いざゴルフを始めたものの、どのように練習していいのか、こんなライからどうやって打てばいいのかなど、分からないことってありますよね。そこで初心者やゴルフ歴が浅いゴルファーに役立つテクニックを、国内女子ツアーで2勝を挙げている西山ゆかりプロにアドバイスしていただきました! 連載第2回となる今回は、忙しい女性ゴルファー必見の『時間がないときの練習方法』についてです。
Q:ラウンド前に練習場でボールを打つ際、気をつけることは?
A:とにかく下半身を中心に体を回していきましょう!
ラウンドを翌日や当日に控えている場合、スイングの形にこだわる必要はありません。ボールを打つことに慣れることを優先しましょう。とはいえ、左右に大きく曲げたり、チョロばかり打っていたのでは不安になると思います。そこで、これだけは守ってほしいポイントを紹介します。
それは体の回転です。恐らくボールが当たらないときは、体の軸が左右に傾いていると思われます。バックスイングでは頭と上体が右にスライドし、ダウンスイング以降では頭と上体が左にスライドする感じです。そこに体の回転はありません。まずは背骨を中心とした体の軸を左右に傾けないこと。自分が肩幅程度の筒の中に入っているとイメージしたら、その中で体の軸を中心に回転することを心がけてください。ただし、腕とクラブは筒からはみ出しても結構です。
その際、大切になるのが下半身からスイングを始めることです。バックスイングでは右後ろのポケットを後ろから引っ張られるイメージを持つと、下半身からスイングを始めることができ、トップで右足股関節の上に上体が乗ります。
ダウンスイングの切り返しでは、下半身の左サイドを使って右に回した腰を元に戻すことから始めましょう。両手が右腰の高さまで下りてきたら、あとは体全体を左に回転するだけです。腰だけを回し続けると振り遅れてスライスが出ますし、腕だけでクラブを下ろすと体の動きが止まり、引っかけが出るので要注意です。
仮に20球ほど打てる時間があるなら、9番アイアンで最初の10球はボールの行方を気にせず、下半身を中心とした体の回転を意識しながら打ちます。その10球で右に曲がる球が多い人は、左腰が引けて振り遅れているので、左足に体重を乗せながら体全体を回転しましょう。
左に曲がる球が多い人は、腕に力が入り過ぎているので、極力腕の力をリラックスしてからアドレスに入りましょう。
肩幅ぐらいの筒をイメージして、その中で体を回転する姿をイメージしましょう
トップからダウンスイングへの切り返しは、腰を元に戻す動きから始めましょう
◆さらにワンポイント! ボールの位置を確認しましょう!
アドバイスどおりにボールを打っているのに、今一つ狙ったところに飛んでいかないという人は、ボールの位置をチェックしてみましょう。皆さんが思っている以上にボールの位置は大切です。正しいスイングをしていてもボールの位置次第ではミスショットが出るからです。
基本的にはショートアイアンではボールの位置はスタンスの真ん中です。ここで注意したいのが、自分では真ん中と思っているつもりでも、実際は右足寄りや左足寄りになっていることがよくあります。
最初に両足を閉じた状態でボールを真ん中に置きます。それから左右均等に足を広げていけば、自動的にボールはスタンスの真ん中にきます。スタンス幅は肩幅ぐらいです。
ショートアイアンでは真ん中ですが、ミドルアイアンで上手く当たらないときはボールを真ん中よりも1、2個分左に寄せてみましょう。
両足を閉じた状態でボールを真ん中にセットします
両足を同じだけ開くと自動的にボールはスタンスの真ん中にきます
◆教えてくれたのは…西山ゆかりプロ
1982年生まれ。神奈川県出身。2008年に26歳でプロテストに合格し、30歳でステップ・アップ・ツアー初優勝、33歳でレギュラーツアー初優勝。国内女子ツアーでは2勝を挙げている。
◆取材協力/藤沢ジャンボゴルフ
300打席、最長266ヤードと日本でもトップクラスの規模を誇り、広々としたキレイな施設がゴルフ女子にも愛される「藤沢ジャンボゴルフ」は、今年50周年を迎える大型練習場。より“上達”できる優れた練習環境を追求し続けるとともに、女性支配人の理念による抜群のホスピタリティで「充実したゴルフライフのサポート」「居心地の良い空間」を提供してくれる“ゴルファーのオアシス”! 打席には様々なライを再現した傾斜打席や測定器を兼ね備えた特別打席もあり、アプローチ練習場、バンカー打席、パッティング練習場も備えています。
撮影/村上悦子 取材・文/山西英希 取材協力/藤沢ジャンボゴルフ