大王製紙エリエールレディスでは3位タイに終わった竹田麗央プロですが、賞金650万円を獲得。今季の通算獲得賞金額を2億5913万16円とし、シーズンでの獲得賞金額歴代1位に躍り出ました。獲得賞金2億円越えは史上6人目(回数では7度目)の快挙となります。
◆2億円超えが3人出たシーズンも
今季の竹田麗央プロは、優勝8回というハイレベルな実績を残していますが、トップテン回数が22回(1位)と、常に安定した成績でした。その結果、最終戦を前にして、シーズンの獲得賞金額では史上最高となる2億5913万16円を稼ぐことができました。
これまでの第1位は20‐21年シーズンに賞金女王となった稲見萌寧プロの2億5519万2019円でした。稲見プロは45試合に出場しての達成でしたが、竹田プロは31試合目で稲見プロの数字を抜いています。このことだけでも、いかに今季の竹田プロが驚異的な活躍を見せていたかが理解できます。
歴代3位は、20‐21年の古江彩佳プロで、2億4674万3575円です。やはり2年にまたがったシーズンのため、試合数は多く、46試合に出場していました。歴代4位は22年の山下美夢有プロが稼いだ2億3502万967円です。さらに、歴代5位は15年のイ・ボミプロで、2億3049万7057円。歴代6位は23年の山下プロで、2億1355万4215円です。そして、歴代7位が20‐21年の小祝さくらプロです。2億42万3583円で、このシーズンは賞金ランキング3位に入っています。2億円以上の賞金を獲得したプロが複数人いたのはこのシーズンだけです。小祝プロはなんと52試合に出場していました。
今シーズン、賞金ランキング2位にいた山下プロは、現時点で1億6771万88円を稼いでいますが、最終戦のJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップで優勝しても3000万円しか上乗せできないので、1億9771万88円となり、約230万円足りません。おそらく、今後もシーズン2億円のラインを複数プロが超えるのは難しいと思われます。
◆3億円超えは難しい?
試合数が少なく、なおかつ1試合の賞金額がそれほど高くなかった時代に2億円超えはかなり高いハードルでした。ところが、ここ3年の年間女王はすべて2億円超えを果たしているだけに、以前よりはハードルが多少は低くなってきたのかもしれません。
面白いのは、これまで2億円以上の賞金を稼いだことがある選手の年齢です。イ・ボミプロこそ27歳でしたが、それ以外の5人は皆、20代前半です。竹田プロ、山下プロ、古江プロが21歳、稲見プロが22歳、小祝プロが23歳でした。若年化が進む女子ツアーですが、その象徴といえるでしょう。
2億円超えが当たり前のようになってきたとなれば、次は3億円プレーヤーが現れるかどうかです。現実的に考えると、今季8勝を挙げた竹田プロが、最終戦に優勝したとしても、2億8913万16円までしかいきません。やはり、今の国内女子ツアーの試合数、賞金額では3億円超えはかなり厳しいといえるでしょう。
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