長引くコロナ禍の影響で、女子プロゴルフのトーナメントにさまざまな変化が生じています。何が変わるの? 活躍しそうな選手は?そんな疑問をクリアにしながら、今年ならではの見所を押さえていきましょう!
2020~2021年と、長丁場となった今シーズン。賞金女王争いも最後まで目が離せません。2021年初戦「ダイキンオーキッドレディス」では、小祝さくらプロが優勝! 今後の賞金ランキングの行方を、佐伯三貴プロにナビゲートしてもらいました。
■20年終了時点での賞金ランキングトップ5(2020.12.20付け)
笹生優花 | ¥93,891,170 |
古江彩佳 | ¥90,502,992 |
原英莉花 | ¥70,722,208 |
小祝さくら | ¥62,886,208 |
渡邉彩香 | ¥60,259,965 |
◆ミキティが選ぶ! 賞金女王争いに絡むのはこの3人!
古江彩佳プロ
生年月日 : 2000年5月27日 |
プロ入会 : 2019年10月23日(91期生) |
優勝回数 : JLPGAツアー4回(アマ含む) |
2020年平均ストローク : 70.1064(1位) |
2020年年間トップ10 : 7回(2位) |
2020年獲得賞金 : ¥90,502,992(2位) |
「冷静沈着さが際立ち、ゴルフIQはプラチナ世代でトップクラス!」(佐伯三貴)
ゴルフIQの高さが際立っています。若いのに、優勝争いですら緊張している様子もなく、自分のゴルフを普通にやっているように見えます。自分と喧嘩せず、いつもステディなゴルフができるのが最大の強み。まだまだ余裕で勝てそうな雰囲気がありますし、賞金女王になれる実力があります。
◆パーセーブ率1位! 自分のゴルフを続けられるメンタルの強さ
昨年はパーオン率7位にもかかわらず、パーセーブ率は1位。やるべきことを当然のようにこなせる強さが強み。
◆無駄のない素直なスイングでボールが曲がらない
クラブの性能を最大限に活かした無駄のないスイングは「教科書のよう」と評されることが多い。ボールを曲げずに飛ばすスイング。
小祝さくらプロ
生年月日 : 1998年4月15日 |
プロ入会 : 2017年7月29日(89期生) |
優勝回数 : JLPGAツアー2回 |
2020年平均ストローク : 70.4329 (4位) |
2020年年間トップ10 : 6回(3位) |
2020年獲得賞金 : ¥62,886,208(4位) |
「周囲に流されない無双感!往年の不動裕理プロを思わせる風格」(佐伯三貴)
ほわーんとした雰囲気ですが、芯の強さを感じます。ショット力もすばらしく、平均的にすべて上位にいる選手。人のペースに惑わされず、勝ち始めたらもう他の人は勝てない。そんな不動プロのようなオーラを持っています。パターのフィーリングが合うようになれば、何勝でもあげそうですよ。
◆アプローチも絶妙! 小ワザの種類が多く、じつは練習の虫
「ずーっと練習している子」とは佐伯プロの弁。つねに上位入賞しているのは、努力の積み重ねによるものだった!
◆女子プロ人気を押し上げた黄金世代がライバル
同期で黄金世代の勝みなみプロとは仲も良く、切磋琢磨する仲。試合中にはこんなおちゃめな一面を見せることも。
原 英莉花
生年月日 : 1999年2月15日 |
プロ入会 : 2018年7月28日(90期生) |
優勝回数 : JLPGAツアー3回、STEP UP2回、 国内対象外1回 |
2020年平均ストローク : 71.1778(11位) |
2020年年間トップ10 : 6回(3位) |
2020年獲得賞金 : ¥70,722,208(3位) |
「見て楽しい、華のあるゴルファー勢いに乗ったら敵なし!」(佐伯三貴)
スタイルが良くて愛嬌もあり、球も飛ぶ。誰もが「おおっ!」と思いますよね。メジャーで勝つこともあれば、ボーンと予選落ちすることもある。そんな良いときと悪いときの落差も、彼女のゴルフのおもしろさ。現在はトップと2000万円強の差がありますが、勢いに乗ったら大逆転があるかもしれませんよ。
◆国内最終戦で初日から首位を独走
2020年日本国内最終戦となるリコーカップではトータル10アンダーでツアー3勝目をあげた。真っ赤なフラワーシャワーがお似合い!
◆ピンチをチャンスに! スタイル抜群のファッションリーダー
173㎝の高身長でゴルフウェアを颯爽と着こなす姿には男性ファンもメロメロ。グローブをしたままパッティングすることでも有名。
*記事内の解説は2021年1月の取材に基づいています。
◆教えてくれたのは…佐伯三貴プロ
佐伯三貴/さいき・みき
1984年広島県生まれ。2007年3月にプロデビューし、翌4月、4戦目となるフジサンケイレディスクラシックで初勝利を飾る。
2010年伊藤園レディスで2勝目をあげて以降、2019年にツアーの第一線から退くまでの13年間で通算7回の優勝経験を持つ。
Regina 2021年春号に掲載した内容をWEB用に編集しています。 撮影/西田英俊、ALBA.net、Getty Images エディター/大津恭子