サッカーとゴルフが融合したスポーツ「フットゴルフ」って何?その特徴は?

ゴルフを始めたいけどハードルが高い、ゴルフを始めたけどなかなか上手くならない。誰しも一度はそんな悩みを抱えることがありますよね。今回の記事では、いま世界で人気沸騰中の「フットゴルフ」をご紹介します。そろえる道具などの価格面ではゴルフよりも比較的デビューしやすく、スコアが気にならないほど身体全体を使って楽しめるのが「フットゴルフ」の魅力。プレーできるコースも増えてきています。フットゴルフの世界に触れてみませんか? 

海外で人気沸騰のフットゴルフ/Getty Images(2019)

◆フットゴルフってどんなスポーツ?

フットゴルフとは、サッカー(フットボール)とゴルフを融合させたスポーツです。サッカーボールを蹴って行うゴルフとイメージしてもらえばわかりやすいでしょう。ゴルフボールの代わりにサッカーボールの4号球か5号球(国際ルールサイズ)を使って18ホールをラウンドします。

基本的にはゴルフ場でプレーができます。パーはゴルフ場と同じように71〜72ですが、パー3で40〜60ヤード、パー4は120〜140ヤード、パー5が170〜200ヤードと距離はゴルフと比べて短く設定されています。また、カップは約50センチと大きく、ラフに作られていることが多いです。

◆フットゴルフの特徴

フットゴルフの特徴は、始めるハードルが低い点にあります。ゴルフに比べて高価な道具を揃える必要もなく、ゴルフ練習場で一定期間練習する必要もありません。サッカーボールを蹴ることができたらすぐにコースデビューできます。また、1ラウンド18ホールにかかる時間はおよそ2時間〜2時間半で、料金も2,500円〜5,000円程度と初心者や女性でも手軽に楽しめます。

サッカーボールは、ゴルフボールよりも傾斜や風の影響を受けやすく、アップヒルを1回で登り切らないと、下まで転げ落ちることも。また、ボールが完全に止まるまではプレーできないため、傾斜や風によって動いているボールを止めてはいけません。傾斜の途中でボールが止まり、3秒たつと「ストップ」と宣言することで、その後ボールが動いたとしてもストップとコールした地点にリプレースできるルールもあります。

他にも、フットゴルフはゴルフでいうところの「OK」が認められていないため、カップからの距離に関わらず、完全にホールアウトしなければいけません。

◆フットゴルフの基本ルール

フットゴルフの基本ルールはゴルフとほとんど同じです。カップインするとホールアウトになり、ホールアウトまでボールを蹴った数がスコアになるなど類似しています。また、フットゴルフにもティイングエリアが設けられており、ティーマーカーが設置されていて、その2メートル後方の間でキックオフ(ティーオフ)を行います。審判がいない点や蹴る順番もゴルフと同じです。

ボールへの接触に関してもゴルフと同様で”あるがままにプレーすること”とされています。蹴る前にボールを動かしたり、障害物から遠ざけるためにボールに触れてはいけません。同伴者同士のボールが多少なりともキックの邪魔になる場合は、特別にマークすることや持ち上げることが許されます。ウォーターハザードに落ちた場合は、落ちたと思われる地点に1番近い場所から2歩以内にリプレースし、1打罰を受けることになります。ちなみに、OBの場合も1打罰であり、ここはゴルフと違うところです。

◆サッカーのユニフォームはNG? フットゴルフの服装

基本的に服装マナーはゴルフと同じです。日本フットゴルフ協会で推奨されている服装は、帽子はハンチングでシャツは襟付き、下半身はゴルフ用のズボンか短パン、女性の場合は短パンやスコートです。また、ソックスはニーハイのアーガイル柄、シューズはインドアのサッカーシューズやターフサッカーシューズとされています。

サッカーウェアやサッカースパイク、水着や短すぎる短パンは禁止されていて、ゴルフと同じようにジーパン、Tシャツ、サンダルももちろん禁止。普通の運動靴だと芝の上で滑りやすいため、ゴルファーならスパイクレスのシューズがおすすめです。何を着ていいかわからない場合は、プレー予定のゴルフ場に確認するほうが無難でしょう。

フットゴルフが急速に普及しているのは、初心者でもすぐに始められる点です。2024年1月現在フットゴルフができるゴルフ場は、日本フットゴルフ協会が公認しているコースが16コース、その他のコースが14コースあります。壮大な自然の中で思いっきりボールを蹴るフットゴルフでは、また一味違った楽しみになること間違いなし。ぜひ一度体験してみてはいかがでしょうか。

取材・文/夢書房

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