【銀座のかずこママがズバリ言うわよ!】ゴルフのお悩み 解決サロン Vol.43

銀座6丁目にある「銀座Room」は、遊びなれた紳士や淑女が夜な夜な訪れる会員制バー。お目当ては、オーナーのかずこママを中心にくり広げられるウィットに富んだおしゃべり。人を愛し、ゴルフを愛するかずこママが、Regina-webに登場。ゴルフにまつわる「あるある」悩みをズビシッと解決してくれます!

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◆「コンペの幹事になってしまいました。成功させるポイントを教えて!」前編

イメージ画像/写真AC

先日、仕事でつながりのあるゴルフ仲間に誘われたコンペに誘われ、ブービー賞をいただいてしまいました。なんとそのコンペには、「ブービーが次の幹事をする」という決まりがあり、私がすることに……。

今まで、いろいろなコンペに参加はしてきましたが、コンペは初めて。コース選び、組み合わせ、賞品……決めることがたくさんあり、頭が痛いです。なんとか無事成功させたいのですが、なにかヒントがあれば教えてください!(不動産業 リエ 35歳  独身)

◆コース選びは重要。“安さ”金額で選ぶのはハイリスク

接待なのか、社内なのか、親しき仲なのか、ゴルフ好きの集まりなのか……。どういう人が集まるコンペなのかによってコンセプトが変わってくるし、そこに所得層や車の有無などの細々した要素も加わるので、すべてにお答えするのはちょっと難しいので、私のお店、「銀座Room」が年に2回主催しているコンペについて、コンセプトとポイントを紹介します。その中から、役に立ちそうなエッセンスを参考にしていただければうれしいわ。

「銀座Room」のコンペのコンセプトは、「社交」と「出会い」。接待ではなく、参加者全員にいい出会いが生まれるよう、ゴルフ場で過ごす1日を社交の場として、なるべく多くの人と、ステキな出会いをしてほしい。

そのために大切なのはまず、ゴルフ場の選び方。「銀座Room」はバーとはいえ、男女とも自分の飲み代に最低1万円くらいは使える方たちが集まるお店。そのくらいの所得層の人が、せっかくの日曜日にみんなでゴルフに行くわけなので、安けりゃいいってゴルフ場はNG。とはいえ高すぎてもよくないから、その辺のさじ加減を見ながら、ゴルフ場を選んでいます。

銀座に集まる方、それなりの地位のある方は、ゴルフ上級者も多く、そういう方たちにはプレーも楽しんでほしいから、ゴルフ場のクオリティは大事にしているわ。

グリーンが剥げていたり、バンカーに砂がなかったりでは、がっかり。「こんなゴルフ場に呼ばれてコンペなんてしたくない」って、思われたら最悪よね。コース管理が行き届いているかどうかは、最低条件よ。

また、カートの移動やクラブ選択などの余計なことに煩わされず、みんなで社交の場を楽しんでほしいので、必ずキャディつきにしています。

ゴルフ場との信頼関係の構築も、ポイント。開催の数カ月前から日程を決めて、組数を抑えていただき料金の交渉をするので、必ず、お約束した人数は送るようにしています。

ですから、2、3週間前とかなら別だけど、急なキャンセルが出た場合はキャンセルした人に全額支払いをしていただいて、約束の人数分のプレー代をお支払いしています。

信頼関係をつくることで、なにかサービスをしていただいたり、いい時間のスタートを取ってくださるなど融通を利かせいただける。そういうことにつながるものよ。

◆貸し切りバスで、往復の時間も楽しんでいただく

ゴルフ場への移動手段について察するのも幹事の仕事。お客様の中には車を持っていない人もいるし、飲み屋のコンペということもあってお酒を飲んで楽しんでほしいから、ウチではバスをチャーターして、東京駅に集合し、みなさん一緒にバスに乗っていただいています。

バスの中では飲み物をお出ししたり、お互いを紹介するなど、移動時間も楽しんでいただけるようにしています。お酒の力も手伝っておしゃべりにも花が咲くので、より早く打ち解けていただけてるのかな、と感じてます。

◆景品は高価でワクワクするものを厳選。ただし数は最小限に。

次に、賞品。社交だけじゃなく優勝争いも楽しんでいただきたいので、コンペ費を例えば一人3000円くらいいただいて、みなさんがキラキラときめくようなものを用意します。

当日、ゴルフをがんばった人には優勝。これから頑張ってほしい人へのブービー賞、そして、飛び賞とか当日賞とか、全員に可能性がある賞。20組のコンペだとして、その数は10くらい。

その代わり、優勝は目ん玉が飛び出るくらい高級なお肉とかワインなど。そのほかの賞も、普段自分では買わないけれど、もらったらうれしい、インパクトのあるものを選んでいます。

基本は、食べてなくなる「消えモノ」。物だと好みがあるでしょ。私も経験があるけど、どんなに高価でも、いらないものをもらったときの残念な気持ちったらないでしょう?賞をたくさんにすると、表彰式にも時間がかかっちゃうしね。

そういう意味でも、賞品の協賛をお願いすると、誰もがもらってうれしいものならウェルカムだけど、そうではないケースも少なくないので、積極的に集めないようにしています。

ちなみに、賞品をスタート前に発表することもポイント。これから始まる一日のワクワク感をさらに高めていただきたいですからね。

長くなっちゃうので今回はこの辺で。次回・後編は、もっとも大事な「組み合わせ」の決め方と、アトラクションなどについてお話します! 読んでね!

◆かずこ(Kazuquo)ママ プロフィール

“一見さんお断り” 銀座6丁目の会員制バー『銀座Room』を経営。常連には多数の女子プロゴルファーが名を連ねる。名門コースの会員権をもつほど、自身も大のゴルフ好きで、年2回のコンペを主催。著書に「東京銀座六丁目 僕と母さんの餃子狂詩曲」(集英社刊)がある。インスタグラム(@kazuquo)もチェック!