1月22日(水)、埼玉県の嵐山カントリークラブを舞台に「CLGT Premiere Cup presented by ELDIO」の関東予選が開催されました。企業に在籍する48名の女性ゴルファーが参加し、決勝大会への進出をかけて熱い戦いが展開されました。
◆企業の名前を背負いながら「最高峰」を目指すシングルス戦
「CLGT Premiere Cup by ELDIO」を主催する一般社団法人企業対抗レディスゴルフトーナメント実行委員会(以下CLGT)は、発足から7年を迎える団体で、これまでダブルス戦やチームでのスクランブル競技を主催してきました。ただスコアを競うだけでなく、様々な職種で働く女性たちが予選通過や優勝を目指し、ゴルフを通じて楽しい時間や喜びを共有できる環境を創出してきました。また主催者だけでなく、選手一人ひとりがこの大会を創り上げるような新しいタイプの大会運営を目指しています。
そんな中で新たな試みとして、今年からスタートしたのが“シングルス戦”の「CLGT Premiere Cup by ELDIO」です。関東と関西の2会場で予選を行い、それぞれの会場の上位16名、計32名が4月18日(金)に愛知県の南山カントリークラブで開催される決勝大会に進出することができます。
決勝大会では関東・関西の予選を通過した選手2名ずつで組を作って、プレーを行います。ストロークプレーの個人戦を行う他、通過した予選会場ごとにチームを作って合計スコアを競う「東西対抗戦」も実施されます。個人だけでなく、地域ごとに一丸となって優勝を目指す今までない枠組みの大会です。決勝大会に出場する選手には協賛企業の「アディダス」から関東と関西それぞれで違ったデザインのウェア、ヘッドウェア、シューズが支給される予定となっています。
大会名にある「Premiere(プルミエール)」はフランス語で「最初の」、「最高峰」を意味します。企業で働く女性たちが企業の名前を背負いながら、シングルス戦で「最高峰」を目指してほしいという願いから、「Premiere Cup」という名前が付けられたのです。企業対抗レディス初のシングルス戦で「最高峰」の結果を残すのは誰になるのでしょう。
ダブルス競技を中心に大会を主催してきたCLGTが初めての「シングルス戦」を開催しました
競技経験のある女性ゴルファーだけでなく、初めて競技に参加する方も多くいました。アットホームな雰囲気で気軽に参加できるのが企業対抗レディスの魅力です
オリジナルデザインのマーカーやグリーンフォークが用意され、参加賞として大会名の印字された「トートバック」が配布されました
◆トップ通過は79ストローク! 多くの選手が難コースに苦戦
関東予選は、1月とは思えない陽気に恵まれ、風の少ない快晴の中で競技が行われました。ゴルフをする上で絶好のコンディションでしたが、舞台はプロの競技が開催されたこともある名門、嵐山カントリークラブです。戦略的なコースレイアウトでグリーンも砲台で小さく、6,202ヤードと距離が長かったこともあって、多くの参加者がスコアメイクに苦戦し、予選カットラインは96ストロークとなりました。そんな中でトップ通過を果たしたのは、79ストロークをマークした田中友理奈選手です。
「あまり飛距離は出ない方ですが、比較的曲がらないタイプでもあるので、嵐山カントリークラブのような林間コースは相性が良いと考えていました。前半は安定したプレーができて、パープレー(36ストローク)で回れましたが、後半はショートゲームに悩まされてボギーが重なってしまいました。やはりアプローチが上手くないとスコアがまとまらないコースで、すごく難しかったです。でも、キレイなコースで天気も良かったですし、寒いのを覚悟で来たのでありがたかったです」
田中選手はこれまで企業対抗レディスのダブルス戦にも参加しています。初の“シングルス戦”となった今大会の印象についても聞いてみました。
「社会人になるとどうしてもゴルフの機会が減りますし、1人で参加できる競技があるのはありがたいですね。企業対抗レディスは真剣な中にも楽しい雰囲気あるので、今日もみんなで盛り上がりながら楽しくラウンドできました。決勝では東と西に別れるのも面白いと思いました。これだけ大人数のチーム戦は今までにない経験ですし、関東予選ではライバルだったみんなと今度は仲間になって戦うのが楽しみです」
ダブルス戦やチームスクランブルは、どうしても複数人で予定を合わせなければ参加できません。社会人になると有給を使って出場する方も多いので、ハードルが高く感じられるかもしれません。その点、シングルス戦は自分の予定さえ合わせばれ出場が可能になります。競技に挑戦したい方はもちろん、ラウンドの機会を増やしたいという人にとっても“シングルス戦”はメリットがあります。
大会に出場した選手からは以下のようなコメントも聞かれました。
「この大会には社会人からゴルフを始められた方もたくさん出場していました。ゴルフ界の“社会人部門”の活性化にすごくつながっていると思います。私も社会人になってから、ゴルフを後回しにしてしまう場面も増えましたが、こういった大会があると頑張ろうという気持ちになります。ゴルフを続けていく上で良いモチベーションになっています」
「企業対抗レディスは大会の雰囲気がすごく和やかですよね。今日初めて競技に参加した方も多かったですが、楽しみながら挑戦できているように見えました。そういう方々とワイワイ楽しく回れたので、私自身もラウンドをより一層楽しむことができました。決勝大会にある東西対抗戦はどんな雰囲気になるのか分からないですが、チームとしての一体感があって楽しそうですよね。アディダスさんがかわいいウェアを支給してくれるのも魅力だったので、この大会への参加を決めました」
「ダブルス戦には前から出させてもらっていますが、毎年参加者が増えて盛り上がっている印象です。企業で働く女性ゴルファーが参加しやすい雰囲気で、アスリートからエンジョイまでさまざまなタイプの選手が出場しているのが特徴ですね。一般的なゴルフ競技はアスリートの人ばかりでハードルが高いと感じる人でも、企業対抗レディスはエンジョイの方も多いので参加しやすいはずです。ゴルフ競技の裾野が広がるのは素晴らしいです」
「ダブルス戦もそうですが、企業対抗レディスは雰囲気がまず楽しいです。参加しているのは良い人ばかりで、競技には真剣さがありつつも、楽しくラウンドできます。今日は素敵なコースでコンディションも良かったですけど、なかなかパーオンできないのが辛かったですね。ラウンドをご一緒した人とLINE交換をしたりして、新たな交流が生まれるのも企業対抗レディスの魅力ですね」
ゴルフに真剣に取り組み始めると、競技への出場に興味が湧いてくることもあるでしょう。しかし、上級者のアスリートゴルファーが多く出場する競技は参加のハードルが高いと感じてしまうかもしれません。CLGTはさまざまなレベルの女性ゴルファーが参加し、独自の競技方式やイベントを楽しむことができます。これから競技に挑戦したいと考えるゴルファーにピッタリな大会が多く揃っていますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。尚、シングルス戦の第2回大会の予選は、2025年7月ごろの開催を予定しています。
ラウンド後には一緒のプレーした選手同士で連絡先を交換している姿が見られました。競技を通じて新たなゴルフ仲間が生まれるかも
特別協賛 三菱ケミカル株式会社 / 協賛 アディダス ジャパン株式会社
撮影・取材・文/田辺直喜