宮崎カントリークラブで開催された女子ゴルフツアー最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」。昨年は、この大会を前に山下美夢有プロが既に年間女王を決めていました。しかし、今年の女王争いは山下プロと申ジエプロ、そして岩井明愛プロの3選手が可能性を残したまま最終戦に突入。注目が集まる中の戦いでしたが、昨シーズンの女王はやはり強かった! 山下プロにとっては、昨年も優勝した得意コース。3日目に首位に立つと、そのまま2位に3打差をつけて逃げ切り優勝。これにより、今季5勝、ツアーは通算11勝、メジャーは通算3勝。そして、2年連続の年間女王戴冠となりました。
◆改めて山下美夢有プロのプロフィールをcheck!
山下 美夢有 (Miyuu Yamashita)
・所属 加賀電子
・出身地 大阪府寝屋川市
・生年月日 2001年8月2日
・身長 150cm
・血液型 A型
・出身校 大阪桐蔭高等学校
・入会期 2020年1月1日 (92期生)
・契約クラブ ダンロップ
・ボール ダンロップ
・ウェア チャンピオン
・シューズ ダンロップ
小柄でお団子頭が印象的な山下美夢有プロ。ゴルフ歴は5歳からで、お父様の影響だったそうです。大阪桐蔭高校ゴルフ部で優秀な成績を残し、2019年のプロテストに合格。それにより、2020年に日本女子プロゴルフ協会に入会しました。2020年の入会は、西郷真央プロや、笹生優花プロ、西村優菜プロらと同期ということになります。
◆山下美夢有プロのツアー戦歴
山下プロのデビュー年である2020年は、新型コロナの影響で大会数が激減した年でもありました。そのため、2020年シーズンと2021年シーズンは同一シーズンとなり、山下プロにとっては初シーズンでありながらプロ2年目でもある2021年、「KKT杯バンテリンレディスオープン」で大会レコードとなる通算14アンダーを叩き出し、初優勝。初シードを獲得しました。
昨年の2022年シーズンは、年間5勝。上田桃子プロの21歳156日という史上最年少記録を抜き、21歳103日で史上最年少の年間女王、そして賞金女王になりました。獲得賞金も、日本人初の2億円を突破。平均ストローク第1位、JLPGA栄誉賞、メディア賞 『ベストショット』部門獲得など、「彼女のための1年」…そんな印象の年でしたね。
そして、今年も年間5勝。それにより、2年連続で年間女王戴冠を決めました。獲得賞金も、昨年に引き続き2億円を突破しています。
そんな山下プロを今年1年支えたキャディは、主に2人。最近の女子ツアーでは、複数名のキャディを大会によってローテーションして使う雇用の形が主流になっていますが、山下プロも同様。最終戦で優勝を決めたとき、キャディをしていた松村卓さんが涙したことでニュースになっていましたが、その松村さんと藤野圭祐さんが今年は交代で山下プロのキャディを務めていました。最終戦を担いでいた松村キャディはもちろん、同じく山下プロを支え続けた藤野キャディにも、ぜひ拍手を贈りたいですね。
◆山下美夢有プロのより一層の活躍に期待!
身長150センチという小柄な山下プロを見ていると、なんとなく思い浮かぶのが通算50勝、永久シード選手である身長156センチの不動裕理プロ。不動プロは、2000年から2005年までの6年間、連続で賞金女王に君臨しました。2003年には、なんと年間10勝を記録。2004年の7月に、ツアー通算「30勝」を達成して、日本女子ゴルフ史上最年少記録となる「27歳285日」で永久シード権を獲得しました。
そんな不動プロですが、実は初優勝までにデビューから3年ほどかかっています。つまり、スタートダッシュの速さは山下プロの方が上。不動プロ以降、永久シードを獲得する選手は出てきていませんし、男子ツアーでも2008年に片山晋呉プロが獲得したのが最後。海外に進出する選手も増えていますし、全体的にかなりレベルが上がっている現在のプロゴルフ界では非常に難しいかもしれません。でも、「永久シード獲得最年少記録」に最も近い位置にいる山下プロには、ぜひ頑張ってほしいと思います。
◆おだみなプロフィール
おだみな/元プロキャディ。男子、女子両ツアーで活動し、宮里藍プロのデビュー年からアメリカ本格参戦までの専属キャディとして転戦。現在は二児の母をしながら、近所のゴルフ場でハウスキャディとしてアルバイト中。学生時代に家族の影響でゴルフを始め、ゴルフ歴だけは長いがスコアはイマイチ。