ゴルフインストラクターが語る、上達できない困ったお客さんの特徴は? 上達のコツや頻度、辞め時も解説!

スクールに通うゴルファーは、初心者からシングルプレーヤーまで幅広く、目的もさまざまです。レッスンプロとしては「せっかく通ってくれているので上手になってほしい!」と熱心に指導するのですが、なかには上達が難しいと判断せざるを得ない人も。上達が難しいスクール生とは、いったいどんな人なのでしょうか? 自身が運営するWEBサイト「プロだけが知っているゴルフ上達への道」でゴルフ知識を紹介している、レッスンプロの川端いっせい氏に話を聞きました。

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◆独学のやりすぎは要注意!

レッスン生の中には自己学習に熱心で、YouTubeなど動画を視聴して独学している人もいるでしょう。しかしこれが上達を妨げる原因になることもあるそうです。

川端プロ(以下、川端)「YouTube動画ばかり見ている方の中には、自分の考えが強くなってしまってインストラクターのアドバイスに耳を傾けない人がいます。そのような方はこちらのアドバイスが伝わりづらくなってしまうのです」

現在ネット上では多くのレッスン動画がアップされており、スイングやゴルフ理論などさまざまな情報が紹介されています。どの動画もそれぞれオリジナルの目線で解説されており、ゴルフを始めたばかりの初心者には勉強になるでしょう。しかし、せっかくレッスンに通っているのだから、自分に合った方法を指導してくれるインストラクターのアドバイスを優先するべきということですね。

川端「せっかくレッスンに来ていただいても、上達しなければ意味がありません。動画の知識のみで独学されている人は、体験レッスンのときに入会をお断りすることもあります」

インストラクターはひとりひとりの生徒を上達させるため、熱意をもって指導しています。アドバイスを聞き入れる気持ちがない人は続けて通っても上達しない可能性が高いため、最初の段階でその旨を伝え、納得されない場合は入会を断ることもあるそうです。

ゴルフスクールに通って上達するコツは“インストラクターのアドバイスに素直に耳を傾ける”こと。ネットや動画の情報は参考程度に、自分に合っている方法であるか、インストラクターと相談しながら取り入れましょう。

また、意外なことに、すでに独学でスコアアップを果たしてスコアが85前後という人も入会を断るケースがあるそうです。

川端「独学で上達された方はスイングが個性的な方も多く、基本を学んで頂くスクールでは対応が難しいんです。もしスイング改造を希望されても、スイングの違和感に辛抱できない方が多いからですね……」

初心者・上級者にかかわらず、自己流が定着してしまっている人はレッスンに来ても上達が遅くなってしまう恐れが。ゴルフを始めたい、基礎を学び直したい、と思ったら、一日も早くスクールを訪れるのがいいかもしれません。

◆レッスンで効率よく上達するためのコツや、通うべき頻度は?

では、レッスンに通って効率よく上達するコツはどんなことなのでしょうか?

川端「スクールでは個別に目標を設定し、そこに対してのアプローチを心がけています。設定した目標には必ず期日を決めることが上達のポイントです。自分で目標と期日を定めることで、スクール生自身も本気で練習に取り組んでくれます」

期限を決めて具体的な目標を立てることが上達の秘訣。“半年後に100切りする!”など、インストラクターと相談しながら、具体的な目標を立てましょう。

忙しい社会人にとっては、レッスンに通う頻度も気になるところ。仕事や家庭の事情などで人それぞれですが、おすすめのペースはあるのでしょうか?

川端「個人練習を週2回、スクールでのレッスンを週1回くらいして頂ければ、理解度が深まり上達が速くなると思います」

意外にもスクールレッスンは週1回くらいで効果があるようです。なかなか時間が取れない人も、このペースなら続けられそうですね。スクールで習った内容を週に2回程度復習すると、より上達が早まります。ぜひ試してみてくださいね。

◆レッスンを卒業するタイミングはあるの?

レッスンには期限が決まっているコースもありますが、自分のタイミングで卒業を決めるスクールがほとんどです。ベストなタイミングはいつなのでしょうか? 

川端「自分で期日を決めている方は、3か月くらいで辞めることが多いです。ただ3か月だと、スイングのことやゴルフのことを伝えきれていない状況で辞められるので残念です。一番レッスン卒業が多いタイミングは、スコア100切り達成ですかね。ここを一区切りにされると、達成感も出て良いタイミングだと思います」

上達のスピードは人それぞれですが、初心者から3か月では多くがまだ基本の段階。せっかく基礎が身についてこれから、というタイミングで辞めてしまうのは少々もったいないかもしれません。卒業のタイミングは日数ではなく「100切り」「ドライバーで160ヤード」など、スキルを目標にするのがおすすめです。

◆独学するなら「体力づくり」

独学のやりすぎはNGですが、初心者でも自宅でできる練習法はあるのでしょうか? 川端プロに、おすすめのトレーニング方法を聞いてみました。

川端「ゴルフもスポーツの一環なので、基礎体力や筋力は必要です。日々のランニングや体幹トレーニングはやっておいた方が上手く動けるようになると思います」

スイングや体重移動など、ゴルフ上達の柱となる部分はしっかりレッスンで練習し、基礎体力を強化するトレーニングをしっかり行うことが大切ですね。

スクールに通って上達する秘訣は、多くの人に発信しているネットの情報よりも、自身のスイングを目の前で見てくれるインストラクターのアドバイスに耳を傾けることです。独自のやり方を続けてしまうと、上達を遅くするだけでなく変なクセがついてしまい、取り返しのつかないことになるかもしれません。

独学とレッスンを上手く活用し、間もなく訪れるゴルフシーズン、ベストスコアを目指しましょう!

取材・文/夢書房

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