平田憲聖プロも全英オープン出場決定! 日本で開催される“海外メジャーの予選会”って?

先々週、岡山県のJFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部で開催された「〜全英への道〜ミズノオープン」。最終ホールで決着がつかず、3ホールに及ぶプレーオフを制して平田憲聖(ヒラタ ケンセイ)プロが初優勝! 中島啓太プロとの2000年生まれ同級生プレーオフが大きな話題となりましたね。

さて、そんなミズノオープンですが、なぜ「全英への道」なのか? 実は、この大会自体が全英オープンの予選会の日本会場でもあるからです。

平田憲聖プロがツアー初優勝 (撮影:上山敬太)

◆ミズノオープンは、全英オープンの予選会なんです!

全英オープンの予選会ということは、この大会で上位に入れば全英オープンに出場できるということ。今年は、上位4名までに7月にイングランドのロイヤルリバプールで開催される全英オープンの出場権が与えられました。

大会に優勝した平田憲聖プロ、そして2位以下の中島啓太プロ、金谷拓実プロ、安森一貴プロの4名が、全英オープンの出場権を獲得。これにより、既に出場権のある松山英樹プロ、比嘉一貴プロ、星野陸也プロ、蝉川泰果プロと合わせて、計8名の日本人が全英オープンに出場することになりました。

日本で開催される海外メジャーの予選会は?

ミズノオープンのように、通常のトーナメントが予選会を兼ねているものの他にも、日本で開催される海外メジャーの予選会があります。全米オープンの予選、そして全米女子オープンの予選です。

間もなく、6月15日(木)から開催される全米オープン。その最終予選会は、日本、イングランド、カナダ、米国内10カ所の計13カ所で開催されました。日本会場は先月、茨城ゴルフ倶楽部西コースで行われ、それにより日本人では石川遼プロと永野竜太郎プロがその出場権を獲得。既に出場権のある松山英樹プロと合わせて、3名の日本人選手が全米オープンに出場することが決定しました。

その翌週には、7月に開催される全米女子オープンの予選会が房総カントリークラブ房総ゴルフ場で行われました。そこでは、岩井明愛プロ、佐藤心結プロ、木下彩プロ、三ヶ島かなプロ、脇元華プロの5名がその出場権を獲得し、岩井ツインズの出場が決まったことで大きな話題になりましたね。

全米女子オープンの出場権を既に持っている選手は、畑岡奈紗プロ、古江彩佳プロ、笹生優花プロ、渋野日向子プロ、勝みなみプロ、西村優菜プロ、馬場咲希アマ、山下美夢有プロ、西郷真央プロ、稲見萌寧プロ、川崎春花プロ、吉田優利プロ、上田桃子プロ、岩井千怜プロの14名。つまり今年は、計19名もの日本人選手が出場権を獲得していることになります。

どちらの予選会も、1日に2ラウンド、計36ホールの戦いになります。日程も、通常のツアーの合間に開催されることから、出場するプロにとってはなかなかの体力勝負です。それでも、海外メジャーへの挑戦を試みるプロは多く、毎年多くのプロが参戦しています。

海外の大会への出場権を獲得できるものは他にも

こういった「予選会」という形ではなく「推薦をもらう」という形で、メジャーに限らずなんらかの海外の大会への出場権を得られることもあります。それが、優勝副賞となっている大会もいくつかあります。

先週開催された「BMW日本ゴルフツアー選手権森ビルカップ」では、優勝者の金谷拓実プロに優勝副賞としてDPワールドツアーの「BMWインターナショナルオープン」への出場権とUSPGAツアーの「ZOZOチャンピオンシップ」への出場権が与えられました。

今は無くなってしまいましたが、ネスレ日本が主催で2017年まで開催されていた「日本マッチプレー選手権」は、優勝選手に翌年のヨーロピアンツアー公認競技「ハサン2世ゴルフ・トロフィー」の出場招待権が与えられていました。

その他にも、有名なものでは「ソニーオープン・チャレンジ」と呼ばれる、1月にハワイで開催されるソニーオープンへの出場権。タイトルスポンサーであるソニーグループ株式会社が持つ選手招待枠から、一部を公益財団法人日本ゴルフ協会と一般社団法人日本ゴルフツアー機構に提供していて、今年は岡田晃平アマと比嘉一貴プロがその枠で出場しました。

日本にいて、海外の大会への出場権を得られるのはプロにとっても大きなチャンス。様々な経験をすることで成長していくプロも多く、こういった機会がますます増えていってほしいと思います。

◆おだみなプロフィール

おだみな/元プロキャディ。男子、女子両ツアーで活動し、宮里藍プロのデビュー年からアメリカ本格参戦までの専属キャディとして転戦。現在は二児の母をしながら、近所のゴルフ場でハウスキャディとしてアルバイト中。学生時代に家族の影響でゴルフを始め、ゴルフ歴だけは長いがスコアはイマイチ。

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