「なかなかスコアがよくならない……」。そんな悩みをもつあなた。18ホールをただ漠然とラウンドしていませんか?じつはパー3とパー5はチャンスホール。前回は、パー3の攻略法を解説しましたが、今回はパー5の攻略法をご紹介。さて、あなたならどうやって攻略しますか?
スコアアップのカギはパー3とパー5。いきなり100切り! チャンスホール攻略大作戦
◆パー5、もっとも賢い攻め方はどれ?
たとえばこんなパー5。さて、あなたならどう判断しますか?
◆ティショット…左に打ちたいときどこに立つ?
(1)ティーイングエリア右
(2)ティーイングエリア左
(3)ティーイングエリア真ん中
◆2打目…ラフに入ったボール。半分浮いている。持つ番手は?
(1)確実に出してそこそこ距離も欲しい。UTで無理せずフェアウェイキープ
(2)半分浮いていれば大丈夫FWでできるだけ飛ばす
(3)多少浮いていてもミスは厳禁。アイアンでフェアウェイに出す
◆3打目…ピンまで120ヤード。バンカー越え
(1)バンカーを越える番手でグリーンを外してもバンカー越えを避けられる方向に打つ
(2)バンカーを越える番手でピンを狙う
(3)残り30ヤードは得意距離。4打目勝負でバンカー手前に刻む
◆「いかに飛ばすかよりもミスの確率を減らそう」(中村英美)
距離の長いパー5は、早くグリーンに近づこうとつい飛ばすことばかり考えて、得意でもないのに長くて難しいクラブをチョイスしがち。案の定ミスショットになり、結局ラフやハザードにつかまって、上がってみればダブルスコア……なんてことに。6打のボギーで上がればいい、と考えればなにも長いクラブを持つ必要はありません。ボギーオンなら距離を4つで割ればいい。そんな風に考えると、攻略法が変わってきますよ。
<<<ティショットの攻略方法>>>
【作戦5】まずはホール図を見て作戦を練る
4打目に得意距離を残すプランがおすすめ
パー5のティショットはとにかく前に飛ばす! そんなアマチュアは多いですが、賢く攻めたいなら事前の予習が最重要。ホール図を見て、グリーンに乗せるまでのストーリーを考えましょう。おすすめは、パーオンよりも4打目をいかにやさしくグリーンに乗せるか。ティではなくグリーンから逆算すると、“どこに何で打つべきか”が見えてきますよ。
例えばアプローチを20ヤード残すとして、400ヤードを3で割れば1打の距離は約133ヤード。難しいウッドは必要ありません。ティアップする前に、カートのホール図などで、距離やハザード位置をしっかりチェック!
【作戦6】打ちたい方向の反対側にティアップする
逆側に立つとコースを広く使える
ティーイングエリアではとりあえず真ん中に立つ、という人、意外に多いのでは? じつは立つ位置によって、ミスを防ぎ、2打目をより打ちやすくすることができます。たとえば写真のように、林の方向を避けて右に打ちたいときは、左に立てば右への視界が広くなり左に打ちにくくなります。2打目のことを考えて、フェアウェイキープしたいなら、立つ位置から見直しましょう。
◆右に打つ場合=左に立つ
◆左に打つ場合=右に立つ
◆ ティーイングエリアの平らなところを探そう
立つ位置でまず確認すべきは、できるだけ平らなところを選ぶこと。傾斜があると、真っすぐ飛ばないので注意。
◆裏技◆絶対右に打ちたくないときはマークギリギリにティアップする
絶対右に打ちたくないときは、右のティマークギリギリに立つと、カラダが無意識に反応し、ヘッドが自然と返ります。
パー5の2打目の攻略ポイントは次回でご紹介! お楽しみに!
◆教えてくれたのは…中村英美プロ
PGA・A級ティーチングプロ。2021年、PGA史上初の女性ティーチングプロ第一期生となる。幅広いゴルファーへのレッスンをはじめ、女子ゴルファーのキャスティングやコンペ・イベント企画を運営する「V・J ・Golf」主宰。ベストスコアは65。インスタアカウントは@hidemi_golf
2022Regina春号より転載 撮影/村上悦子 イラスト/佐藤信男 エディター/たかはしよし子 撮影協力/栃木ヶ丘ゴルフ倶楽部