春が待ち遠しい2月、ゴルフルールをもう一度、おさらいしませんか? 特にゴルフルールの取り扱いは、「基本的にはOKだけど、この場合はNG」というように細かいものが多くて覚えきれないもの。今回はそんなボールに関するルールをクイズ形式でご紹介。全問正解すれば、練習以上に効果あるかも!? ぜひチャレンジしてくださいね。
【問1】落下の勢いで地面に食い込んでしまったボール、ラフだけど拾い上げても大丈夫?
高く上がったボールがラフにドスン! 勢いで半分ほど埋まってしまいました。これでは打てないので救済を受けたいのですが、ラフの場合、無罰の救済はできなかったような気が……?
【問2】拾い上げたボールが泥だらけ。拭いていいんだっけ?
グリーン手前のフェアウェイに止まったボール。同伴競技者に「アプローチの邪魔になるから」と言われて拾い上げました。ボールに泥がついていたので気になってつい拭いてしまったのですが、これって大丈夫なのでしょうか?
【問3】2度打ちをしてしまった!1打目じゃなくて…2打目として数えるの?
グリーンサイドのラフからのアプローチ、ピタリと寄って1パット! ナイスパーだと思ったのですが、同伴競技者にから「今のは2度打ちだから、ボギーだよね」と言われてしまいました。そう言われれば2回当たったような感触も……。これってボギーですか?(涙)
↓↓正解は……!↓↓
【回答1】無罰で救済が受けられます!
2019年改定ルール、規則16.3「地面にくい込んでいる球」の16.3a「救済が認められる場合」には、「球はジェネラルエリアにくい込んでいなければならない。プレーヤーの球がジェネラルエリアにくい込んでいる場合にだけ規則16.3bに基づいて救済が認められる。」とあり、16.3bには救済の方法が記載されています。
これまでのルールでは、「芝生を短く刈ってある区域」に食い込んだときに限り無罰の救済が認められていました。今回の改定では「芝生を短く刈ってある区域」の縛りが取り払われ、ラフを含むジェネラルエリア全域の救済が認められたのです。
救済の方法も変更になりました。これまでは、食い込んでいるボールにできるだけ近く、ホールに近づかない場所にドロップだったのが、ボールの直後を基点とした1クラブレングス以内のホールに近づかないジェネラルエリア内にドロップとなりました。
なお、ジェネラルエリア以外の区域にくい込んでいる場合は、区域によって違うルールが設けられています。
【回答2】一打罰。ボールは拾い上げて拭けるケースと拭けないケースがあります
ゴルフ規則14.1c「拾い上げた球をふくこと」には、
・パッティンググリーンで拾い上げた球は常に拭くことができる(規則13.1b参照)。
・パッティンググリーン以外の場所で拾い上げた球は、次の理由により拾い上げた場合を除き、常に拭くことができる。
つまり、グリーン以外であっても、拾い上げたボールは基本的には拭くことが許されています。
ただし、下記4項目に当てはまる、「ボールの状態を確認するために拾い上げたボール」と、今回のように「他のプレーヤーの障害になるために拾い上げたボール」は拭くことができないので注意が必要です。
・球が切れたか、ひびが入ったかを確かめるため。ふくことは認められない。
・球を確認するため。確認のために必要な程度だけふくことは認められる。
・球がプレーの障害となるため。ふくことは認められない。
・球が救済を認められる状態にあるかどうかを確かめるため。プレーヤーが規則に基づいて救済を受けるのでなければ、拭くことは認められない
また、拭いていけない場合は、「プレーヤーが認められていないのに拾い上げた球をふいた場合、1罰打を受ける」と続きますので、憶えておきましょう。
【回答3】ナイスパー! 2度打ちだとしても1打とカウントします。
2019年改定ルール、規則10.1「ストロークを行うこと」の10.1a「球を正しく打つこと」には、「プレーヤーのクラブが偶然に2回以上球に当たった場合、1回のストロークとなるだけで、罰はない。」と記載されています。
これまでは、2回以上クラブがボールに当たってしまった場合、そのストロークを1打としてカウント、そこに1打の罰を加えトータル2打として計上しなければいけませんでした。
今回の改定ルールでは偶然にボールの方向が変えられた場合、原因がプレーヤーの体や用具であったとしても、罰はありません。同様に空中のボールにもう一度(又は複数回)クラブが当たったとしても罰はつかないのです。
偶然はあくまでも偶然であり、良い結果のときもあれば悪い結果のときもあります。いずれの場合も受け入れて、あるがままにプレーを続行すれば良いのです。
参考URL:JGA公式サイト