なにげなく口にした言葉が、相手にとっては凶器のように感じられ、グサッと刺さってしまうこともあります。悪気なく発したフレーズだったとしても、相手の記憶にずっと残ってしまうほどのインパクトが残れば、たったひと言のせいで人間関係に致命的な亀裂が走る場合も……。
元議員でありメンタル心理カウンセラーの並木まきが、男性たちが密かに傷ついて縁切りを決意したという女性ゴルファーの「不用意なひと言」をピックアップしました。
【1】「私よりも上手にならないでね(笑)」
「知り合いの女性がゴルフをするって聞いて、練習中だった僕は、けっこう頻繁に誘って、ラウンドに付き合ってもらっていました。その子への恋愛感情はまったくなくて、休みの日にゴルフに付き合ってくれるから、ありがたいな〜って感謝していたんですけど……。
レッスンにも通って真剣にゴルフの練習をしている僕に対して、あるときに『ちょっとちょっと〜!最近、上達してるんじゃないの!? でも、私よりも上手にならないでね(笑)』ってニヤニヤしながら言われて、なんかすごく嫌な気持ちになっちゃいました。
あとからゴルフを始めた人が自分を抜いていくのは、確かに面白くないことかもしれないけれど、冗談でもこういう発言をする女性は、自己中にしか見えないです。
せっかくゴルフ仲間として仲良くさせてもらっていたけれど、この発言があってから、その子をゴルフに誘うのをやめました。今でもたま〜に『そろそろゴルフ行こうよ?』ってLINEがきますが、こういうことを言う人と回っても面白くなさそうなので、断っています」(36歳男性/専門職)
「親しき仲にも礼儀あり」は、ゴルフにまつわる会話にも当てはまりますよね。本人は冗談のつもりでも、受け取った相手が嫌味や皮肉に捉えてしまえば、人間関係はいとも簡単に壊れます。
「冗談」の感性には個人差があるので「このくらいなら許されるだろう」と過信しないことも大事です!
【2】「彼女とゴルフに行くのは、やめたほうがいいんじゃない?」
「よくゴルフに一緒に行く女性に、僕がマッチングアプリに登録した話をしたときのことです。
僕のゴルフはお世辞にも“上級者”とは言えない腕前なのは自覚しているのですが、その子からいきなり『彼女ができても、ゴルフはやめたほうがいいんじゃない〜?』ってワケ知り顔でアドバイスされたのには、かなり引きました。
僕のゴルフが下手だから、彼女と行くと女性がドン引きするよって意味だったらしいのですが、そんなの余計なお世話じゃないか!って……。
本人は良かれと思ってアドバイスしたつもりかもしれないけれど、僕のゴルフが下手だからって壊れるくらいの恋愛なら、そもそもそんな人とは最初からうまくいかないんじゃないの?って思っちゃいましたね。
僕は、そもそも人の恋愛に対して、上から目線で助言してくる女性が苦手です。ゴルフの人間関係では、上級者とか歴が長い人のほうが上、みたいな空気に鳴ることがあるけど、だからって私生活にまで踏み込んでくるのは、絶対に違うと思います」(33歳男性/メーカー)
同じ言葉でも、関係性によっては不快感が強まるフレーズもありますよね。深い意味がなく発した言葉でも、受け取った側が反発する内容だと、人間関係は拗れがちに……。
◆「冗談」や「毒」は関係性に気をつけて!
ゴルフラウンドでは、移動中の雑談もお楽しみのひとつですよね。ゴルフ場などの解放感のある場所では、つい普段よりも饒舌になってしまう人も少なくないでしょう。
けれど「冗談」や「毒」は、相手との関係性次第では、とんでもなく失礼な発言に受け取られてしまうことも。自分では悪気がなくても、気をつける必要があります。
普段から毒舌をウリにしている人ほど、思ったことをそのまま伝えるのが美徳と考えてしまいがちですが、その言葉を言われた相手がどう受け止めるのかまで配慮ができる人が、マナー美人と言えるでしょう。
◆並木まき プロフィール
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。ゴルフ歴15年のエンジョイゴルファー。