ドライバーの飛距離を伸ばしたければ、筋力アップでヘッドスピードを上げることが有効ですが、わざわざトレーニングジムに通うのは大変です。川﨑志穂プロによれば、自宅でも簡単に筋力は鍛えられるとのこと。スマホを見ながらでも飛距離アップのトレーニングをしてみませんか?
【川﨑志穂プロLESSON】朝イチショット成功の秘訣は?プレッシャーに左右されないメンタルの整え方
◆一番大事なのは継続。意識して腹筋と背筋を鍛えよう
機械を使うだけがトレーニングではありません。大切なのは、継続することです。体幹トレーニングに有効とされるプランクやスクワットのような種目はもちろんですが、小さなことでも毎日続けることで大きな効果を生み出しますよ。そこで今回は、私が実践している“自宅でできる簡単トレーニング”を2つ紹介しましょう。
1つ目は体育座りから両足を伸ばし、上体を後ろに倒します。両足が床から浮くと思いますが、その状態から右足を伸ばしたら左足を曲げ、左足を伸ばしたら右足を曲げます。この運動を繰り返します。プランクとこの運動ならテレビを見ながらでもできると思います。回数は片足5回ずつでもいいですし、3秒間でも構いません。腹筋を使ってあげることが大切です。ポッコリお腹を凹ませるにも効果がありますよ。
2つ目は立った状態から足を広げ、上体を前傾します。ヒザを軽く曲げ、腕は体の横でもダランと下に垂らしても構いません。足の下から上に向かって力が入っているイメージで太モモの裏やお尻のテンションを感じましょう。スキージャンプのイメージに近いかもしれません。注意点は腰が反らないように真っすぐにしておくことです。時間は何秒でも構いませんが、 太モモの裏やお尻に刺激が入るまで続けましょう。
体育座りから足を延ばし、上体を後ろに傾けて足を浮かせたら、片足を伸ばしたら反対の足を曲げる動きを5回ほど繰り返しましょう
立った状態から足を広げて上体を前傾します
その際、軽くヒザを曲げましょう
下から上に向かって力を入れ、太モモ裏やお尻にテンションを感じましょう
両腕をダラリと下げても構いませんが、腰を反らさないように
◆フットワークを使える準備をしておきましょう
ゴルフスイングを行う場合、フットワークを上手く使わなければ、飛距離を稼ぐことはできません。上体や腕だけではボールにパワーを伝えることができないからです。特に女性の場合は腕に力がないので要注意です。
フットワークを使えない人の特長として、ヒザがピンと伸ばした状態でスイングしていることです。これだとボールに力を伝えられないだけでなく、インパクト以降で腰が前に出たような形になるのでミート率も低くなります。まずはヒザを少し緩めて曲げてみましょう。ただし、ヒザを曲げても下半身を止めたままスイングしては意味がありません。バックスイングでは自然に左ヒザが前に出て、ダウンスイング以降では右ヒザが前に出る動きがあってこそ、初めてフットワークを使えるようになります。上手くヒザを使えない人は、ヒザを少し緩める運動をしておきましょう。
まずは立った姿勢から右足を一足分前に出し、カカトだけを地面に着けます。その状態から上体を前傾し、お尻を上に突き出す形を作ります。ふくらはぎやお尻にテンションを感じていればOKです。右足を終えたら左足も同じように行います。
慣れてきたら、階段などを利用して高い位置に片足を上げて同じように上体を前傾します。両手を伸ばした足のツマ先につけてみましょう。ふくらはぎやお尻だけでなく、太モモ裏やヒザにもテンションを感じるはずです。これはオフィスなど自宅ではなくてもちょっとした時間があるときにできるはずなので、時間を見つけて毎日行いましょう。
ヒザがピンと突っ張った状態ではフットワークを使うことはできません
腰が前に出てしまう人も
ヒザを曲げても下半身を動かさなければボールにパワーは伝わりません
バックスイングでは左ヒザが、ダウンスイング以降は右ヒザが前に出るフットワークを身につけましょう
片足を前に出してカカトだけを地面に着けて上体を前傾します。お尻や太モモ裏、ふくらはぎにテンションを感じましょう
慣れてきたら、階段などを利用して足を高い位置に上げ、上げた足のツマ先に両手をつけてみましょう。ヒザにテンションを感じるのが正解です
◆教えてくれたのは…川崎志穂プロ
かわさき・しほ/千葉県出身。ミツウロコグループホールディングス所属。身長170cm。父の影響で7歳からゴルフをはじめる。拓殖大学紅陵高等学校出身。2017年にプロテスト合格。モデル級の長身から放たれるドライバーの飛距離を武器に活躍中。インスタグラム(@shiiiistagram__official)
撮影/村上悦子 取材・文/山西英希 撮影協力/スイング碑文谷