昨年国内女子ツアーで台風の目となった笹生優花プロ。圧巻なのがキャリーの平均飛距離が２６０ヤードというドライバーショット。デサントレディース東海クラシックで行われたドライビングコンテストでは２７０ヤードをかっ飛ばし、女王にも輝いていました。
笹生プロは前回の記事で、自身のスイングについてR・マキロイの動画がルーツと語っていました。R・マキロイのように上体が強ければ、ダウンスイングへの切り返しで左足に体重を乗せた後、そのまま体を回転できますが、笹生は上体の力がないぶん、体重を左に移した後、一度右足に戻し、再び左足に乗せるといいます。そうすることでヘッドスピードが上がって飛ぶとのこと…！今回はその詳しい方法について聞いてみました。
前回の記事：笹生優花が包み隠さず教えてくれた規格外の飛距離の秘密とは！？
◆いったん右に戻るからヘッドが走る
私のスイングで特徴的なのは、ダウンスイングでの体重移動でしょう。切り返しと同時に左足に乗せていきますが、両手が右太モモの前に下りてきたぐらいから右足に戻します。そのままインパクトを迎え、フォローで両手が腰の高さぐらいまで上がったら、再び左足に乗せていきます。
左足に一度乗せた体重を右足に戻すのは難しいと思うかもしれませんが、左足で地面を蹴ることによって、右足に戻しています。さらに、右足で地面を蹴ることで、もう一度左足に体重を乗せます。
この体重移動をすることで、ダウンスイングからフォローにかけてヘッドスピードが上がります。上体の力がない人にはお勧めの動きです。バックスイングでためたパワーをダウンスイングで一気に放出していくわけですが、これは体重移動だけでは軸がブレて安定しません。次ページでお話しする体のターンをこの体重移動にプラスすることで、カッコいいスイングになり、飛距離も伸びるわけです。
◆スイングリズムは“ヨッ、コイ、ショ”
ヘッドスピードを加速するには、リズムよくクラブを振ることも大切です。私は“ヨッ、コイ、ショ”のリズムです。アドレスからバックスイングで“ヨッ”、トップで“コイ”、ダウンスイングからフィニッシュまでが“ショ”です。“イチ、ニー、サン”でも“チャー、シュー、メーン”でも構いません。とにかく毎回同じリズムで振りましょう！
関連リンク：笹生優花プロインタビュー「賞金女王は全く意識してません！」
◆教えてくれたのは…
笹生優花 さそう・ゆうか／2001年６月20日生まれ、東京都出身。ツアー２勝。今季開幕２戦目のＮＥＣ軽井沢72ゴルフトーナメントでツアー初優勝を飾ると、２週後のニトリレディスでも優勝し、９月末の賞金ランキング１位。アマチュア時代はフィリピンのナショナルチームでも活躍。来年の東京五輪はフィリピン代表として出場を目指す。ＩＣＴＳＩ所属。
ALBAドライバー・アイアン・アプローチぜんぶ女子プロに教わろう！ 2021年版掲載 編集/島村涼 撮影/相田克己 岩本芳弘 上山敬太 佐々木啓 鈴木祥 近澤幸司 福田文平 村上航 米山聡明 Getty Images
