飛距離が伸びる！ カッコいい！ マネしたい！ ゴルフをする女性なら誰もが憧れる人気女子プロゴルファーたちのスイングを、連続写真をもとにプロコーチ・大西翔太氏が解説。女性ゴルファーにもマネできるポイントも教えてもらいました！
バックナンバーをチェック！女子プロのスイングをプロコーチが解説シリーズ
◆上下動を抑え、捻転差を大きく使うのが特徴
大きな筋肉を使い、再現性にあふれたきれいなスイングで、バツグンの安定感を実現
アマチュア時代にプロツアーで優勝、プロ入りした今季もすでに1勝するなど、その実力の高さはお墨つきの古江プロ。
身長153cmとかなり小柄ですが、捻転差を大きく使ったきれいなスイングから生み出される正確なショットで、好成績を重ねています。
フェアウェイキープ率、パーオン率の高さが、それを物語っています。ドライバーショットはもちろん、アプローチも上手いので、ぜひ注目してください。
ちなみに、古江プロは大の宮里藍プロファンということでも有名。
かわいらしく、ハキハキした物言いや立ち居振る舞いは、宮里プロさながら。将来、宮里プロのような存在になるのでは、と、予感させます。
足の付け根から前傾し、背中がまるまらない、お手本的アドレス
最近の若いプロに多い、ちょっとフック目のグリップ。
キャップのロゴがしっかり見えるほど、足の付け根からきれいに前傾し、背中は一切まるまっていないているところは、ぜひマネしてほしいポイントです。
下半身はどっしりしたまま、カラダだけで捻転していく
フェースを少し閉じ、手は使わずカラダの回転だけでテークバックしています。
下半身がとてもどっしりしていて、足の位置、ヒザの高さがアドレスと変わっていないところにも注目です。
前傾を崩さないまま、さらに深く捻転
ヒザの高さは変わらないまま、さらに胸を回して深く捻転しています。
ここまで深くねじると、右ヒザが伸びたり左ヒザが流れたりしがちですが、それがまったくなく、まるで下半身が固まっているようにしっかりしています。
スイートスポットにいつでも当てられるスイングを、イメージできるカタチです。
左腕が伸び、スクエアなカタチをキープ
ここまで来ても、前掲や下半身のブレがなく、腹斜筋までしっかり使って深く捻転していることが分かります。
左腕が伸びてクラブの角度も強い。
このまま下ろしてくれば、インパクトでパワーを効率よくボールに伝えることができるはずです。
下半身から一気に切り返し、カラダ以上のパワーを捻出
左ヒザは目標方向を、右ヒザは左ヒザに寄っていっているのがわかります。
そう。トップまでまったく動かなかった下半身を一気に使い、捻転差と体重移動で、小さなカラダ以上のパワーを生み出しているのです。
とはいえ、上半身の背骨を中心とした軸はブレずに回転している。
上下・左右のひっぱり合いもできていて、練習とトレーニングを積み重ねないと、なかなかできないスイングです。
右足を大きく蹴り、下半身は目標方向に。インパクトで大きな力を発揮した余韻のあるフォロー
大きい筋肉を使い、インパクトで最大限のパワーを出し切ったことが感じられるフォロー。右足のけりの大きさは、パワーが大きかったことを表現しています。
また、捻れを相当使った結果、下半身が目標を向いています。
とはいえ、力みは感じられない。
余計な力が入ると左腕は曲がってしまいますが、見事に一直線になっています。
古江プロのような、両腕と胸の空間を変えないスイングは、再現性が高く、方向性が大きく向上します。
コンパクトで芸術的なフィニッシュ
コンパクトでおさまりのいい、とてもきれいなフィニッシュです。
お腹あたりに力感があるのは、カラダを使ったスイングの表れ。
トレーニングによるブレない体幹を感じます。
◆教えてくれたのは…
古江彩佳 Ayaka Furue 2000年生まれ、兵庫県出身。153cm｡父の影響で３歳からゴルフをはじめる。19年、プロツアーの「富士通レディース」で、アマチュアとして歴代7人目の優勝をはたす。同年プロ転向。同期の安田祐香プロとは、高校３年間、クラスメイトだった。ルーキーイヤーの今年「デサントレディース東海クラシック」で優勝。クラブ／ブリヂストン ウェア／VIVA HEART 所属／フリー Instagram@ayaka_furue27 画像/Getty Images
指導／大西翔太プロ 1992年生まれ、千葉県出身。ティーチングプロ。青木瀬令奈プロのコーチ兼キャディとしてツアーに帯同する傍ら、女性やジュニアなど、幅広い層のアマチュアにもレッスンを行う。｢ゴルフをメジャースポーツに☆｣がモットー。（インスタグラムアカウント @shota.ohnishi）
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取材・文 たかはしよし子
