理想のティショットが打てたときの爽快感は、ほかのどの番手でも得られない! ドライバーをもっと気持ちよく、もっと飛ばすために。今すぐできるコツを教えてもらいました!
<<Regina読者が抱えるドライバーの悩みって!?>>
正しいクラブ軌道がわからない…振っても振っても、飛距離が出ないんです…。
当たってもボールが大きく右に曲がるのは、どうして?
トップの位置が定まらない…。
◆ドライバーは全身運動!手打ちでは飛距離に限界アリ
2013年に賞金女王に輝き、現役時代のドライバーの平均飛距離は約250〜260ヤードと〝飛ばし系女子プロ〟の走りでもある森田理香子さん。この夏行われたRegina Openにも特別ゲストとして参加。女子ゴルファーにビッグドライブを披露して大いに盛り上げてくれました。そんな森田プロに、アマチュア女子ゴルファーの印象をたずねると…。
「想像以上に飛ばないんだな、というのが素直な感想ですね。普段、プロの中でやっていると気付きませんが(笑)。330ヤードのパー4でパーオンすることが、アマチュアの女性ゴルファーにとってどれだけ大変なことかがわかったのは、すごくいい経験でした」
そうなんです! だから、飛ばしのコツを教えてください!
「骨格も体の動かし方のクセも人それぞれ違います。だからこれが正解、と言い切るのは難しいかもしれません。ただ言えるのは、200ヤード飛ばそうと思ったら、トレーニングは必要不可欠だということでしょうか。体を使わずに手だけで打てば、私でも150ヤードほどしか飛びません。でもドライバーは全身運動。体を回転させて、遠心力を使って大きくクラブを振れるようになれば、飛距離はすぐ伸びますよ。加えて、基本を見直すことも大切です」
というわけで、森田流ドライバー飛距離アップレッスン、開講です!
◆美しいスイングの土台は、アドレスにあり!
「ドライバーに限らず、すべての番手で土台となるアドレス。かっこいいかそうでないかは、構え方を見れば、一目瞭然。ターゲットを狙えるかどうかも、そこで決まります。まずは美しい型を、体にしっかり叩き込んで!」
◆【構え方】スタンスは小から大!少しずつ広げていくと安定します
「構えてからスッとスムーズに振る。あの人きれいだな、って思う人にはリズム感があるんです。だらだらとテンポが遅いと流れも悪くなるので、構えるステップはシンプルに。重心はつま先でもかかとでもなく、真ん中に。ガニ股や猫背にも注意して」
□ボールは左足かかとの延長線上に
□あごをしっかり引く
◆【狙い方】飛球線と目線は別! 自分の目線は常にターゲットより左です
「ボールの延長線上にあるラインと構えたときの肩のライン、線は基本的に2本あるんです。でも、アマチュアの多くはアドレス時に肩のラインもターゲットを向いてしまう。それがいわゆる“右を向く”ということ。目から入ってくる情報に惑わされないで」
□飛球線=球を打ち出したい方向
□目線=構えた場所から見える景色
□飛球線と目線は交差しない
◆ 飛球線と目線が交差! これがいわゆる 「右を向いている」原因
「ボールと肩の距離は約ワンクラブ。つまり、目線は常にターゲットより左にワンクラブずらした景色をとらえていないとダメ。右を向くクセは早めに直しましょう」
◆ フェースをターゲットに向けながら、 アドレスに入るなんて言語道断!
「フェース面をボールに合わせてからアドレスに入る人、よく見ます。ですが、それって何の意味もなしてません。方向を定めるのは両足と肩のラインです!」
◆教えてくれたのは…森田理香子プロ!
<プロフィール>1990年生まれ、京都府出身。身長164cm。8歳からゴルフを始め、18歳でプロテスト合格。2010年、「樋口久子IDC大塚家具レディス」にて初優勝。プロ6年目の2013年、関西出身選手として初の賞金女王に。ツアー通算7勝。現在は一線を退き、ツアー解説など幅広い分野でゴルフに携わっている。今春よりゴルフウェアブランド「yummy rose」をプロデュース。Instagram(@1_rikako)ではプライベートも公開。
Regina2021秋冬号より転載 撮影/角田慎太郎(Gran) エディター/一寸木芳枝