ゴルファーにとって過酷な季節がやってきます。寒さを理由にさまざまなトラブルが起きがちだけど、じつはそれ、ちょっとした工夫で克服できるかも! 冬こそ知っておきたいゴルフのための栄養ケアとボディメンテの方法をご紹介します。
◆冬ゴルフで起こりがちなこと
体がガチガチに固まって思い通りに動かない
冬によく起こるのが、体が固まる現象。これに対応できずにスイングにも影響が……。
とにかく寒くて行くのが億劫
そもそも寒さに弱いことが原因で、冬のゴルフを避けている人も多いのでは?
疲れが取れない!
冬のラウンド後には疲れが抜けず、家でぐったりしてしまうなんてことも多々。次の日まで響くことも
怪我をしがち
固まった体を無理に動かし、強引にスイングするのは怪我の元! 冬は怪我をしやすいので要注意。
◆こうならないためにも……冬こそ体づくりが重要です!
管理栄養士 園部裕美さん
スポーツ栄養士を経て、現在は栄養指導やコンサルを中心に活動。分子栄養学に精通し、理論的かつ、自己の経験も元にしたSNSでの発信が大人気。@hiromisonobe_eiyou
TIGER GOLF FITNESS 中目黒店 トレーナー SHOさん
理想のスイングができる"体づくり"のための、ゴルフ特化型のパーソナルトレーニングジムでトレーナーを務める。過去にプロ野球選手としても活躍し、筋肉や体の構造、疲労回復法などに詳しい。
◆冬ゴルフのための栄養ケア&ボディメンテ術<前日の夜>
ベストな状態でラウンドに臨むため、旬の食材を使ったバランスのいい和食を選ぶのが正解。肉より消化のいい魚をメインにした定食で、前日からコンディションを整えよう。
◆寒さに負けない!理想の献立はこちら◆
主菜 焼き魚 + 大根おろし
胃腸への負担が少なく、タンパク質を補給できる魚は主食としてベスト。刺身はお腹を壊す可能性がゼロではないので避けて。消化を助ける大根おろしを添えるのがおすすめ。
副菜 根菜の煮物
野菜のおかずはぜひ、栄養価の高い旬の食材を使用したものに。大根やごぼうなど、旬の根菜類を使った煮物料理なら、体をじんわり温めつつパワーもしっかりチャージできる。
主食 とろろ昆布onごはん
ミネラルが豊富なうえ、手軽に取り入れられる乾物をごはんにのせて食べるのが栄養価を高めるコツ。もち麦など、食物繊維を多く含むものをごはんに混ぜて炊くのもおすすめ。
汁物 具だくさんのみそ汁
体を温めるために、みそ汁は絶対。ミネラル豊富な海藻類やタンパク質が摂れる豆腐、ビタミンBやDを含むきのこ類をたっぷりいれて。発酵食品であるみそは腸を整える効果も。
デザート 旬のフルーツ
消化を促し、翌日のエネルギー源となる糖質を含んだフルーツはデザートに最適。夜は糖質を控えがち……という人もラウンド前日はしっかりと摂るように意識しよう。
◆前日夜にやるべき・避けるべき習慣 Q&A
Q.寝る前に摂ったほうがいいサプリはある?
A.マグネシウムがおすすめ
「筋肉の緊張をほぐし、睡眠の質をよくするマグネシウムを摂取しておくといいと思います。サプリで補給してもいいし、海藻などミネラル豊富な食材を夕食で食べておくのもよいですね。また、普段から眠りにつくためのルーティンをつくっておくことも重要です」(園部さん)
Q.いい睡眠をとるためにはどうすればいい?
A.体を温める&タイミングを意識!
「体が冷えるとなかなか寝付けないと思うので、湯たんぽなどを使い下半身を温めながら寝るようにしましょう。また、入浴後60〜90分で体の深部体温が下がるのですが、一番自然に寝付きやすいそのタイミングを狙ってベッドに入るようにして」(SHOさん)
Q.ラウンド前日の夜にやってはいけないことは?
A.頭を使うこと、過度に体を動かすのはNG
リラックス状態と真逆になるようなことは避けたい夜の時間。「次の日の予行練習にレッスン動画を見たり、"ここに気を付けよう"などと頭で考えすぎるのはやめたほうが無難。また筋トレなど体を動かしすぎる行為も興奮状態になってしまうので避けて」(SHOさん)
Q.理想的な入浴法は?
A.ぬるめのお湯に20分程度浸かるのを目安に
よい睡眠の準備としても大切な入浴。湯船に浸かるのは大前提として、お湯の温度や入浴時間にもこだわると◎。「熱いお湯は交感神経を刺激し、睡眠の妨げになるので、ぬるめのお湯(冬なら40℃程度)に20分ほど浸かり、リラックスモードへ移行して」(SHOさん)
Regina2023年秋冬号より転載 イラスト/香川尚子 エディター/河津美咲