異性が一緒のラウンドでは、お世辞や社交辞令のつもりであっても、口にしないほうが無難な言葉もあります。ふわふわとした軽い言葉を多用すると、本人を誤解させかねないだけでなく、一緒にラウンドしている同性から「軽い女性」「思わせぶりな人」などの不名誉なレッテルを貼られるきっかけにもなりかねません。
せっかく親睦を深めようと参加したラウンドで、自分の評判を下げてしまうのは、とっても残念なこと。
今回は、メンタル心理カウンセラーの並木まきが、ラウンド中に異性にかけないほうが無難なフレーズをお話します。
◆誤解を招きやすい「褒め言葉」は人間関係トラブルのもと
お世辞や社交辞令と聞くと、嫌悪感を示す人もいるかもしれませんが、ラウンド中のお世辞や社交辞令には、場を和ませる効果のほか、同伴者との人間関係を円滑にするメリットも期待できます。けれど一方で、そのフレーズによっては、狙った効果を得られないばかりか、異性からの勘違いを招いたり同性から不快感を抱かれたりといったことも起こりやすいため、不用意な言葉は避けたほうが確実です。
その場では特に問題が起きているように見えなくても、自分が発した言葉のせいで無用なトラブルを引き寄せてしまえば、ゴルフにまつわる人間関係に悪影響が出ることもあります。一見するとなにげないフレーズを、本人は場を盛り上げるために口にしていても、予期しない展開の引き金になってしまうこともあるため、よくよく気を付けるに越したことはありません。
◆これは危険!異性には口にしないほうが無難な「褒め言葉」
そこで続いては、異性には口にしないほうが無難な褒め言葉について、解説します。
(1)「かっこいい」
スイングやウエアのコーディネートなどを「素敵」という意味で「かっこいい」と褒めてしまうと、この言葉を言われ慣れていない男性ほど、必要以上に舞い上がってしまうことがあるので要注意です。
舞い上がるだけならまだよくても「かっこいい」という言葉を都合よく解釈して「僕のことを好きなんじゃないか」と、湾曲した捉え方をする人もいるのが現実です。
一度口にしたくらいなら、まだリスクは低いと言えますが、定型句のように連呼してしまうと、誤解される可能性もさらに高まります。
また、異性に対して「かっこいい」と気安く口にしている同性に対し、女性の目がシビアな傾向も忘れるわけにはいかず「なんだか軽い人ね」「モテ狙い?わざとらしい!」などの反発を招く場合も少なくありません。
「かっこいい」の言い換えとして「スイングが綺麗ですね」「ウエアがよくお似合いですね」などと、より具体性のある褒め方をしておくと、誤解を招きにくくなりますよ。
(2)「私の彼氏(夫)だったらよかったのに!」
ラウンド中には紳士的な振る舞いに徹する男性も多く、日常生活と比べると、女性をうまくエスコートしてくれる男性にも頻繁に遭遇しますよね。
そういった男性に対し、深い意味はなく「私の彼氏(夫)だったらよかったのに〜!」「私も、こういうところに気づいてくれる男性と付き合いたかった!」などと褒め言葉のつもりで口にする女性もいますが、これも相手を勘違いさせやすい危ないフレーズです。
本人は恋愛感情なく口にしているつもりでも、言われた男性からすると舞い上がりやすい言葉でもあり、男性が既婚者である場合には「俺と、不倫をしたいのかな?」などと曲解されるパターンも決して珍しくありません。
無用なトラブルを招かないためには、こういった褒め方はどんなシーンであれ、避けたほうが賢明。同性から見ても思わせぶりなフレーズに映りやすく、悪い印象を抱かれやすいと言えるでしょう。
男性の立ち振る舞いを褒めるときには、変に褒め言葉をひねらず、ただ「ありがとうございます」と、その振る舞いに対するお礼を伝えるにとどめたほうが安全です。
異性を交えたラウンドでは、言葉ひとつで後々のトラブルを招いてしまう引き金になることもありえます。お世辞や社交辞令は、人間関係を円滑にする目的で口にするならベターですが、不用意な言葉のせいで、本人がまったく意図しないトラブルへと発展してしまうのは、残念な展開。誤解を招きやすいフレーズは、口にしないに越したことはないのも確かでしょう。
並木まき/元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。ゴルフ歴15年のエンジョイゴルファー。