かかる費用は、家2軒分ー!! そんな本気ともジョークともとれる話が出るほど、子供を1人前のプロゴルファーに育てるまでにはお金がかかると聞きますが…。さて、本当のところは? インタビューしました!
◆年間約300万円以上。これでも我が家は“かけていない方”です(苦笑)
高橋なつ希ちゃん(8歳)ファミリー 父・慶さん(54歳)、母・百合子さん(43歳)、弟・駿太郎くん(3歳)
東京都在住。元々ゴルフ好きだった慶さんと百合子さんが「家族全員で一緒に遊べるものを」と、3歳のなつ希ちゃんにクラブを握らせたのがきっかけ。コーチは不動産会社を経営する父親の慶さんが務め、母の百合子さんはサポート役に徹している。
◆今年7月のアメリカ遠征費用は約100万円超!
今年7月、アメリカ・サンディエゴで開催された「IMGA世界ジュニア選手権」に日本代表として参加。7〜8歳の部で2位タイという成績を収めた高橋なつ希ちゃん。ジュニアの大会に出場するようになったのは、まだほんの2年前のこと。
「力試しに、と軽い気持ちで参加したら、思いのほか好成績を収めて。それで火がついてしまったのは、親の方かもしれません(笑)」(以下、父・慶さん)
以来、本格的に競技に参戦。20〜21年シーズンの出場試合数は、小さいものも含めると約30試合にも及ぶ。
「今年最大の経費は、7月のアメリカ遠征ですね。コロナ禍もあり、隔離期間を含めると約3週間のホテル暮らし。飛行機代、宿泊費、現地での移動コストだけでざっと80万円。そこに練習ラウンドやエントリーフィ、食費を含めれば、100万円以上かもしれません」
もちろん、アメリカ遠征は例外的な出費だが、普段でも大きくコストを占めるのは遠征費と試合関連費だとか。
「練習ラウンドには親が帯同するんですが、そこは本人とは別に費用がかかります。ただ横にいて18ホールを歩くだけで1万7000円とか(苦笑)」
日々の練習は、ジュニアに理解のある練習場やコースにお願いし、低料金でサポートしてもらっているそう。
「海外在住で、試合の度に帰国する家族や送迎車が毎回異なる高級車のお家とか、上には上がたくさんいます(笑)。我が家は〝かけていない方〟だと思いますよ」
世界ジュニアでは、初日59、2日目58、3日目62でホールアウト。
愛用シャフトはフジクラのスピーダー。「フジクラゴルフクラブ相談室 木場店」でチェックしてもらっているとか。※身長によってはフィッティングができないことがあります。
多くのトロフィーや賞状がなつ希ちゃんの実力の証。
◆年間出場試合は約30! 目標にしていた大きなタイトルを見事獲得!
今シーズンの目標は、世界ジュニアへの出場と「ゴルフダイジェストジャパンジュニアカップ2021」での優勝。どちらも達成し、この笑顔。
◆自宅から300km以内は“ご近所”感覚で車移動
遠征用にと買い替えた車はメルセデス・ベンツのVクラス。姫路まで約8時間かけて移動したこともあるそう。年間走行距離は約3万km!車にはヨギボー!
◆夏休みの宿題も遠征先で取り組みます
高橋家はあくまでも“学業優先”。アメリカ遠征時には、ドリルや宿題を持参。
◆拠点は稲見萌寧のホーム、「北谷津ゴルフガーデン」。学校帰りに毎日練習!
15時ごろに学校から帰宅すると、すぐ練習場に直行。50球〜100球打つのが日課だそう。母・百合子さんの実家の庭には、祖父お手製のアプローチ&パター練習スペースも。
◆結果を出したらご褒美を奮発!
やる気を出させるためのご褒美の効果はテキメン! コロナ禍前は、女子ツアーを観戦しに行くことも多々。写真は青木瀬令奈プロと。
◆シャフトはフジクラ、グリップはイオミック
まだ成長途中のため、クラブはヨネックスのジュニア用セットを使用。セルフカスタムするなど、工夫も必要とか。パーツによっては、いろんなご縁でサポートをいただくことも。
Regina2021秋冬号より転載 撮影/田中駿伍(MAETTICO) ヘア&メイク/伊藤歌苗 エディター/一寸木芳枝