こんにちは、ハウスキャディ歴●年のB子です。さて、先日のこと。私がキャディさせていただく予定のお客様が、本来のスタート時間の15分前になってもカートにいらっしゃらないことがありました。スタートは遅れていたので問題ないのですが、キャディとしては少々やきもき。そろそろ呼び出した方がいいかな……という状況になって、ようやく走って現れたお客様！ しかし、その手、その耳にはスマホが。
どうやら、仕事の電話のようでした。朝の注意事項も全く耳にされないまま、自分の打順が回ってきてやっと通話を終え、一応は時間通りスタートすることはできたものの……。その後もひっきりなしに鳴るスマホ。前の組に詰まれば、すぐ電話。時には、自分の番になっても電話を切ることができず、他の方に打順を代わっていただいたりしてどうにか遅れずにプレーできてはいました。しかし、通話の時間が減ることは無く、他の人は打ち終わって２打目地点に移動して行ってしまっているのに、まだ通話中……と、どうにもならない状況に。困ったお仲間が代わりに打つなどしてなんとかラウンドを終えたのですが、カートに乗っている最中も電話、電話、電話。仲間たちも呆れるばかりで、そんなに忙しいのならもうお帰りになられた方が良いのでは？ と思ってしまったのは私だけでないはずです。
通話する時は、まわりの状況を見て！
携帯電話の扱いについて、今のように普及していない頃では、持ち込みを断っていたゴルフ場もありました。しかし、今ではスコア管理だけでなく距離計代わりにもなるため、ゴルフに欠かせないものになっています。そのため、その使用について規定を設けているゴルフ場はあっても、使用禁止にしているゴルフ場は無いようです。だからこそ、使用についてはプレーヤーのモラルに任されています。
プレースピードに影響が出るような通話は、マナー違反であり、迷惑行為でもあります。マナーモードにしておいて、着信の確認は前の組と詰まった時。急ぎの内容でも、会話はすぐに終わらせるようにして、お昼休憩の時やラウンド終了後などにかけなおすようにしましょう。大事な仕事で今すぐ電話をとらざるをえない！ というものならば、他の方に先に打ってもらうか、間に合わない場合には、そのホールをギブアップしてパスしてしまうことをお勧めします。
プレーに支障が無い程度であれば、通話すること自体は問題無いと思いますが、誰かが打とうとしている横で大きな声でお話されているお客様、いらっしゃいますよね。前にまだいるからと、ここぞとばかりにお電話される方がいらっしゃいますが、前の組が打とうとしているのに通話の声が聞こえるのはとても迷惑。離れているから大丈夫と思っても、結構聞こえるものなので、近くに打つ方がいる場合の通話は控えましょう。
通話をしているとまわり状況が見えなくなるお客様は多く、他の方に聞こえないように離れていくのは良いけれど、なぜか他のホールからのボールが来そうな危ない場所に移動していってしまう方も。コース内での通話は危険なので、通話する場合には安全確認も忘れないようにしましょう。
ラウンド中の撮影は、常識の範囲内で
携帯電話の問題は、通話だけではありません。最近は、写真や動画の撮影に使われる方も多くいらっしゃいます。スタート前に集合写真を撮ったり、詰まっているときに風景を撮ったりといったように、ゴルフの思い出として撮影される方、いらっしゃいますね。その場合、他の方が打つときにシャッター音がしないように気を付けましょう。SNSにアップする場合には、無関係の方が映り込まないようにするなど、後にトラブルが起きないように配慮をお願いします。
動画を撮影される方も増えています。自身のスイング動画を撮影する際に、たまにキャディに撮影を頼まれる方がいますが、ボールの行方確認もキャディの仕事なので、動画の撮影はお仲間に頼むようにお願いしています。たまに、ショットする人の斜め前から撮影を試みる方もいますが、大変危険なのでやめましょう。
スイングだけでなく、プレー中の様子を撮影される方もいますが、どうしても視界が狭まりがち。ゴルフには打球事故があるということを忘れず、前後の組とも適切な距離を保ちつつ常識の範囲内でお願いします。動画配信サイトにあげるような動画を撮影する場合には、ゴルフ場に許可を取ることも忘れずに。
ゴルフは、ルールよりマナーが大事と言われるスポーツです。ラウンド中の携帯電話の使用は、マナー違反にも迷惑行為にもなります。そうならないためにも、まわりの状況をしっかりと把握し、迷惑にならない範囲での使用をお願いします。
◆キャディのB子 プロフィール
キャディのB子／あるゴルフ場のアルバイトキャディ。学生時代に家族の影響でゴルフを始め、大学のゴルフサークルに所属。就職活動に失敗し、ハウスキャディのアルバイトをして就職先を探すはずが、キャディが天職と気づく。シャンクが一番の敵。
