◆2013年、戦いの場を米ツアーに
2012-2013年シーズンには、いよいよ米ツアーに本格参戦します。しかし、出場した22試合でトップ10入りは1試合のみと不本意な結果に…。翌2013-2014年シーズンは開幕2戦目の「シュライナーズ・ホスピタルズ for チルドレン・オープン」で2位タイと好調な出足を見せ、「ファーマーズ・インシュランス・オープン」では7位タイ、「アーノルド・パーマー招待」では8位タイとシーズン序盤は期待を持たせる成績を残します。
ところが、後半戦は全く見せ場もない結果に。さらに翌2014-2015年シーズンは、出場試合は過去最多の28試合に達しますが、トップ10フィニッシュは「ザ・プレーヤーズ選手権」8位タイなど2試合のみ。結局、参戦3年で一度も優勝争いに食い込むことはできませんでした。
◆腰痛での挫折、そしてどん底へ…
2016年、石川プロをゴルフ人生最大の試練が襲います。
2月、ツアーを腰痛のため急きょ欠場。早期復帰を目指しましたが、3月に「腰椎椎間板症で、椎間板ヘルニアの一歩手前」と発表。長期離脱を余儀なくされたのです。
米ツアー参戦による飛距離増を目指したスイング改造など、様々な試行錯誤が最悪の結果を招いてしまう形となりました。ツアー復帰は約5カ月後。しかし長期離脱の影響は大きく、目立った成績は残せず。
低迷は続き、PGAツアーのポイントランキングではシード圏外に。入れ替え戦でも40位となり、賞金ランク31位で25位以内に与えられるツアーカードを手にすることはできませんでした。
◆日本ツアー復帰、そして再び頂点へ!
それでも石川プロは2018年、不屈の魂で日本ツアーに復帰。 また、その人柄から選手会長に推され、就任します。
2019年7月に行われた日本プロゴルフ選手権大会では、実に3年ぶりの優勝を果たします。これは自身メジャー2勝目で、ツアー通算15勝目。そして12月、日本シリーズJTカップでの優勝は、メジャー3勝目。ツアー史上最年少「28歳82日」で生涯獲得賞金10億円を突破! 見事な復活を果たしたのでした。
◆石川遼プロの今後は?
石川プロが現在の目標として口にしているのは、「2020年の東京五輪出場」。 世界ランクの日本人上位2選手が出場資格の条件なので、現在日本人3位の石川プロは十分射程圏内です。
東京オリンピックで日の丸を背負って戦う石川プロを見ることができるのでしょうか? また、再び米ツアーで戦う姿を見る日も遠くないかもしれません。来シーズンも、ますます輝く“遼くん”から目が離せない1年になりそうです。
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