの。
少々の遅刻くらいなら、まいっか、と許してあげるとか、割り勘でも潔く払うとか、ゴルフ場のお風呂時間を男性に合わせてささっとすませられるか、というのもあるわね。とにかく、自分の正論に人を当てはめるのではなく、相手の性格や行動に対し、臨機応変に調整できるバッファのある女にならないとね。
大体、あなたの正論が通じる理想的な男なんて、もうとっくに他の女のものになっているの。30歳を過ぎて独身の男なんて、どこかに難ありなんだから、その難を受け入れて包み込んであげるくらいの度量がないと、絶対に一歩踏み込んだお付き合いには発展しないわよ。結婚する理由がないもの。
あなたが真剣に、男性と付き合いたいのなら、男のために心から折れて、ちょっとくらいのミスなら合わせてあげるくらいのバッファを持ちなさい。 それができないなら、独身でいるほうが幸せ。私はそう思うわ。
◆かずこ(Kazuquo)ママ プロフィール
“一見さんお断り” 銀座6丁目の会員制バー『銀座Room』を経営。常連には多数の女子プロゴルファーが名を連ねる。名門コースの会員権をもつほど、自身も大のゴルフ好きで、年2回のコンペを主催。著書に「東京銀座六丁目 僕と母さんの餃子狂詩曲」(集英社刊)がある。インスタグラム(@kazuquo)もチェック!
この記事は「Regina-web」で連載された「銀座のかずこママがズバリ言うわよ!」再録です