ゴルフを通じた出会いでは、ときとして「ん?」や「えーっ!?」と感じるような人物と巡り合ってしまう不可思議なシチュエーションも起こります。普段の生活だけではなかなか知り合わないようないろいろな人と出会えるのは、ゴルフの醍醐味でもありますが……。
時として、記憶に悪残りするような珍人物との出会いにも遭遇します。
元議員でありメンタル心理カウンセラーの並木まきが、女性ゴルファーたちがひたすら「ギョッ!」としたという珍人物にまつわるゴルフエピソードをピックアップしてお届けします。
【珍人物1】節約のためにランチを食べない人
「ちょっと前に一緒にゴルフを回った初対面の男性は、『節約のため』と言ってランチを食べずに、飲み物と一皿の副菜だけを頼んでいました……。
そんな人と一緒にラウンドをしたのが初めてだったので、思わず『お金が理由でランチができないなら、できるときだけゴルフ場に来ればいいのでは!?お腹が空いて午後のプレーに支障が出そうで心配です』と、ちょっと失礼かなと思いながらも聞いてしまったのですが……、その男性は『あらゆる生活を節約しないと、僕はゴルフをする余裕がないんですよ〜』と笑っていました。
最近は物価高がすごいので、言いたいことはわかるけれど……。ウエアや道具は“それなり”のものを揃えている男性だったので、ランチだけ妙に節約しているのが不可解で仕方ありませんでした!」(37歳女性/自由業)
昨今の物価高は、ゴルファーの日常生活も脅かしていますよね。節約をするのは悪いことではないけれど、空気を読まなかったり周囲を心配させたりする節約となると、珍人物だと思われても無理はないのかもしれません……。
【珍人物2】絶対にカートを運転しない人
「この前、男友達が連れてきた男性と初めてゴルフを一緒に回ったのですが、その男性はどんなに自分がカートの近くにいても、絶対にカートを運転しないし、カートに乗るときには後の席に座って、誰かが運転してくれるのを待っているんですよ……。
なんだか不思議な人だなぁ……と思って様子を見ていたのですが、世間話のときに本人が『自動車免許は持っているんですけど、僕は自転車も運転しないくらいで、自家用車以外は一切コントロールしない主義なんです』と宣言したのを聞いて、密かにドン引きしました(笑)。どんな主義を掲げるのも自由だとは思いますが、みんなでゴルフに来ているのにどんなシーンであってもカートを運転しないっていうのは、見ていてかなり不自然に思いましたね。
私から本人には特に何も言いませんでしたけど、こういう不思議な人とのラウンドは疲れるからもう二度と嫌だな……と記憶に悪残りしました(苦笑)」(34歳女性/マスコミ)
カートの運転に苦手意識がある人だと、誰かが運転してくれるだろうと期待してしまうのかも!? 車は運転するのにカートは運転しないポリシーは、確かに不可解な印象を残してしまいそう。
【珍人物3】上級者ではないのにバックティーから打ちたがる人
「何度かゴルフをご一緒したことがある50代の男性は、ゴルフ歴は20年くらいあるらしいのですが、お世辞にも“上級者”とは言えない腕前……。
だけどバックティーから打てるゴルフ場に行くと、必ずバックティーから打ちたがって、やたらにモタつくゴルフをするんです。
みんなその人よりも年下だから『レギュラーティーからでいいんじゃないですか?』って言い出せなくて、いつも内心でモヤモヤ。ひょっとするとご本人は自分のゴルフが上手だと思っているのかもしれないから、うかつなことは言えません(苦笑)。
だけど、バックティーから打つせいでやけに時間がかかるゴルフになっちゃっていることに、いつか本人が気づいてくれるといいなぁ……」(34歳女性/秘書)
バックティーから軽やかなショットを打つ上級者の姿は、ゴルファーの憧れでもありますよね。けれど“上級者ではない人”が見栄や自己満足のためだけにバックティーを使いまくるとなると……、同伴者への迷惑にもなってしまいかねませんよね。
◆ストレス回避なら距離を置くしかない
珍人物とのラウンドは、良くも悪くも記憶に残りやすいものです。
残念だけれど「もう二度と一緒にラウンドをしたくないな……」と思うような行動をする人とは、そっと距離を置くのがストレス回避の術につながるのは、間違いないでしょう。
◆並木まき プロフィール
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。ゴルフ歴15年のエンジョイゴルファー。