【吉田優利プロが女性ゴルファーに教えてくれる】下半身リードで10ヤードアップ!

プラチナ世代の吉田優利プロは今季の活躍が期待される1人。高校生時代は今ほど飛距離を稼げませんでしたが、辻村明志プロの指導で、下半身リードのスイングを徹底した結果、ドライバーの飛距離が10ヤードアップしたといいます。では、吉田プロがどのようにして下半身リードのスイングを身につけたのか、女子ゴルファーでもマネできるコツを聞きました。

◆手の意識を消すのがカギ!

辻村 優利のヘッドスピードを計測したとき、1年前は40m/s前後だったけど、今はそこから1・5m/sは上がっている。大きなキャリーボールを打てるようになったよね。

吉田 辻村コーチにいわれたとおり、下半身リードのスイングを意識するようになったおかげです。

ダウンスイングから始まるスイングを身につけた結果、吉田プロのドライバー飛距離は10ヤード伸びたそう

辻村 優利は器用だから、上体でスイングをコントロールできてしまうからね。でもそれではプロとして戦えないと思い、下半身からパワーが伝わるように、下半身リードのスイングを徹底することを提案したんだ。

吉田 それこそアドレスから変えました。手を使わずに、下半身で目標に打つイメージを身につけるのは、けっこう難しかったです。

辻村 手の意識をどれだけ消すかがポイントなんだよね。それが難しい。

吉田 肩にクラブを担いで素振りをするドリルも相当やりました。

辻村 アップを終えた後、普通に30回ほど連続で行ってもらったけど、けっこうきつかったと思う。アベレージゴルファーにもこのドリルは有効なだけに、ぜひやってほしいと思います。あとは、腕を使わずに腹筋リードでクラブをインサイドから下ろして、インパクトを迎える。これができれば、ヘッドスピードが上がり、飛距離は確実に伸びます。腹から下で振る具体的な方法は優利に説明してもらいましょう。

吉田 皆さんも一緒に飛距離を伸ばしましょう!

◆お腹からの下の動きでクラブを下ろす

ダウンスイングへの切り返しを下半身から行うことで、腰が開き始めてもまだ胸は目標の反対側を向いている

◆教えてくれたのは…

辻村明志 つじむら・はるゆき/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープロコーチとして、上田桃子、小祝さくら、永井花奈、松森彩夏、山村彩恵らを指導する。原則としてアマチュアは教えないが、吉田優利の世界を目指す夢に共感し、高2からスイングを見ている。

吉田優利 よしだ・ゆうり/2000年4月17日生まれ、千葉県出身。アマチュア時代はナショナルチームメンバーとして活躍。18年に日本女子アマ、日本ジュニアを同一年に制覇する。19年にプロテスト一発合格。国内でのプロデビュー戦となった今年のアース・モンダミンカップでは見事予選を通過。今後の活躍に期待がかかる。エプソン所属。

週刊パーゴルフ 2020VOL.23掲載  取材/構成/文・山西英希 撮影・村上航  取材協力・浜野ゴルフクラブ(千葉県)