カーリング女子だけじゃない! プロゴルファーのもぐもぐタイムにも注目!

おやつと言えば、カーリング女子のもぐもぐタイムや将棋のおやつ時間などが有名ですが、ゴルフトーナメントでもその選手なりのもぐもぐタイムがあります。2019年の全英女子オープン。 優勝を目前にした渋野日向子プロが、駄菓子を食べながらラウンドしていた姿が話題になりました。覚えている方も多いのではないでしょうか。

テレビでトーナメント中継を見ているだけでは分からない、トーナメント中のプロゴルファーのおやつ事情についてご紹介します。

何をどれくらい食べるかは、状況次第

男子ツアーの場合、多くの大会が午前組と午後組に分かれて予選が行われる形になっています。ハーフターンの休憩がなく、18ホールを続けてまわるため、食事はラウンドが終わってからになります。しかし、朝の練習時間を含めれば、ホールアウトまで6時間ほどかかるため、途中でお腹が空いてしまうことも。そのため、ラウンドの途中で栄養補給をすることは、決して珍しいことではありません。

水分だけで何も食べない選手ももちろんいますが、どちらかと言えば何かを口にする選手の方が多いかもしれません。歩きながらタイミングを見て食べることになるので、ゼリー飲料だったり、バナナだったり、お菓子であったりと、携帯しやすいものが好まれます。

女子ツアーでも午前午後のある4日間競技が増えてきましたが、まだ3日間競技のものが多く残っています。その場合、予選の日には30分程のハーフターン休憩があるので、その間に軽く食事をとる選手が多いです。しかし、クラブハウスのレストランに行って…といったようにしっかり食べるのではなく、ロッカールームで朝のうちに用意しておいたパンやおにぎりなどをつまむ…といった程度のものです。

ラウンド中におやつを食べる理由

ラウンドの途中で栄養補給する理由は、ただお腹が空くからということだけではありません。集中力を高めるため、疲れにくくするためなど、その理由は様々です。ラウンドの途中でお腹が空けば、集中力が落ちがちですし、頭を使うと血中のブドウ糖が使われるため血糖値が下がります。そういったことを補うためにも、おやつは大変重要なのです。

食べるタイミングとしては、ハーフターンの前後に食べる事が多いように感じますが、集中力の切れてきそうな後半ハーフの2,3ホール目に食べたり、流れが悪くなってきた時に気分を切り替えるために食べてみたり、ティグラウンドで待ち時間がある時に流れを切らさないために食べたり…と、選手や状況によって変わってきます。

緊張をほぐすために何かを口にするということもありますが、プレッシャーのかかる状況が続けば、何かを食べるということは難しくなります。そのため、テレビ中継で見られるような優勝争いの中では、そういったシーンを見ることはほとんどありません。

おやつの準備は、自分で!

おやつの準備は、選手自らすることが多いです。試合の日の朝、ホテルの近くやコース近くのコンビニエンスストアに立ち寄ると、今日のおやつは…と買い物している選手を見かけることも。携帯食を扱うメーカーと契約している選手の場合、そういった商品が開催コースに送られてくることもあります。

気になるのは、そのおやつの重さや大きさ等、持ち運びの便利さですが、最近はスティック型のものやゼリータイプのものなど、持ち運びだけでなく捨てるにも便利な物が増えました。保存料が気になる選手は、バナナやナッツ類などを選ぶことも。自分にとって食べやすく、持ち運びの便利な物をそれぞれ用意しています。

渋野プロのおかげで、にわかに注目を浴びたプロゴルファーのもぐもぐタイム。テレビ中継ではあまり見ることのできないそんな選手達の姿を、ぜひ会場で見てみてください!

◆おだみなプロフィール

おだみな/元プロキャディ。男子、女子両ツアーで活動し、宮里藍プロのデビュー年からアメリカ本格参戦までの専属キャディとして転戦。現在は二児の母をしながら、近所のゴルフ場でハウスキャディとしてアルバイト中。学生時代に家族の影響でゴルフを始め、ゴルフ歴だけは長いがスコアはイマイチ。

おすすめの関連記事