ゴルフのルールは、細かいものも多くてなかなか覚えきれませんよね。きちんと把握しているつもりでも、いざプレーすると、判断に自信がもてない……という女性ゴルファーも多いのでは。今回はボールにまつわるルールをクイズ形式で出題。ルールをしっかり把握すれば、スコアアップ間違いなし!
【問1】拾い上げたボールって拭いてもいい?
グリーン手前のフェアウェイに止まったボール。同伴競技者に「アプローチの邪魔になるから」と言われて拾い上げました。ボールに泥がついていたので拭いてしまったのですが、これって大丈夫なのでしょうか?
【問2】マークしないでボールを拾い上げちゃった! ペナルティあり?
カート道路に乗ったボールを救済のためのニヤレストポイントを決めて、ボールを拾って救済エリアにドロップ。ところが、同伴競技者から「ボールを拾い上げる前にはマークしないといけないのでは?」と言われてしまいました。マナー違反だっけ? それともルール違反? 一体どうしたらいいの?
【問3】チョロしてしまった暫定球! 続けて打っても大丈夫?
渾身の力で放ったティーショット!思いとは裏腹にボールは大きく右に曲がって深いラフに入ってしまいました。「あの辺はラフが深くてボールが見つからないかも……」との同伴競技者の声もあり、暫定球を打ったのですが、なんとチョロ。最初のボールが入ったラフまで距離があるんですけど、暫定球って続けて打っても大丈夫?
↓↓正解は……!↓↓
【回答1】1打罰。拾い上げても拭けないケースに注意
ゴルフ規則14.1c「拾い上げた球をふくこと」には、
・パッティンググリーンで拾い上げた球は常にふくことができる(規則13.1b参照)。
・パッティンググリーン以外の場所で拾い上げた球は、次の理由により拾い上げた場合を除き、常にふくことができる。
とあります。
拭いてはいけないとされるシーンは以下。
・球が切れたか、ひびが入ったかを確かめるため。ふくことは認められない。
・球を確認するため。確認のために必要な程度だけふくことは認められる。
・球がプレーの障害となるため。ふくことは認められない。
・球が救済を認められる状態にあるかどうかを確かめるため。プレーヤーが規則に基づいて救済を受けるのでなければ、ふくことは認められない
そして、「プレーヤーが認められていないのに拾い上げた球をふいた場合、1罰打を受ける」と続きます。
グリーン以外であっても、拾い上げたボールは基本的には拭くことが許されています。ただし、上記4項目に当てはまる、「ボールの状態を確認するために拾い上げたボール」と、今回のように「他のプレーヤーの障害になるために拾い上げたボール」は拭くことができないので注意が必要です。
【回答2】救済を受けてドロップする場合、マークは不要!
ゴルフ規則14.1「球をマークすること、拾い上げること、ふくこと」の14.1a「拾い上げてリプレースする球の箇所をマークしなければならない」には、「元の箇所にリプレースすることを要求する規則に基づいて球を拾い上げる前に、プレーヤーはその箇所をマークしなければならない」と記載されています。
しかしその後には「規則に基づいて救済を受けるために球を拾い上げる場合、プレーヤーはその球を拾い上げる前にその箇所をマークする必要はない」と続いています。
したがって、今回のようなカート道路からの救済を受ける場合には、ボールをマークせずに拾い上げても問題ありません。グリーン上などのように、リプレースが要求される場合にはマークが必要となります。ちなみに今回のケースでは、ボールを拾い上げる前に、救済のためのニヤレストポイントを決める必要があります。ニヤレストポイントには、ティーなどで目印を置くことが推奨されています。基本的なことですが、改めて考えると混乱してしまうかも。ぜひ覚えておいてくださいね。
【回答3】最初のボールが入ったラフの手前までは、暫定球をプレーしても暫定球として扱われます。
ゴルフ規則18.3「暫定球」の、18.3c(1)「暫定球を続けてプレーする。」には、
「プレーヤーは、元の球があると推定する場所とホールから等距離、またはホールから遠い所から暫定球を続けてプレーする限りにおいては暫定球としての状態のままその球でプレーを続けることができる。このことはその暫定球を数回プレーしたとしても同じである」
と記載されています。
したがって、ティーイングエリア側から見て、ラフに入ったと思われる場所を越えない限り、何度でも暫定球をプレーしてもいいのです。ただし、越えた場所で暫定球をプレーした場合、その暫定球は正球となります。最初のボールが見つかったとしても、ロストボール扱いとなり、プレーすることはできません。
参考URL:JGA公式サイト