これって“フラグ”? 思わず立ててしまうゴルフのフラグ色々

こんにちは。ハウスキャディ歴●年のB子です。さて、先日キャディをやらせていただいたお客様のことです。とあるホールのティグラウンドにて、すぐ目の前にある60ヤード程で超える小さな池を見下ろしながら、そのお客様はぼそりと呟きました。「池には入れたくないなぁ……」と。はい、まさに「フラグ」をご自身で立てられて、その後にまんまと回収。ボールは池へと一直線に吸い込まれていきましたとさ。

さて、ネット上などでたまに耳にする「フラグ回収」という言葉。小説や映画、ゲームやアニメなどの中でほのめかされていたものや伏線が回収されることを意味します。ゴルフで「フラグ回収」と言えば、コース内に刺されたドラコンやニアピンの旗を最終組が回収してくることの方を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、今回はネット上で使われる方の「フラグ回収」の意味の方、ゴルフでよくあるフラグ回収についてお話していきたいと思います。

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◆池があれば入れる

「池があるのかぁ」とか、「池があるとつい入れちゃうんだよね」とか、明らかに意識している言葉はまさにフラグ。池に入れた後に「ほらね」とか「やっぱり」といった言葉がこぼれてしまうほどに、わかっていても思わずフラグを立ててしまうのが池です。普段通りのショットさえ打てれば、全く関係ないような場所にある池なのに、見えてしまうと自然と力んでしまうのか、思わぬショットを打つお客様はとても多いですね。

池があるからとボールを古いものに交換する方もいますが、「入ってもいいや」と思うのか、古いボール作戦は案外成功しているイメージです。その代わり、「汚いボールは無くならない」という別の「ゴルフあるある」が生まれる要因にもなっている気がします。

◆スコアを数えると大たたきすする

ラウンドの途中でスコアを数え、「あと3ホールをダボ、ダボ、ダボで上がってもベストスコア」とか、「最終ホール〇打であがっても100切れる」とかお客様が言い出したら、ほぼフラグです。「あと何打でホールアウトしなきゃ」と考えてしまうためか、ひとつミスをしてしまうと無理に挽回しようとして撃沈というパターンが非常に多いですね。

◆朝一の予言は当たる

「朝一でパーとか、バーディとかとると、スコア崩れるんだよなぁ」とか、「今日は練習場で調子悪かったけど、そういう日って意外にスコアが良かったりするんだよね」といったスタートしたばかりの頃にした予言はよく当たります。自分に期待してしまうとあまり良くない結果になり、期待できない時ほど良い結果になりがちなのが面白いですね。

◆嫌な予感は逆に外れる

「これ、トップしそう」と言えばダフリ、「うわぁ、ダフリそう」と言えばトップする。「このクラブだとちょっと大きいかも」はショートして、「右にぶっとんでいっちゃいそう」と言えば、左に。まさに、ゴルフあるあるですね。

同じ嫌な予感でも、逆には外れないパターンというのもあります。例えば、「届かないかもしれない」は、オーバーすることはないけどひっかけることが多く、「ティ、ちょっと高いかなぁ」はそのままテンプラショットになることがほとんどです。

立てたフラグの回収ポイントがどこかわかっていると少しは対策できるかもしれませんが、何かが気になったらまずはアドレスを解くなりして、一度リセットすることをおすすめします。

◆キャディ泣かせなフラグ

「届かないから大丈夫」は、非常に危険なフラグです。前の組がまだグリーンをやっていて、届くかどうか微妙な距離なのに、「大丈夫、届かないから」と言って打ってしまうお客様は少なくありません。前の組がお仲間だった場合など、お客様がそう言うならと打っていただくこともありますが、結構な確率でグリーン近くまでいってしまいがちです。お客様の言う「届かない」はカップまでの距離であって、「グリーン近くまでは行く」ということ。その真意に気がつかず、「届かない」の一言に騙されて泣いたキャディは少なくありません。

思わず発した言葉が言霊のように自分に帰ってくるのは、メンタルのスポーツと言われるゴルフではよくあること。フラグを立てないように気を付けるのもそうですが、やりようによっては回避できるフラグもあるので、まずは自分自身の心の動きに目を向けてみてはいかがでしょうか?

◆キャディのB子 プロフィール

キャディのB子/あるゴルフ場のアルバイトキャディ。学生時代に家族の影響でゴルフを始め、大学のゴルフサークルに所属。就職活動に失敗し、ハウスキャディのアルバイトをして就職先を探すはずが、キャディが天職と気づく。シャンクが一番の敵。

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