女性ゴルファーがスコアを大きく縮めたいなら、アプローチ練習に力を入れるべきです。ですが、アプローチは闇雲に練習すればいいわけではありません。100切り、90切り、80切りとレベル別に目的を持って練習をすることで、寄せワンになる確率は大幅に高められます。さあ、アナタのレベルにピッタリの課題から取り組んでベストスコア更新につなげましょう!
今回のテーマは80切り“スピンで止まる球を打つ”です。80切りを目指すためには、特殊な状況でのアプローチもマスターしておかなければいけません。ここでは強烈なハイスピンをかけるための打ち方を、山口すず夏プロに教えてもらいました。
◆左手首を甲側に折らないこと
残り30Yでピンが傾斜のあるところに立っていたり、落としどころが狭いときはボールをギュギュっと止めたい。そんなときはハイスピンショットで狙います。
この場合、ヘッド軌道はイン・アウトではなくややカットです。球は左足カカト線上に置き、フェースを開いて構え、アウトサイド・インに振っていきます。そして、低くフォローをとって緩やかなダウンブローで打ちます。
ポイントは、開いたフェースをインパクトでスクエアに戻しながら打つこと。フェース面にボールが乗るためスピンがかかりやすいのです。インパクトでは左手首を甲側に折らず左腕で押し込むこと。左手首が折れるとダルマ落としになるので注意しましょう。
左サイドのボールを上から打ち込んで行ってフォローを低くとるのがポイントです。6:4の左足体重のまま左手主導でスイングしましょう
ボールは左足カカト線上にセット。フェースを開き、インパクトゾーンでは開いたフェースを閉じながらアウトサイド・インに振っていく
傾斜など球が止まらない場所にあるピンに向かって打ってください。30Y未満はスピンがかかりづらいです。弾道はピッチショットよりやや低い打ち出しにしましょう
◆フェース下めを赤道下に入れる
ヘッドをボールの赤道下に入れて、フェースにボールを乗せてスピンをかけるイメージです
◆コックを使ってタテに上げる
テークバックでコックを使って振り上げましょう。クラブが高く上がってよりダウンブローに打ちやすくなります
ハイスピンをかけたいときは、基本のイン・アウト軌道ではなくややカット軌道で上から打ち込みましょう。フォローでシャフトは立たせてください
◆教えてくれたのは…
山口すず夏 やまぐち・すずか/00年生まれ。19年は米ツアーに参戦。シード権獲得はならなかったが、19年のQシリーズで2020年の出場権を獲得した
ALBAドライバー・アイアン・アプローチぜんぶ女子プロに教わろう! 2021年版掲載 編集/島村涼 撮影/相田克己 岩本芳弘 上山敬太 佐々木啓 鈴木祥 近澤幸司 福田文平 村上航 米山聡明 Getty Images