初心者ゴルファーほど、本番ラウンドでは緊張が強まり、普段の自分らしさを出せない話も少なくありません。スイングやスコアなど、ゴルフにまつわる部分はもちろんながら、同伴者とのコミュニケーションにおいても、自分のことで精一杯になってしまった結果として、失態をおかしてしまった!なんていうこともよく起こります。
メンタル心理カウンセラーの並木まきが、初心者ゴルファーほどやりがちなので気をつけたい、ラウンドで嫌われる振る舞いをお話します。
1:過剰な褒めトークの連発
自分だけが初心者で、同伴者のゴルフの腕前が中級〜上級レベルだと、プレーをする前だけでなく、プレー中にも緊張してしまう人は多いですよね。
その緊張を解くと同時に、同伴者への気遣いとして「相手を褒める」を多用してしまう初心者ゴルファーも少なくありません。
しかし、褒め言葉は適切に口にしてこそ人間関係を円滑にするもの。緊張している自分をごまかそうと、中身のない褒め言葉を連発してしまうと、かえって相手の不信感を招くだけでなく、薄っぺらい印象を与えるので危険です。
「すごいですね」「さすがですね」などの褒め言葉定番トークは、その根拠があってこそ、相手に響くフレーズです。スイングの良さやボールの飛び方の良し悪しがまったくわかっていないのに「とりあえず言っておけばいいよね」というスタンスは。むしろ相手に嫌われてしまう火種にもなりかねません。
2:開き直る
初心者ゴルファーであるほど、プレー中には自分だけが急いだり走ったりしなくてはならないシーンも多く現れます。
前半の9ホールでは、まだ心身ともに元気でプレーファストを徹底できていた人でも、後半ともなってくると、だんだんと疲れが溜まり「もう無理」という心理に陥りやすくなります。
人間は疲れてきたときに本音が出やすいこともあって、前半には同伴者に配慮してプレーファストを徹底していた人でも、後半になると、開き直ったかのような態度が出てしまうこともあります。「もう疲れた」「まわりに気を使うのが面倒くさい」などの気持ちがあると、それがプレー中の行動にも現れやすくなるわけです。内心で思っているだけならば人間関係に影響は与えませんが、そんな“開き直った様子”が態度に出てしまうと、相手もプレーに疲れてきているタイミングでもあるだけに、好感度がダダ下がりになるきっかけに。前半戦でエネルギーを使い果たさないことも大事な心がけです。
3:ズルをしたがる
ラウンド中にゴルフのルールを徹底すると、初心者ほど心が折れそうなスコアになるのは、よくあるお話です。そして、過去にルールを甘くしたラウンドばかりを経験してきた初心者ゴルファーほど「ラウンド中は、失敗をしてもカウントされないはず」「バンカーに入っても、そのうちに“手で出していいよ”って言ってくれるはず」などの“甘え”が習慣になっている人も稀に見受けられます。
しかしこれは、言ってみれば、本来のルールを逸脱した“ズル”に当たる行為です。きちんとラウンドを楽しみたい人ほど、こういった“甘え”を許さない傾向もあります。
たまたまこれまでのラウンドで、「初心者だから」という理由で甘めに対処してもらえるシーンが多かったとしても、みんながみんな同じように、初心者に対してルールを甘くしてくれるわけではありません。
自分から「バンカーから出せないんで、手で出しますね!」「スイングに失敗したので、ノーカウントですよね?」などの甘えを口にするゴルファーに対しては、たとえ初心者であっても不快感を示す人も少なくないことは忘れるわけにいきません。
プレー中には不慮の出来事にも遭遇するため、初心者ゴルファーほどホールが進むごとに心身ともにヘトヘトになってきますよね。そんなときに「このくらいなら大丈夫よね」と思っても、油断した態度や行動をすることによって、同伴者からの評価が下がるリスクも上がります。
過剰に心配する必要もありませんが、同伴者が気持ちよくプレーできるよう、相手への配慮やマナーは忘れずにラウンドをしたいですよね。
並木まき/元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。ゴルフ歴15年のエンジョイゴルファー。