「最近のドレスコードはゆるくなっている」といわれても、最低限のマナーは守らなければなりません。ドレスコードを知らずに自由な服装でゴルフ場に来場すると、「一緒に居て恥ずかしい」と思われ、次回からラウンドに誘ってもらえなくなる可能性もあります。では、ゴルフ場に不適切なファッションとは、どのような服装なのでしょうか?
◆カジュアルすぎるファッションはNG
ゴルフはスポーツの中でも特に服装のルールが厳しいとされています。重要なのは「品格を損なわない」ファッションを心がけることです。そのため、ハーフパンツやタンクトップなど、肌の露出が過度であったり、ジーンズやスウェット、ジャージのようなカジュアルな素材はNGとされています。速乾性や通気性が良く、動きやすいタイプの服装を選びましょう。
ノースリーブのウェアも好ましくないと判断するゴルフ場もあるため、来場前にホームページなどで確認することをおすすめします。また、袖があってもTシャツのように襟のないウェアはマナー違反です。男女ともに最近はやりのモックネックは、襟の高さが3センチ程度あればOKとされています。その他、パーカーやカーゴパンツもゴルフには不適切と感じられるため、着用は避けましょう。
さらに、柄やロゴが大きすぎるものや、アロハシャツのように派手すぎると見なされる服装は、格式高いメンバーシップ制のゴルフ場ではNGです。リゾート地やパブリックのゴルフ場であればOKな場合もありますが、無地やシンプルなワンポイント柄を選んでおく方が間違いありません。
トップスはボトムスにインできるタイプを選びましょう。丈が短すぎてショットの時にお腹が見えてしまったり、ダボダボだったりすると、動きにくく、だらしない印象を与えます。ボトムスはベルトが通せるタイプを選び、トップスをインするのがマナーです。また、タオルを腰に下げたり首に巻いたままプレーするのも、だらしない印象を与えるので避けましょう。
◆入退場時もマナーを守った服装を
ゴルフのドレスコードは、ラウンド中だけでなく、クラブハウスに入退場する際の服装にも注意が必要です。ゴルフウェアのまま入退場することはマナー違反とされ、入退場時とラウンド時は着替えることが一般的です。
基本的にはセミフォーマルな服装を心がけ、男性はチノパンやスラックスに襟付きのシャツ、女性はワンピースやひざ丈のスカートなど、上品なファッションを選びましょう。格式の高いゴルフ場では、基本的にジャケット着用が求められます。夏場は着用しなくても良いとされていますが、その場合でも手持ちで入退場するのが好ましいため、準備しておくことをおすすめします。女性の場合、ジャケットは必須ではありませんが、もしもの時に備えてゴルフ用のジャケットを1着持っておくと安心です。
◆足元にも注意が必要
足元にもドレスコードが存在し、ブーツやサンダル、ヒールの高すぎるパンプスはNGです。スニーカーも基本的にはNGですが、最近のドレスコードは寛容化されており、白や黒のシンプルなタイプであれば許容されるゴルフ場もあります。また、ゴルフシューズはクラブハウスの床やカーペットを傷つける恐れがあるため、ほとんどのクラブハウスで禁止されていますが、ソフトスパイクやスパイクレスのゴルフシューズであればOKな場合もあります。その際は、泥や芝をしっかり落とし、フロアを汚さないよう配慮しましょう。
ゴルフ場によっては、ドレスコードが守られていないゴルファーは入場を断られたり、注意を受けることもあります。ドレスコードの許容範囲はゴルフ場によって異なるため、事前の確認が必要です。ゴルフ場がOKとする服装であっても、露出の多い服装や派手すぎるカラーや柄の入ったウェアは、人によっては不快に感じられるため、清潔感のあるシンプルなコーディネートを心がけましょう。
最近のドレスコードはカジュアル傾向にあり、ゴルフ場によってNGとされる基準が異なります。また、何がNGと感じられるかは人それぞれです。初めて一緒にラウンドする場合は、ポロシャツとチノパンなどの定番スタイルが無難です。「この人、常識がないな」と思われないためにも、場に相応しい身なりを整え、良識ある大人としてゴルフを楽しみましょう。
取材・文/夢書房