ラウンド中に耳にする「暫定球」や「ペナルティ」。「1打罰だっけ?」「2打罰⁇」と、あやふやになってしまうことありませんか。初心者ゴルファーには、覚えにくいペナルティはたくさんあります。そこで各シーンに分けた一覧表で、まずは基礎的なペナルティを覚えておきましょう。
◆暫定球って何?
暫定球という言葉を聞いたことはありますか。打ったボールがOBや、ボールを見失ってしまうロストボールの可能性が高い場合に打ち直しておくことです。ボールの落ちどころが分からず、もしかしたらOBやロストになっているかもというシチュエーションは少なくありません。
とりあえずボールが落ちたと思われる場所に行って、3分以内に見つけられればプレー続行できます。でも見つからなかった場合に元の場所に戻って打ち直しをすると、時間がかかりすぎるだけでなく後続のプレーヤーにも迷惑をかけることに。
「プレーファースト」を心がけるためにも、暫定球を打っておく必要があります。暫定球を打つ場合には以下のことに注意が必要です。
・暫定球は宣言してから打つ
暫定球を打つ場合には、必ず「暫定球打ちます」と宣言してください。誰が見てもOBやロストボールの可能性が高くても、宣言することが必要です。何も言わずに暫定球を打つと、ペナルティを科せられます。また、宣言する際にはボールのブランドと番号も宣言しましょう。始めに打ったボールが見つかった時に暫定球と見分けるためです。
暫定球もOBやロストボールになってしまっている可能性がある時は何度でも暫定球を打つことはできます。その場合にも暫定球の宣言は忘れずに行ってください。
・ティーショットの暫定球を打つ場合は全員が打ち終わってからがマナー
ティーイングエリアから打ったボールがOBやロストボールの可能性があるときは、打った直後にもう一度打つのではなく、全員のティーショットが終わってから暫定球を打つのがマナーです。
・初めのボールを見つけられればそのボールを優先
暫定球を打った後に最初のボールを探して、3分以内に見つかれば最初のボールでプレー続行。暫定球の方がフェアウェイで、最初のボールが林の中でも見つかった最初のボールが優先です。
・暫定球のペナルティ
・プレイング4
多くのゴルフ場にはティーイングエリアに「プレイング4」の特設ティーがフェアウェイに設置されています。これはローカルルールなので、どこのゴルフ場にも必ずあるものではありません。もし1打目がOBやロストの可能性があるならば、ボールが見つからなかった場合には、プレイング4から4打目として打つことができます。
プレイング4の特設ティーが設置されている場所は残りの距離が約100〜150ヤードの打ちやすい位置に設置されている場合が多いため、4打目にはなりますがナイスショットできる確率は上がります。また、プレイング4ではティーアップして打つこともできるので、ぜひ活用して次につなげてみてください。注意点としてはプレイング4が使えるのはティーショットがOBになった場合のみです。
◆ゴルフのペナルティ 初心者ゴルファーはこれだけマスターしよう
ゴルフのペナルティはシーン別にプレーの流れで覚えていくと、頭に入りやすいものです。ティーショット、セカンドショット以降、バンカー、グリーン別に簡単に説明していきます。
◆ペナルティにならない場合もある
・空振り
空振りはペナルティはありませんが、1打とカウントされます。
・ボールがカートに当たった
たまにあるケースですが、ボールがカートに当たってしまった場合、カートが止まっていたか動いていたかに関係なく、ボールが止まった場所からプレー再開となります。
動物や人に当たってしまった場合もペナルティはなく、そのストロークを取り消して、再プレーで続行可能です。
・2度打ち
クラブにボールが2回以上当たってしまっても、1ストロークになりペナルティの対象とはなりません。ただしクラブでボールを押しやったり、反対に自分の方に引き寄せたりするのはペナルティの対象になるので、気を付けましょう。
まとめ
ゴルフはルールが曖昧でも何となくできてしまうスポーツです。正しいルールを知ることはマナーにもつながります。とはいえ全てを覚えるのは至難の業。よく使う身近なところから始めてみてはいかがでしょうか。
取材・文/加古浩子