取引先とのゴルフラウンドは、仕事のそのもの、あるいは仕事の延長だと捉えている人が多いでしょう。しかし、ゴルフ場ならではの解放感が相まって、うっかり失礼な言動をしてしまう人も少なくないのが実情です。そんな「うっかり」が、仕事の関係者への取り返しのつかない事態にもつながりがちだけに、気を抜くわけにはいきません。
メンタル心理カウンセラーの並木まきが、取引先とのラウンドで、一発アウトになりかねない女性ゴルファーの振る舞いをお話します。
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1:タメ語の連発
ビジネスシーンで会っているときには敬語オンリーでも、ゴルフラウンドを同伴すると、距離感が縮まることから、うっかりタメ語になってしまう人も少なくありません。
確かに、一般的な人間関係においては親近感を出したいときには堅苦しい敬語ばかりを使うよりも、たまにはタメ語、またはタメ語のような表現を混ぜたほうが、やわらかい印象になるのも事実。それをきっかけに、親密度が上がることもあるでしょう。しかし、相手が取引先である以上は、あまり砕けすぎないに越したことはありません。
相手がニコニコと話しているからと言って、タメ語での会話を「良し」としているとは限らず、笑顔の裏で「失礼な人だな」と感じているパターンも。ラウンド相手との日頃の関係性にもよりますが、ゴルフ場以外でタメ語を使ったことのない間柄であれば、ラウンド中も敬語を崩さないほうが賢明でしょう。
2:プレーに対して大騒ぎする
自分がプレーをミスしたとき、あるいは相手がナイスプレーをしたときなどに、「キャー」「うっそー!」などと大騒ぎしすぎる女性は、単純に「うるさい人」として好感度が下がりがちに。一部の男性は、そういった振る舞いを「女性ならでは」と喜ぶのも事実ですが、ビジネス上の関係者とのラウンドでは、できる限り控えたほうが安心です。特に、同性からの目は冷ややかで「女を売っている」などの悪い印象にも直結しやすいでしょう。
その場ではみんなが笑っていたとしても、「公私の区別がつかない人」や「幼い人」などのネガティブな評価にもつながりかねず、仕事上の人間関係にヒビを入れてしまうことも。
ラウンド中には、プレーに対してねぎらいの言葉をかけることは大事ですが、浮ついた印象にならないよう、気をつけたほうが確実です。
3:ゴルフ場を批判する
ゴルフ場には、正直なところ自分との相性もありますよね。ビジネス関係者とのゴルフでは、自分との相性があまり良くないゴルフ場でラウンドする機会も珍しくありません。
ですが、そんなときに「ここのゴルフ場はグリーンがいまいち」「レストランのメニューが少ないですよね」などと、ぽろりと批判的なことを口にしてしまうのは危険です。
仮に、誰が見ても「いまいち」なゴルフ場だったとして、批判的な意見に対してその場では同意をしてくれていたとしても、内心では「文句の多い人だな」「意外と面倒な人なのかもしれないな」「気に入らないと、すぐに文句を言う人なんだな」などと、悪い印象を抱かれてしまう引き金になりかねません。
自分では「ネタ」のつもりで、周りからの笑いをとりたくて口にしていたとしても、悪口は悪口。警戒されるきっかけになってしまえば、その後のビジネスにも悪影響が及びかねないので、ゴルフ場の批判はどんなときにも避けたほうが無難です。
ビジネス仲間とのゴルフラウンドは、親しくなれるチャンスでもあると同時に、同伴者の意外な一面を知ったことで「今まで思っていた人と、実は違うんだろう」とネガティブな印象が強まってしまうことも少なくありません。せっかくラウンドを同伴するなら、今後のビジネスを円滑に進めるために、いい印象を残したいもの。うっかり失礼な振る舞いをすることのないよう、気をつけておきたいものです。
並木まき/元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。ゴルフ歴15年のエンジョイゴルファー。
(※筆者注 画像は筆者の私物です。文中の効果は筆者の個人的な感想です。)