最近よく、エシカルやサステナブル、SDGsといった環境保護にまつわるキーワードを目にします。いまや成熟したイイ女の条件のひとつが、地球に優しいライフスタイルやファッションを心がけることだと言えそう。その視点からも、ゴルファーとして自分を輝かせるために選びたいのがダイヤモンドジュエリー。今回は、最高のエシカルジュエリーとしてのダイヤモンドの魅力をひもときます。
取材協力:中村慶幸さん 株式会社コモンウェルス代表取締役。世界的ダイヤモンドブランド、「デビアス」に長年勤務。特にダイヤモンドジュエリーに深い造詣がある。現在はデビアスグループ DTCサイトホルダーであるプルチェニック社 を始め、数々のイタリアンジュエリーブランドの日本総代理店を展開。趣味はゴルフで、月に3回はラウンドを楽しむ。 コモンウェルス 公式サイト http://common-wealth.jp/
ゴルファーこそ「エシカルなおしゃれ」に目を向けよう
広々としたフェアウェイでプレーするゴルフは、三密とは無縁。コロナ禍でも楽しめるスポーツとして、改めて人気を呼んでいます。緑のフェアウェイを歩いていると、得も言われぬ解放感や喜びに包まれる人は多いはず。ステイホームを経て、改めて自然の素晴らしさを感じるひとときです。けれど、その半面、自然環境の悪化が進んでいるのが現代。ゴルファーとしては、ぜひ環境保護にも目を向けたいところです。
ファッション業界やジュエリー業界でも、年々、環境保護に対する意識が高まり、サステナブルな物づくりをしているところが増えています。モノを買うときはただデザインで選ぶだけではなく、そのアイテムが何からどう作られているのか、トレーサビリティまで考慮する——そんなエシカルスタイルが感度の高い人たちの間で「格好いい」と認知され、定着しつつあります。
ダイヤモンドは最高にエシカルな地球からの贈り物
時代を超えて愛用できるエシカルアイテムの最たるものが、ダイヤモンドジュエリーでしょう。以前にも非常に希少な輝きであることはお伝えしましたが、ダイヤモンドは気が遠くなるほどの時をかけて地球が生み出した奇跡の宝石であり、まさに一生もの。
GIA(世界最大規模の非営利宝石学・教育組織)によれば、ダイヤモンドの起源はじつに10億年以上も前。地表から160㎞以上もの地球深部にあるマントル層で、炭素原子に非常な高温と圧力が加わることでゆっくりと結晶が形成されました。そして火山活動によって、数億年かけて地表近くまで運ばれてきたのです。
母なる地球の胎内で、熱く脈打つ鼓動とともにはぐくまれたダイヤモンド。小さな石のひとつひとつに、地球という大自然のダイナミックなパワーが凝縮されています。こうした物語を知ると、ダイヤモンドの輝きがいっそう尊く、愛しく思えてきませんか?
サステナビリティに取り組むジュエラーに注目
いっぽう、ジュエラーも、地球や働く人々のより良い環境保護のためにさまざまな活動を展開。たとえばダイヤモンドの採掘から行っている一大ダイヤモンドグループである「デビアス」は「Building Forever(永遠を築く)」という目標を掲げ、ダイヤモンド産出国の女性起業家支援や、自社操業における二酸化炭素の排出量の相殺などに取り組んでいます。
また、20年以上前に財団を設立し、いち早く環境の保護や改善に取り組んできたのが「ティファニー」です。採掘からのプロセス全体を透明化するトレーサビリティを徹底し、クリーンな再生可能エネルギーへの転換に注力。パッケージに再生紙を使うなど、工夫は枚挙にいとまがありません。ほかにもアラスカの生態系を破壊する危険性のあるぺブル鉱山の開発に反対したり、ニューヨーク・タイムズ紙に広告を出してパリ協定から離脱しないよう国に提言したりと、ジュエリー界を牽引する存在です。
さらに「カルティエ」や「ヴァン クリーフ&アーペル」を傘下に持つリシュモングループも、定期的に自社が環境に与える影響をリポート。2025年までに100%再生可能な電力を使用する目標を掲げるなど、国内外の多くのジュエラーがサステナビリティに取り組んでいます。
今の時代、ダイヤモンドジュエリーを選ぶときは、こうした企業姿勢もセレクトポイントと言えそう。クリーンでポジティブなバックグラウンドであってこそ、白く無垢な輝きにいっそうの説得力が生まれます。こうした考え方は2006年のハリウッド映画『ブラッド・ダイヤモンド』で紛争ダイヤモンドが描かれて以来、人々の間に少しずつ浸透してきましたが、近年はいっそう加速。見かけの美しさだけでは通用しなくなってきているようです。
サステナブルな背景から生まれた真に美しく気品のあるダイヤモンドジュエリーを、大切に長く身につけること。それはエシカルスタイルの象徴であり、ポジティブな未来への責任を担うことにもつながります。季節ごとにファストファッションを使い捨てていくような消費スタイルとは真反対ですね。
オン&オフ、マルチに使えるダイヤモンドジュエリー
ファストファッションの対局にあるダイヤモンドの輝きは合わせる服やシーンを選ばないので、日常のさまざまなシーンで楽しめます。この懐の深さもダイヤモンドの大きな魅力であり、エシカルジュエリーたる所以。ダイヤモンドジュエリーの選び方や着けこなし方については前回お伝えしましたが、ぜひ、ゴルフのオン&オフに活用を。
以前ご紹介した、テニスブレスレットを愛用した往年のクリス・エバート選手のように、あえて同じダイヤモンドジュエリーを着け続けることで、自分のアイコンとするのも素敵です。安価なジュエリーを幾つも持つより、気に入ったダイヤモンドジュエリーをひとつ——そんな王道スタイルが、いまという時代に改めて魅力的に映ります。特に、テニスブレスレットのようにシンプル&ラグジュアリーなダイヤモンドジュエリーの魅力は永遠。
何かの記念日や節目にダイヤモンドジュエリーを少しずつ買い足して、レイヤードコーディネートしていくのもいいですね。いつでも、どこでも、そして未来でも——お気に入りのダイヤモンドジュエリーを人生のパートナーとして、ハッピーに輝く時間を楽しみましょう!