ゴルフラウンドを1回ともにすれば、相手との相性はある程度はわかるようになると聞きますよね。「なんだかこの人とは、仲良くなれそう!」と、初ラウンドでいい予感がして嬉しくなったことのあるゴルファーも多いのではないでしょうか。
一方、残念ながらも、ゴルフを通じて「この人とは、仲良くなれないかも…」と悟ってしまうことも稀に起こりうる話。ラウンドは、相性の見極めにも使えると言っても間違いではありません。
親しくなれそうにもない相手に気ばかり使ってしまうと、メンタル疲労のもと。相性を見極める心がけも人間関係では重要です。
メンタル心理カウンセラーの並木まきが、ゴルフラウンド中に同伴ゴルファーとの相性を見極めやすいポイントをお話します。
●「波長」が合わない相手とは無理をして仲良くなっても疲れるだけ!?
円滑な人間関係の構築には、ある程度の「気遣い」はマスト。しかし、気ばかり使ってしまってドッと疲れが溜まるようであれば、根本的にその相手とは「相性が悪い」と言わざるをえません。
こういったケースでは、無理をして相手に合わせるとストレスが蓄積されることも多いので、どこかで「相性が悪いのだな」と割り切って、人間関係を育む心がけも大切です。相性の悪さは、片方の努力だけではどうしようもないので、後々の人間関係トラブルを防ぐためにも、この“割り切り”が、かえっていい関係をキープできるコツに繋がることも多いのです。
そして「相性の悪さ」は、ざっくり言うと「波長が合わない」に尽きる場合も少なくないので「なんだか合わない!」と感じる相手とは、無理をして仲良くなろうとしないことが、心と環境を守るポイントにもつながります。
●“波長の合わない相手”とのゴルフシーンあるある3つ
一緒にラウンドをしているなかで「ん?」と思うシーンが多いのは、波長が合わないサインかもしれません。ありがちな特徴を3つご紹介しましょう。
【1】移動のタイミングが合わない
クラブハウスからカートに向かうタイミングや、ショットの準備をするタイミングなど、ラウンド中における移動のタイミングで急かされたり待たされたりすることが多いように感じるなら、波長が合わない人である可能性も。些細なサインではありますが、移動にまつわることでイラッとしたり不快に思ったりする頻度が多いほど、残念ながら相性は悪いかもしれません。
こういったちょっとしたイライラが、人間関係ではやがて大きな不協和音に発展する話は、けっこう多いですよね。
【2】「わざわざ今、言わなくても…」な会話が多い
ラウンド中の雑談は、親睦を深めるチャンス。ところが、雑談中に「この人は、なんで今、そんな話を出すんだろう?」と感じる会話が多いようなら、波長が合わないサインです。
ゴルフの話題であれ、仕事の話であれ「なんで今?」と感じてしまうということは、感性が合わないということ。
無理をして合わせていても、そのうちに疲労が蓄積され、ストレスのもととなる人間関係に発展しかねません。
【3】笑いのツボが違いすぎる
笑いのツボは、本当に人それぞれ。ある人はきわどい下ネタが好きだったり、別の人は第三者のけなしながら笑うのが好きだったり……と「面白い」と感じる会話のポイントには、個人差がありますよね。
この“笑いのツボ”が、自分とかけ離れていると感じるときも波長が異なるサイン。ゴルフシーンであれば、誰かのプレーを小馬鹿にするように笑ったり場にそぐわない雑談ネタで無理に笑いをとろうとしているように感じたりといった場面が当てはまります。
他の人が楽しそうに笑っているからといって、無理に自分も合わせ続けるのはストレスの原因にも。
波長が合わない人ともあえて波風を立てることはありませんが、自分が無理をしてまで仲良くなろうとすると、どこかで“ほころび”が出てくるでしょう。ゴルフを通じて仲良くなれる人間関係ばかりであればハッピーですが、そうとも言い切れないのが現実。
ラウンドをしていて違和感を抱く場面が多ければ、無理に仲良くなろうとしないことも、自分の心や人間関係を守るためには大事な心がけです。
並木まき/元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。ゴルフ歴15年のエンジョイゴルファー。