~人生のBack9を語る~
51歳になった今も、変わらず闘志で現役にこだわり続けるバックナイン世代ゴルファー・藤田寛之プロはこうアドバイスしてくれます。
「100の力を出し切るなんて、もう無理じゃないですか。目もそうですし、身体もそうですし、全てにおいてもう100 なんてあり得ないわけですよ。気持ちで負けちゃいけない、そう思ってプレーしていた頃もありますが、もう受け入れました。それをわからずに100 の力を出し切ろうとガンガンやると、今度はケガをしてしまう。だったら100 じゃなくてもいいんじゃない、という気持ちになるわけです。自分を許すというか、自分を緩めるというか。ここ2年くらいはそういう気持ちでやっています」
さらにこうも続けます。
「でも、もう1回優勝したいっていう気持ちはありますからね。そこは捨てたくないから難しい。ゴルフに対する考え方は、基本的には変わっていません。今でも上手くなりたいし、強くなりたい。だけど、フィジカル的に自分とゴルフとのバランスをとっていかなければいけない。メンタル的にもね。もしかしたら自分は、老いを受け入れていないのかもしれませんね。まだまだ『負けるわけにはいかない』そう思っていますからね(笑)」
緩めるところは緩め、時には勝負にこだわる。人生もゴルフに例えると折り返し地点からの「バックナイン」が勝負です。歳をとるというのは寂しいものですが、ライフスタイルを見直すだけでこれからの人生は楽しくなります。
さあ、人生のバックナインを思う存分楽しみましょう。
クレジット
写真/有坂政晴(STUH) スタイリスト/中村 剛 《衣装協力》 ジャケット8万6000 円(タリアトーレ/エストネーション)、シャツ2万1000 円(ボリエッロ/インターブリッジ)、パンツ3万1000 円(ジャブス アルキヴィオ/エストネーション)、ネクタイ3万2000 円、チーフ1万円(共にストラスブルゴ/ストラスブルゴ)、ベルト3 万2000 円(J&M デヴィッドソン/J&M デヴィッドソン 青山店)、時計 161万8000 円(A.ランゲ&ゾーネ/コミット銀座)、その他(スタイリスト私物)