男子ゴルフトーナメントの最終戦であるゴルフ日本シリーズJTカップは、ベテラン谷原秀人選手の優勝で幕を閉じました！ これで2020年からの2年間にわたって開催されたすべててのツアー日程が終了したことになります。
すべての日程が終了したことにより、男女共に賞金王、賞金女王、そしてメルセデスポイントによる最優秀選手賞も決まりました。男子の賞金王は、C.キム選手の逃げ切り。女子は賞金女王が稲見萌寧選手、最優秀選手賞が古江彩佳選手と、今季のツアーを盛り上げた２選手が分け合う形になりました。どちらも最終戦までもつれ込んで、非常に楽しい展開でした。
さてさて、「今年はもうプロのプレーは見れないの？！」と思われがちですが、大事な試合があともう１つだけ残っています。「Hitachi 3Tours Championship（日立3ツアーズ選手権）」です。
◆日立3ツアーズ選手権とは
千葉県の大栄カントリークラブで開催される日立3ツアーズ選手権は、男子、女子、シニア、それぞれのツアーから7名ずつ選出されて戦うチーム戦です。つまり、どのツアーが一番強いのかを決める大会と言えます。
難病を抱える子供たちや家庭環境に恵まれない子供たちのためのチャリティ活動として、2005年から開催されるようになりました。
選手の選考方法は、11月1週目終了時点での賞金ランキング上位3名と4名の会長推薦（LPGAは協会推薦）の合計7名です。
以下、今年の出場予定選手（敬称略）
【男子ツアー】木下 稜介、C・キム、星野 陸也、稲森 佑貴、金谷 拓実、大槻 智春、香妻 陣一朗
【女子ツアー】稲見 萌寧、小祝 さくら、西村 優菜、西郷 真央、勝 みなみ、菊地 絵理香、原 英莉花
【シニアツアー】篠崎 紀夫、細川 和彦、井戸木 鴻樹、田村 尚之、寺西 明、伊澤 利光、清水 洋一
※女子ツアーは、米国の予選会が同日程で行われているため、最優秀選手賞の古江彩佳選手は欠場しています。
◆3ツアーズの競技方法は2種類
3ツアーズは、１ステージ9ホールの全2ステージ、計18ホールで戦い、ステージ毎に競技方法も変わります。
・ファーストステージはベストボール方式フォアボール・ストロークプレー
フォアボールとは、2人ずつのチームが競い合う競技方法のことです。その競い合い方として、マッチプレーとストロークプレーの2種類があります。この形式でのマッチプレーとは、２人のスコアの合計または、良い方のスコアをチームのスコアとし、少ないチームがポイントを得て、最終ホール終了時点の合計点で戦います。ストロークプレーの場合は、2人の合計スコア、または少ないスコアの方をチームのスコアとしてトータルのスコアで争います。どちらも少ない方のスコアを採用するベストボール方式（ベターボールとも言われています。）を採用していることが多く、フォアボールとベストボールが同義として扱われることも多いようです。
ファーストステージは、ベストボール方式フォアボール・ストロークプレー、つまり2人がそれぞれプレーをし、１ホール終わる毎に良い方のスコアを採用して、9ホール終了時点のトータルスコアで争うということになります。
最終ホール終了時点のトータルスコアで順位が決まり、1位のチームから順に4ポイント、2ポイント、0ポイントがそれぞれのチームに加算されます。
・セカンドステージはオルタネート方式フォアサム・ストロークプレー
オルタネート方式はフォアサムと同義で、2人のプレーヤーがひとつの球を順番に打っていく競技方法です。そのストロークプレーということなので、こちらも9ホール終了時点のトータルスコアで争うことになります。
加算ポイントはファーストステージより大きくなり、1位のチームから6ポイント、4ポイント、2ポイントが加算されます。
ちなみに、それぞれが打った球の良い方を選んで、その場所から皆が打っていくスクランブル方式もあります。どの方式も、チームで行われるコンペなどではたまに使われている競技方法なので、知っておいて損はありません！
３ツアーズは、普段とは違った競技方法で行われるため、各選手が楽しそうにプレーしていることもとても印象的な大会です。飛距離が違うため各ツアーによって使用するティーグラウンドは違いますが、それぞれの特色がよくわかり、大変勉強になる大会でもあります。今季最後の戦いを、ぜひご覧ください！
◆おだみなプロフィール
おだみな／元プロキャディ。男子、女子両ツアーで活動し、宮里藍プロのデビュー年からアメリカ本格参戦までの専属キャディとして転戦。現在は二児の母をしながら、近所のゴルフ場でハウスキャディとしてアルバイト中。学生時代に家族の影響でゴルフを始め、ゴルフ歴だけは長いがスコアはイマイチ。
