ゴルフボールの中身はどうなってるの?作り方も合わせて紹介

ゴルフボールと聞いて、多くの人が思い浮かべるのは、白くて丸い、硬くて表面がボコボコしている球体でしょう。一見単純に見えるゴルフボールですが、その内部構造や素材、製造過程には高度な技術が詰め込まれています。ゴルファーにとって、自分のプレースタイルや技量に合ったボールを選ぶことは、クラブ選びと同じくらい重要な要素です。ボールの特性を理解し、適切なものを使用することでスコアアップを狙いましょう。

◆ゴルフボールは種類によって何が違う?

ゴルフボールの基本構造は中心部分のコア、コアを覆うマントル層、最外層のカバーと、主に3つの層から成り立っています。これらの層が絶妙なバランスで組み合わされることで、飛距離、スピン、打感などの性能が決まります。

ゴルフボールは一般的に「スピン系」と「ディスタンス系」に大別され、スピン系は柔らかいカバーを持ち、グリーン上での操作性に優れています。一方、ディスタンス系は硬いカバーを持ち、飛距離重視の設計になっています。また、ボールの層の数によって「2ピース」「3ピース」などと呼ばれます。2ピースは主に飛距離重視、3ピース以上はスピンと飛距離のバランスを取りやすい特徴があります。

ゴルフボールの製造は精密な工程を経て行われます。まずコアを成形し、その周りにマントル層を形成、最後にカバーを被せます。同時に表面のディンプル(くぼみ)が形成され、これが空気抵抗を減らし飛行安定性を高めてくれます。

最新の技術革新では、新素材の開発や内部構造の最適化が進んでいます。たとえば、より反発力の高いコア素材や、空気抵抗を減らす新しいディンプルパターンの開発なども行われています。これらの厳しい規制の中で、各ゴルフボールメーカーは創意工夫を凝らし、規定内で1ヤードでも多く飛ばせるボールの開発を目指しています。小さなゴルフボールには、メーカーが長年かけて生み出した技術の粋が詰まっているのです。

◆ゴルフボールはなぜ今の大きさや形になったの?

ゴルフは公平性を重視するスポーツのため、使用するボールにも厳密な規格があります。現在のルールでは、ボールの重さは45.93g以下、直径は42.67mm以上と定められています。ボールの飛距離は、その構造に大きく影響されます。一般的に、重くて小さいボールほど遠くまで飛ぶ傾向があります。重いボールはより多くのエネルギーを蓄えられ、小さいボールは空気抵抗が少ないためです。しかし、飛距離は重さや大きさだけでなく、内部構造や使用材料にも大きく左右されます。

1989年までは直径41.15mm以下の「スモールボール」の使用が認められていましたが、1990年以降、現在の「ラージボール」に統一されました。R&A(全英ゴルフ協会)によって定められた厳格なテスト方法に基づき、ボールの初速、打ち出し時の速度、飛距離の上限、構造の均一性まで、細かく規定されています。

◆ボール次第でスコアが伸びるかも!ベストパートナーを見つけましょう

ゴルフボールの内部構造はプレーヤーのショットに大きな影響を与えるため、自分のプレースタイルや技量に合わせて適切なボールを選ぶことで、パフォーマンスを大きく向上させることができます。ボールの選択は、クラブ選びと同じくらい重要な要素です。色やデザインだけでなく、ボールの特性によってゲームの楽しさや成績が大きく変わる可能性があるため、ゴルフウェアやクラブ選びと同様に慎重に選ぶようにしましょう。様々なボールを試してみて、自分好みの「相棒」を見つけてみてはいかがですか。

取材・文/夢書房

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