ほとんどのゴルフ場でネット予約が可能になり、プレーをするだけならゴルフ会員権を購入する意味があまりなくなった昨今。そんな令和の時代にゴルフ場メンバーになる意味とは? ゴルファーが本当に知りたかった会員権の疑問を深掘りしていきます!
会員権購入を検討しているのは・・・
入口 花子(いりぐち・はなこ)/神奈川県横浜市在住の45歳。広告代理店・マーケティング部の部長。30代を機にゴルフを始め、現在は月2~3回の頻度でラウンドを楽しむ。一緒に行くのは、仕事仲間や女友達。ゴルフを通じて知り合った旦那がいるが、上司や同僚とのラウンドが多く、最近は一緒にラウンドする機会がめっきり減少。この先、夫婦で一緒にゴルフを楽しむためにも、ゴルフ会員権の購入を検討中。
せっかく買った会員権、年を取ったらさてどうなるのでしょう? だんだん足が遠のいて、いつしか休眠状態に……なんてもったいない。と思っていたら、元気なうちに会員権を子供に譲り、自分もそのままホームコースとしてメンバー同様のクラブライフを送れる方法があるのだとか。これは知っておいたほうがよさそう!
相続と生前贈与
最近、親子連れや三世代でラウンドしている人をよく見かけますけど、あれ、憧れちゃいますよね。私もいつか子どもとゴルフ💛なんて。
会員権は親族に譲ることができるのをご存じですか?
それって、相続……ですよね?
もちろんそれもありますが、相続とは、個人会員の方が亡くなったあとに相続人へ会員権の名義を変更することを言うんです。生前中に親族に会員権の名義変更をすることは生前譲渡とか、生前贈与と言います。以前と比べてプレーする機会が減ってきて、かといって売却する気もない。そんな時、家族や親族にゴルフをする人がいるのであれば、選択肢のひとつとして考えていい方法だと思います。
確かに。プレーする機会が減ってほとんど行かなくなっているのに年会費だけ納め続けるのはもったいないということか……。
手続きの際は名義書換料が必要になりますが、ほとんどのゴルフ場で大幅に減額しています。通常の半額から、なかには70パーセントオフのところもあって、例えば千葉県のあるゴルフ場の名変料は80万円ですが、生前贈与の場合は10万円です。
でも、それって今のゴルフ生活から完全リタイアする人の話ですよね? 私にはまだまだ先の話だなあ。
(チッチッチと指を振ってニヤリ)。会員権を生前贈与して、自分もメンバーだった頃と同じようにプレーを続けられて、しかもオトクな方法がありますよ。
何ですかそれ? 詳しく教えてください!
終身会員なら譲渡後もそのまま!
ズバリ、終身会員です! ゴルフ場によってOB会員とか、ゴールド会員といった名前でも呼ばれていて、在籍年数や年齢の規定はありますが、それをクリアしていれば生前でも子どもに名義書換をして自分も残ることが可能です。しかも、年会費が割安になるところが多いんです。例えば栃木県のあるゴルフ場は、贈与した会員は任意でゴールド会員として新たに登録することができ、そのままメンバーフィでプレーが可能。登録料無料で年会費は16,500円(正会員は52,800 円)です。
子どもとラウンドする夢が俄然、リアルになってきました。
でしょ? ゴルフ場によって競技会への参加などに制約を設けているところもありますが、ゴルフを純粋に楽しむ分にはメリットが大きい。評判がいいので導入するところが増えているんです。何しろゴルフは生涯スポーツですからね。
健康維持のためにも、完全にやめてしまうのはちょっと……ですよね。
それに、これまで築いてきたメンバー同士の関係性をいきなり断ってしまうのももったいない話です。終身会員になれば付き合いをそのまま続けられますし、それを次の世代につなぐことだってできるでしょう。
子供同士も仲良くなってくれたら最高。家族どうしでラウンドもできますね。
将来のことも含めて考えたら、これも会員権選びのポイントのひとつとして覚えておくといいと思いますよ。
ゴルフ会員権について知りたいことがあれば、明治ゴルフまで!
取材・文/清水 晃(メディアサンライツ) イラスト/長谷川まき