「がんばって振っても飛ばない」「いつまでたってもうまくならない」。その理由は、シャフトが合っていないからかも!? 事実、ゴルフがうまい女子の間では、シャフトにこだわる人が増えているとか……。
そこで「Regina」では、女性にとってのシャフトに注目! 素朴な疑問を、プロに分かりやすく解説してもらいます。
「シャフトのことなんて、考えたことない」「なんだか難しそう」とスルーしていたゴルフ女子のみなさん。シャフトを知れば、あなたのゴルフがワンランクアップするはず!
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【第9回】 女性モデルじゃ物足りなくなってきました。男性用のクラブを使ってもいい?
A LからRに行くべからず。レベルアップは少しずつ、が鉄則です。
女性用クラブでLシャフトを打ちこなせるようになり、球が曲がるようになってくれば、クラブの替え時。ワンランクアップしていいでしょう。
ですが、第二回目のフレックスの回でもお話ししましたが、いきなり男性用モデルのRシャフトに手が伸びる女性があまりにも多いと感じます。
その方たちの少なからずが「曲がなくなったけど、全然飛ばなくなっちゃった。なんでだろう?」と思うことでしょう。でもそこで、“L”に戻る人はほとんどいません。
飛ばない原因は、クラブ、いわばヘッドが合わなかった、もしくはスイングのせいだと考えてしまいがちです。私が考える、飛ばなくなった理由はシャフト。LからいきなりRにすることが間違っているから。
LとRでは硬さがかなり違う(変わるもちろんRの方が硬い)上に、シャフト重量も増えています。つまり、あきらかにオーバースペック。シャフトはしならせることが最も大切なのに、しならせることができないのです。
クラブをランクアップしたいなら、Lの次はA、Aを使っている方なら、RではなくR2など同じRでもなるべく軟らかいシャフトを選ぶこと。そして、ランクが上がるごとに長くなる分、重さも増えるので、シャフト重量はできるだけ軽い(40g台が理想)を選んでください。
同じフレックスでも、今までよりちょっと中調子気味のシャフトに変えるだけでも、レベルアップできます。
女性用シャフトにはもう戻りたくない、というプライドがあるかもしれませんが、しならせることができないクラブでは飛ばすことはできないし、無理して使い続けているとカラダを壊すことにもなりかねないので、ぜひ、クラブのレベルアップは少しずつ、を心がけてくださいね!
そして、クラブを買う時に試打をするのは当然ですが、自分の体調などによっても左右されるので、1度で決めず、時間をかけて選ぶことをおすすめします。
いきなり男性用のクラブを使うのではなく、女性用のシャフトでフレックスや調子などを少しずつランクアップしていくのが、上達への近道です。
◆教えてくれたのは 林佳世子プロ
JPLAドラコンプロ。ドライバー最高飛距離299ヤード。ベストスコア65。数々のドラコン選手権で優勝。東京・赤坂の「✓d Golf Academy」(route-d.com)にて、飛距離アップをはじめ、スコアアップのためのレッスンを指導するほか、テレビ、雑誌などで活躍中。Instaglamはコチラ!→(@kayoko00)
◆監修 浦大輔プロ
身長170cm。ドライバー最高飛距離420ヤード。ジュニア時代、数々の試合で優勝経験をもち、東北福祉大学に特待生として入学し、ゴルフ部に入部。現在は、物理学、スポーツ力学、ゴルフクラブのメカニズム、体の構造を研究した、独自のゴルフ理論で、多くのゴルファーのスキルアップをサポート。東京・赤坂の「✓d Golf Academy」(route-d.com)ヘッドコーチ。YouTube 「かっ飛びゴルフ塾」配信中。
取材・文/たかはしよし子 撮影/福田文平