「ダボ?本当に?」スコアをごまかすお客様、キャディの対応は…

こんにちは。ハウスキャディ歴●年のB子です。ロングで何度もフェアウェイウッドを使ったり、OBや池に何度か入れてしまったり、バンカーからうまく出せずに何度も打ってしまったりといった時、自分がいくつ打ったのかわからなくなってしまうこと、ありませんか? 「キャディさん、これ何打目?」と聞いてくるお客様、実はかなりいらっしゃいます。「数えられないから、キャディさん数えておいてね。」と、朝からお願いされる場合も少なくありません。

OBや池、ロストボールといったペナルティがあった場合に、スコアを確認されることは日常茶飯事。お客様もスコアを数えるためのスコアカウンタ―をお持ちになったり、持ったクラブで数えたり…といったように、数え間違いの無いよう色々と策を講じています。それでも、打てば打つほどわからなくなってしまうのが、スコアです。

私の場合は、どこでお客様が打ったかを憶えているので、それを思い出しながら数えます。何ヤードの地点でどんな球を打って、次は何ヤードの地点…といったように記憶を辿ることで、後から何打だったかを数えることができるようにしています。ただし、その方法にも限界はあり、隣のホールまで曲げてしまったお客様がいた場合など、その対応をしている内に別のお客様が逆方向の林で何打か打っていた…なんて時は、完全にお手上げです。

スコアをごまかしたくなる気持ち

スコアをごまかすお客様は、時々いらっしゃいます。自分が見ていない時に打っていたのかな? と、始めは自分の記憶を疑いますが、それが数ホールともなれば「ああ…」と気が付くもの。その時の対応が非常に難しい! 指摘して良いものかどうか、悩むのはキャディだけではなく一緒に回っているお客様も同様です。

数えることが苦手な人も、もちろんいらっしゃいます。そういった方の場合は、スタート前にそう言っていただくことで、一緒にまわる人達も皆で数えようという雰囲気になり、間違っていたときに訂正もしやすくなるというものです。

ただ、そうでない場合…。ごまかしているのか、数え忘れているのか、一緒にまわっている人がもやもやとしている様子が伺えます。格好つけたい気持ちからなのか、負けたくない、最下位になりたくない、そんな気持ちから思わず嘘をついてしまうのか…と。

ごまかすのは、スコアだけとは限りません。6インチOK(6インチ以内であれば移動可能)や、ワングリップOK(ピンまでの距離がパターグリップの長さ以内であれば1パットとしてホールアウトしたことにできること)といったルールが決められているコンペで、明らかにそれ以上に動かしたり、OKを出したりする。マークの位置をそっとずらす、ボールを生むといったことも、時に見かけます。

明らかにスコアをごまかしている…キャディの対応は?

ごまかしている人と一緒の組でまわっている他のお客様から「キャディさんはこういう時どうするの?」と聞かれたこともありました。

私の場合は、競技の時を除いて「気にしない」これ一択です。その方も、好きでスコアをごまかしているわけではなく、きっと気分が良いものでは無いと思うのです。自己申告のスポーツなので、それもまたゴルフならではなのかなぁと。

ただ、自分が思っている以上にまわりの人は自分のプレーを見ているということは知っておいてほしいかなと思います。ゴルフは同伴競技者がいて、お互いに協力し合いながらラウンドするものでもあり、それぞれの球の行方を見ることは、自分のためでもあるからです。

スコアが数えられないなら、最初から数えなければ良い! 

ゴルフの楽しさは、スコアに限ったものでは無いと思います。一緒にラウンドする人との会話、勝負、身体を動かすということ、景色を見ること…楽しみ方は様々。接待といった仕事ではないゴルフの時など、調子が良くないと思ったら、スコアカードを持たずラウンドしてみてはいかがでしょう? スコアにしばられないゴルフも、また一興ですよ。

◆キャディのB子 プロフィール

キャディのB子/あるゴルフ場のアルバイトキャディ。学生時代に家族の影響でゴルフを始め、大学のゴルフサークルに所属。就職活動に失敗し、ハウスキャディのアルバイトをして就職先を探すはずが、キャディが天職と気づく。シャンクが一番の敵。

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