ゴルファーによってさまざま!“ヘッドカバー”へのこだわり、キャディはこう思ってます

こんにちは。ハウスキャディ歴●年のB子です。気温がぐっと上がり、桜もあちらこちらで咲き始めました。まさにゴルフ日和! という日も増えて、私の勤めるゴルフ場も連日満員御礼です。

久しぶりにクラブを握ったという方も多くいらっしゃいます。何ヶ月ぶりかにキャディバックを引っ張り出してきたという方も。そんな風にしばらくぶりの自分のキャディバックを見ると、いつの間にかくたびれてしまったヘッドカバーが気になる! なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、『ヘッドカバー』の使い方や、こだわりをテーマにお話したいと思います。

そのヘッドカバー、クラブより大切?!

最近のヘッドカバーは、可愛いもの、おしゃれなものがこれでもかというほどラインアップされています。ぬいぐるみタイプのものや、ブランドロゴが入ったもの、昔ながらのニットタイプのものにもさまざまな色柄があって、皆さん個性的。「汚れてしまっても良いの……?」と心配になることも少なくありません。

とくに印象的だったのが、先日担当したお客様。クラブ確認の際に、そのお客様はこうおっしゃられました。「このヘッドカバー、高かったから傷つけないでね!」と。

え? ヘッドカバーって、クラブを傷つけないためのものですよね?

確かにそのヘッドカバーはデザイン性の高いもので、素材もしっかりした高級そうなアイテム。もちろん、あえて傷をつけるようなことはありませんが、すぐ横には同伴されるお客様のキャディバックも積んでいますし、ヘッドカバーはそもそも、ウッド同士がぶつかっても傷がつかないようにするためのもの。

そのヘッドカバーに傷をつけてはいけないとなると、いったいどうしたら良いの? ヘッドカバー同士がぶつかって擦れてしまうこともあるし、そもそもクラブをお渡しする時は、カバーをしたまま? 外したカバーはどこに保管するの? 

ゴルフは屋外のスポーツです。そこここから飛び出ている枝とかに引っかけるのではないかと心配で、ぐるぐる悩んだ結果、私はお客様に相談させていただきました。

「ヘッドカバー、外したままではダメでしょうか?」

お客様は快く了承してくださり、それでも見える位置に置いておきたいようで、ラウンド中そのヘッドカバーはカートの荷物入れに鎮座しておりました。クラブヘッドを保護するためのヘッドカバーをクラブより大切にされているお客様にお会いしたのは、それがはじめて。ヘッドカバーを外しておいて、とお客様に言われることは多々ありますが、自分から外させてくださいとお願いしたのは初めてのことでした。

すぐに落ちてしまうヘッドカバーにはひと工夫を!

キャディをしていると、落としてしまいやすいヘッドカバーに出会うことはよくあります。乗用カートの場合、走行中にいつの間にか落としていたなんてこともあり、それを取りに走って戻ることも。

もっとも多いものが、パターカバーです。とくにマジックテープで止めるタイプのパターカバーは、接着面にゴミが溜まっていたり、日差しなどの影響で劣化したりすることでくっつきにくくなります。ごみを取る、マジックテープを取り替える等すると、外れにくくなります。どういてもそのカバーを使用する場合は、プレー中は外しておくのが◎。なくしたくない! と考えるなら、ぜひこまめなお手入れをお勧めします。

次に多いのは、ぬいぐるみタイプのヘッドカバー。ぬいぐるみタイプのものは、頭がどうしても重くなりがちです。気が付けば、ずるりと外れかけていることが多々あります。クラブのネックの部分をきつくすれば、今度はクラブのヘッドが入りにくくなるという問題点も。こうした場合は、ヘアゴムなどをネックの部分に付ける、大き目の洗濯バサミなどで止めるといった、落ちにくくする工夫が必要です。

本来、クラブを守るためのものであるはずのヘッドカバーにこだわるがあまり、使い方が本末転倒になっていることも。

「ヘッドカバーは、大切なクラブを守るもの」。まずはそれを大前提に、好みのものを選んで楽しんでいただけたらなと思います。

◆キャディのB子 プロフィール

キャディのB子/あるゴルフ場のアルバイトキャディ。学生時代に家族の影響でゴルフを始め、大学のゴルフサークルに所属。就職活動に失敗し、ハウスキャディのアルバイトをして就職先を探すはずが、キャディが天職と気づく。シャンクが一番の敵。

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