若林舞衣子が語る【女子プロゴルファーのワークライフバランス】

みなさん、人生楽しんでいますか? プロゴルファーの若林舞衣子です。これから、Regina-webで、子育てしながらのゴルフライフについて、みなさんにお伝えしていくことになりました。どうぞよろしくお願いいたします。第1回目となる今回は、自己紹介も含めて最近の私の毎日についてお話ししたいと思います。


私は現在、会社員の夫と、3歳になったばかりの長男・龍之介と暮らしながら、ツアーに出場しています。2019年に生まれた息子は、1歳から保育園に通っています。息子の誕生日は4月2日。私がお世話になっている岡本綾子さんと同じ日だなんて、すごい偶然です。

プロゴルファーとして試合に復帰した私が練習や試合で不在にしている時には、夫や近くに住む姉一家がサポートしてくれています。本当にありがたいことです。出産前後は夫が単身赴任していたので、姉一家には頭が上がりません。

ツアーに復帰したのは、2020年6月。本当は3月の開幕から復帰する予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大によって試合が中止になり、復帰も少し遅れました。翌2021年には、初めて試合会場に連れて来た息子の前で優勝することもできました。コロナ禍で無観客の試合もまだある中、会場が自宅から遠くなかった「GMOインターネット・レディース サマンサタバサグローバルカップ」にお客さんが入れると聞いたので、初めから連れてきてもらう予定でいたのです。

試合に息子が来てくれたのはとてもうれしかったのですが、7月の試合だったので「熱中症にならないかな」と、気になったことをよく覚えています。「(息子が)お姉ちゃんを振り回していないかな」とも思ったりもしました。
1打差2位で迎えた最終日は、最終組でプレーしていて、ハーフターンでクラブハウスの近くにいる息子の顔を見ることができました。10番のセカンド地点に近いところにギャラリープラザがあって、ベビーカーに乗っている息子を見た時にも手を振ったりして…。姿を見ることができると安心しますね。

前の週に、優勝はできませんでしたが、プレーオフまで進んでいたので調子は悪くありませんでした。初日から積極的なプレーを続けたのがうまくいき、野澤真央さんとのプレーオフの末に4年ぶりに勝つことができました。ツアー4勝目。本当にうれしかったですね。

当たり前の話ですが、子供が生まれてから生活は一変しました。“出張”ばかりの仕事をしながら子育てをすることをイメージしていただくと、なんとなくわかっていただけるでしょうか。私たちプロゴルファーのシーズン中の生活は、試合会場が自宅から近い場合(めったにありません)以外は、週に1~2日しか家にいられないのです。

家にいる時も、実は休み、というのとは少し違います。スポーツ選手なので身体のコンディションを整えなくてはならないからです。試合から戻ったら洗濯をして、次の”出張”の準備をする。その中でできるだけ息子と一緒にいるようにはしているのですが…。

本当は寝る前の十分のストレッチをしたりもしたいのですが、寝かしつけをしているうちに一緒に寝落ちしてしまいます。2時間くらい寝てから、いったん起きて洗濯しながらストレッチをするという方法も試したのですが、これでは睡眠時間が足りなくなるのでやめました。息子と一緒に早くお風呂に入って寝るようにしたら、そちらのペースに落ち着いています。

ワークライフバランスを考えながら、仕事と子育てをしている女性は現代社会にはたくさんいらっしゃいます。その一人である私が、どんな風に、ゴルフや子供のいる日常と向き合っているのか。それを少しずつお伝えすることで、みなさんと色々なことを共感できたらいいな、と思っています。どうぞよろしくお願いいたします。See you soon!!

取材・文/小川淳子 写真/Getty Images 

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