スイングのエネルギーを直接ボールに伝えるパーツ「クラブヘッド」。今回はこのクラブヘッドで知っておきたい3つのポイントをご紹介します。
クラブ名称、あなたは知ってる? 知らない?【目指せ、ギア通女子!】
◆しくみを理解すればおのずとギアにくわしくなる
ギア通を目指す上で改めて意識したいのは、クラブは、ヘッド、シャフト、グリップの3つのパーツでできていること。そのしくみを理解すれば、手に取ったり、カタログの数字を見るだけでも、自分に合うのかどうかを判断できるようになります。
まずヘッド。名称を覚えるより知るべきは、性能に関わる部分。それが「重心位置」です。
とくに深さと低さの関係がわかれば、ヘッドのそれぞれの個性がわかるようになるでしょう。
【01】重心が深いといいワケ
重心は深さ、高さ、距離で位置を表しますが、重要なのは深さ。これを「重心深度」といいます。フェースから重心までの距離が長いほど深いと呼び、深いほどインパクトでヘッドが上を向くのでボールが右に行きづらく、上がりやすくなります。つまり、やさしいというワケ。カタログに数字は書いてありませんが、ドライバーならヘッドのお尻部分が長い、アイアンならソール幅が厚ければ深い、と思って大丈夫です。
【02】重心が低いといいワケ
カタログなどによく「低重心」という言葉が出てきますが、重心が低いと打ち出し角が高くなり、ドローボールが打ちやすくなります。ドライバーならフェース面の高さが低いヘッド。アイアンならキャビティ型(キャビティ=穴のこと。バックフェースにくぼみがある。)が低重心設計です。ちなみに、男性に比べると圧倒的に筋力が弱い女性用のクラブのほとんどが、低・深重心設計になっています。
【03】ロフトよりも打ち出し角で選ぼう
クラブをロフトで決める人は多いですが、じつはメーカーによってさまざま。同じ12度でも、ボールの上がり方や飛距離がぜんぜん違う、なんてよくあること。ですから、ロフトではなく打ち出し角で選ぶのが正解。試打や練習場のスイング診断機などですぐにわかります。女性なら打ち出し角が15度〜18度の間に収まるクラブが適正です。
◆教えてくれたのは…関浩太郎プロ
1974年生まれ。15歳でゴルフを始め、研修生を経て渡米。最新のスイング、クラブ、トレーニング、メンタル理論を学びプロツアーを転戦。帰国後はフィッティング理論、クラフト技術を習得。著書も多数。現在はビギナーからジュニア、シニア、トップアマ、プロまで幅広い層のレッスンを行う。「SEKI GOLF CLUB 目黒」主宰。
撮影/福田文平 エディター/たかはしよし子