ゴルフを始めてしばらく経ち、「そろそろ大会に挑戦してみたい」と思った方も多いのではないでしょうか。しかし、初めての大会には緊張や不安が付きものです。今回は、初めてのゴルフ大会で失敗しないために知っておきたい基礎知識を詳しく解説します。
◆競技ゴルフは「公式ルール」のもとでプレー
競技ゴルフとは、規定のルールに従ってスコアを競い合うゴルフです。服装やファストプレイなどのマナーは通常のゴルフと同じですが、仲間内やゴルフ場で独自に定められたルールは適用されません。まずは基本的な違いを把握しておきましょう。
【競技ゴルフ初心者がおさえておきたい基本ルール】
・グリーン上での「OK」なし。カップインするまで打つ
・プレイング4などの特設ティは使用できない
・同伴競技者へのアドバイスは禁止(キャディはOK)
・同伴競技者のクラブを借りると2罰
・6インチリプレースは適用されない
競技なので「OK」が適用されないことはなんとなくイメージできますが、同伴者とクラブの貸し借りやアドバイスが禁止されていることなど、知らずに出場すると恥ずかしい思いをするだけでなく、スコアにも影響します。打ちにくい場所から勝手に動かすことも罰則になるので、「ついうっかり」とならないように注意が必要です。
そして、スコアの記録は「マーカー(同伴競技者)」が記入する、ということもプライベートゴルフにはないルールです。対戦相手のスコアを互いに記入し、競技終了後にプレーヤーが確認し署名する「アテスト」が行われ、問題なければ受理される、という流れになります。記入ミスは訂正すれば問題ありませんが、気が付かずに提出した場合はプレーヤーが失格になってしまうので細心の注意が必要です。
◆初心者でも参加できる大会はある
「競技」と名前が付くので「上級者しか出場できないのでは?」と思われがちですが、初心者向けの大会や地域のクラブ競技会など、様々なレベルの大会が存在するため、レベルに合った大会を選べば心配ありません。出場資格は大会によって異なり、アマチュア大会では一般的にハンディキャップや所属クラブの推薦が必要です。プロ大会では、一定の成績を持つプロゴルファーや予選を通過した選手に出場資格が与えられます。
大会に出場するためには、各ツアーやクラブの公式サイトで日程や出場資格を確認し、規定に従ってエントリーシートを提出します。予選がある大会もあり、上位に入ることで本戦の出場権を得ます。これらのステップを踏むことで、競技ゴルフに参加できるのです。
競技ゴルフはシングル戦とチーム戦があり、それぞれ異なる方式で競います。シングル戦は打数で競うストローク方式です。チーム戦ではスクランブル方式かベストボール方式のいずれかで競います。スクランブル方式は、各ホールでチーム全員がショットを打ち、その中から最も良い位置のボールを選びホールアウトします。ベストボール方式は各ホールでチーム全員がそれぞれのボールを使ってプレイし、メンバーの中で最も良いスコア(打数)がそのホールのチームスコアとして採用される方式です。
◆上手くなりたいなら競技ゴルフはおすすめ
ゴルフのレベルアップさせたいなら、競技ゴルフは有効な手段です。プライベートゴルフと違い、緊張感あるゴルフと向き合うことで、練習への取り組み方も変わりスキルアップが期待できます。プレッシャーにも強くなり、強くなったメンタルはプライベートゴルフでも役立ちます。ルールの把握は必須なので、競技ゴルフにチャレンジしてみようかな、と思った人は、まずは上級者と一緒にチーム戦へエントリーしてみましょう。競技ゴルフへのチャレンジは、スコアアップに加え上級者との交流や新たな出会いも期待できます。ルールに不安な人は、初心者向けのセミナーや、サポートを受けながら参加できる大会もあるので、そこからスタートするのも良いでしょう。
取材・文/夢書房