女子の日本最高記録である驚異の飛距離・365ヤードを叩き出したドラコン女王であり、現在は自身のYouTubeチャンネルや各メディアでのわかりやすいレッスンでも人気を集めている高島早百合プロ。Regina-webでは女性ゴルファーの皆さまに、高島プロによるわかりやすい冬ゴルフレッスンを4週連続でお届けしていきます♪
連載最終回となる今回は、高島プロと言えばぜひお聞きしたい『飛距離アップ』をテーマにレッスンしていただきました。
前回→高島早百合プロが教える!“パターの距離感”はこう掴むのが正解♪
トップの位置でわかる!“腕と上半身”の形はキマっていますか?
「女性ゴルファーの皆さん、寒い時期は着込むから飛距離が出ない……なんて思っていませんか? 実は以前、私のYouTubeチャンネルで“重ね着したら飛距離は落ちるのか?”をテーマに検証したことがあるのですが、なんと、7枚重ね着しても飛距離が変わらなかったんです(笑)。正しく体を動かすことができれば、冬でも飛距離アップを目指すことができますよ!
飛距離に悩む女性には、ぜひご自身の“トップの形”を再確認していただきたいです。まず胸をしっかり回して、背中が目標方向に向くくらい、上半身が捻転している状態を作ります。トップの位置は、その体勢で万歳をするイメージ。腕を伸ばし、大きなトップを形作ります。この位置からフォローまで体を回していくことがスイングの基本です。力強いインパクトとなり、飛距離アップにつながります」
目標方向に背中が向くくらい胸を回す。
〈左〉万歳の位置〈中央〉腕をしっかり伸ばしてトップを決める〈右〉この位置から体を回すことで、力強いスイングに!
「女性は男性と比べると非力なので、腕を使ってクラブを振るのは、飛距離アップにつながりません。よくある悪い例をご紹介すると、クラブを上げようとするあまりトップで肘や手首が曲がってしまっているパターンや、上半身が回りきっていないのにクラブを後ろに引き上げようとして、腕を真横に引いてしまっているパターンがあげられます。
このような状態からスイングすると、フォローまで腕の力だけでクラブを振ることになり、非力な女性の飛距離が伸びるはずもありません」
これはNG!〈左〉クラブを上げようと、肘や手首が曲がっている。小さすぎるスイングでは飛距離が出ません〈右〉胸や腰が回っていないのに、左腕を引くことでクラブを後ろに振り上げている。インパクトで体が反りあがってしまい、ミスの原因にもつながります。
『腰を動かさなきゃ!』の誤解
「また、女性ゴルファーに多いミスの代表例として、『腰を使わなきゃ!』と意識するあまりバックスイングで右側に腰が引けてしまっていることも……。本来動かすべき胸ではなく、腰が動いてしまっているので、クラブはアウトサイドインの軌道になり、飛距離が落ちる原因になってしまいます。
心当たりのある人は、まず骨盤の位置をキープしたまま前傾し、後頭部から背中にかけて1本軸があるイメージをもって、上半身の面(胸や肩)を回すようにしましょう。クラブがインサイドから入るようになり、球がつかまるので飛距離がアップしますよ!」
カット打ちになり、球がつかまらず、飛距離が伸びにくい
骨盤の位置はしっかりキープしたまま、上半身の面を動かしましょう
後頭部から背中に1本の軸をもつイメージ。後頭部の位置がキープできていれば、顔は動いてもOK
◆教えてくれたのは…高島早百合プロ
たかしま・さゆり/1992年9月3日生まれ、京都府出身。ウェア契約はFDR。FDRオンラインストアでは、高島プロが着こなす冬のゴルフファッションを特集中! レッスンブック「ドラゴンクイーンが365ヤード飛ばすためにやってきたこと」が好評発売中。Instagram(@sayuri_takashima)、Youtubeチャンネル「さゆーちゅーぶ!」
撮影/村上悦子 撮影協力/飯能くすの樹カントリー倶楽部【PGM】