初心者必見! プロキャディ・伊能恵子がアドバイス ゴルフ上達に役立つエチケット&マナーのススメ【12】バンカーを慣らすときは最後に砂を押してあげましょう!

プロキャディ・伊能恵子さんが独自の視線で語るエチケット&マナー。最終回は、バンカーへの入り方とならし方についてです。自分の後にプレーする人のためにもできるだけきれいにならしてあげるべきです。バンカーレーキの使い方さえ知っておけば、簡単にできるのでぜひ参考にして下さい。

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◆バンカーに入るときはできるだけアゴの低いところを選ぶ

ゴルフに限りませんが、エチケット&マナーの根本は他人に迷惑をかけないことだと思います。したがって、自分がされたら嫌だと感じることをするべきではありません。仮に、自分がバンカーに入れたとき、足跡などきちんとならしていないところにボールがあったらどう思いますか? 同じ思いを後続の組にさせないためにもしっかりとならしておきましょう。

具体的なならし方ですが、ビギナーに多いのが、バンカーレーキを奥から手前に引いて終わることです。これだと、手前に砂の山ができてしまいます。当然、ここにボールがくると打ちにくくなります。

正しいならし方は、奥から手前にレーキを引いた後、山になった部分を押してあげましょう。できれば、最初は刃がある方で何度か往復させ、最後に背中側で山を押します。そうするときれいにならした状態になります。

女性だと砂を重く感じるかもしれませんが、ならすときにコツがあります。それは、レーキの角度です。普通に立った状態でならすと、レーキの角度が大きいので砂の抵抗も大きくなります。ところが、少し屈んで低い位置からならすと、砂の抵抗が小さくなります。できるだけレーキの角度を大きくしないようにしましょう。

また、プレーの進行を考える場合、レーキをバンカー内に置いても構いません。その場合、自分の背中側に置くようにするといいでしょう。バンカー内への出入りは、アゴが低いところからが基本です。アゴが高いところから出入りすると、砂が崩れたり、深い足跡ができてしまうので気をつけましょう。

使用したレーキは、アゴが低いところの付近に置いておきます。ただし、近くにレーキがある場合は、少し離したところ置いて下さい。

バンカーショットが失敗してグリーンに乗らなかった場合は、同伴プレーヤーに先に打ってもらいましょう。できればホームランしたときなどは、同伴プレーヤーがならしてあげたほうがスムーズにプレーを進行できると思います。自分一人ではなく、組全体で気持ちよくプレーできることを考えましょう。

今回で私の連載も終わりますが、最後に一つだけ言わせて下さい。それは、カップからボールを取り出すときのお願いです。

ルール改正もあり、最近はピンを挿した状態でカップインする人が多くなっています。その場合、ボールを取り出す際にカップの縁を傷つけてしまう人が少なくありません。特に、右手にグローブをしていると、本人が気づかないうちにカップの縁を崩しています。

正しい取り出し方は、人差し指と中指でボールを挟み、ボールをピンにつけた状態で手を上に上げます。ボールをカップの壁につけたり、手の甲をカップの壁につけたまま手を上げると、カップの縁を崩すので要注意です。

バンカー内へアゴの高いところから入るのはNG

アゴの低いところから出入りしましょう

バンカー内へレーキを持って入るときは、自分の背中側に置きましょう

レーキを奥から手前に引いただけだと砂の山ができてしまいます

低い姿勢でレーキを押すと砂の抵抗が小さく、女性でも楽にならせます

最後にレーキの背中側で砂を押してあげると、きれいにならせます

人差し指と中指でボールを挟み、ボールをピンに添えたまま手を上げると、カップの縁を傷つけません

ボールをカップの壁につけたまま拾うとカップの縁を傷つけます

カップの壁に手の甲をつけたまま拾い上げてもカップの縁を傷つけます