ツアー最終戦のJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップを制した桑木志帆プロ。自身初のメジャータイトル獲得に喜びを隠していませんでしたが、実は他にも獲得してうれしいタイトルが1つあったんです。果たしてそのタイトルとは?
◆年間獲得数では単独1位の桑木プロ
桑木志帆プロが大会前から気合を入れていたのが、イーグル数でした。最終戦のJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップを迎えるまでに桑木プロが今季獲得したイーグル数は12個。ところが、1個差で猛追してくる選手がいました。今年の年間女王であり、ドライビングディスタンス1位の竹田麗央プロです。
大会初日、桑木プロは11番パー5で2オンに成功。見事1パットで沈め、今季13個目のイーグルを奪います。しかし、竹田プロも負けてはいません。9番パー5でしっかりイーグルを奪っていたのです。依然として2人の差は1。桑木プロにしてみれば、残り3日間をヒヤヒヤな気持ちで過ごすことになります。
結局、残り3日間では桑木プロも竹田プロもイーグルを奪うことができず、桑木プロが見事初のイーグル女王のタイトルを獲得しました。
「目標にしていたタイトルなので、獲得できてとてもうれしいです」と笑顔を見せた桑木。実は、シーズン13個は20‐21年シーズンに勝みなみプロが獲得したイーグル数に並ぶ数字でした。したがって、シーズン最多イーグル数を達成したわけです。年間獲得数では桑木プロが単独1位となります。
◆パー4でのイーグル数が圧倒的
イーグルといっても、いろいろなパターンがあります。今回の桑木プロや竹田プロのようにパー5で2オンに成功して1パットで決めるパターン。または、グリーン近くまで第2打を運び、そこからのアプローチでチップインするパターン。パー4でセカンドショットが直接カップインするパターン。そしてパー3でのホールインワンです。
12個のイーグルを奪った竹田プロは、そのすべてがパー5で奪ったものでした。圧倒的な飛距離を活かしたイーグルだと言えます。一方の桑木プロがパー5で奪ったイーグルは、全13個中6個に過ぎません。なんと、残りの7個はすべてパー4で奪ったものです。これは、いかに桑木プロの第2打が、飛距離的にも方向性的にも正確だった証明といえるでしょう。
ちなみに、20‐21年シーズンにイーグル女王となった勝プロの内訳は、パー5が11個、パー4が2個でした。実際、そのパターンが普通であり、桑木プロのようにパー4でのイーグル数がシーズン7個というのは快挙としか言えないでしょう。
写真/Getty Imaegs