雨の日が多くなる梅雨時。プロのプレーを見に行こうと、日付指定の前売り券を購入したのは良いけれど、天気予報は生憎の雨マーク。せっかく会場まで行っても、もし中止になってしまったら? チケットの払い戻しはあるの? そんな雨の日のギャラリーに関する疑問にお答えします。
◆どれくらいの雨で中止になるの?
雨によるプレーの中断や中止は、雨量だけでは判断されず、コース内に水が浮いているかどうかで判断されます。天気予報で雨量はそれほどでは無いと出ていても、前日まで悪天候の日が続いていてコースコンディションが明らかに悪い場合や、その日の内に復旧できないと判断された場合には、その日のプレーが中止となることも。
台風の接近などでギャラリーへの危険があると判断された場合にも、中止になることがあります。天気予報で前日から既に悪天候がわかっている場合、早い段階で中止を発表することも。ギャラリー予定の日が悪天候予報の時は、公式ホームページを細目に確認するようにしましょう。
◆中止になったら、チケットは払い戻されるの?
チケットが払い戻しされるかどうかは、チケットの種類によって変わってきます。大会期間中を通して使える券は、大会が不成立になった場合などを除いて払い戻されることはほとんどありません。期日指定のものや、当日券の場合、競技開始後に1組でも9ホールのプレーを完了した時点で払い戻しが無くなる場合が多いです。大会によって違う場合もあるので、ホームページを確認するようにしましょう。
◆雨の日にギャラリーをする際のお勧めの持ち物や注意点は?
雨が降ると、コース内の芝の上も、カート道の上も滑りやすい状況になります。転倒防止のためにも、防水効果のあるゴルフシューズをお勧めします。ただ、カート道を歩く際に普通のスニーカーよりは足音が響くので、近くでクワイエットボード(選手がプレーに入ることをギャラリーに知らせるボード)が上がっているのが見えたら、早めに止まるようにしましょう。坂のある場所を歩く予定が無い場合には、長靴でも良いですね。
傘を持って歩く場合には、転倒の危険性も考えて、荷物は両手の空くリュックが安全です。最終ホールのグリーン周りなど、人が密集しがちな場所では隣の人の傘から滴る水で濡れてしまうこともあるので、傘だけでなくレインウェアも着て行くとなお良いでしょう。雨の日は想像以上に冷え込むので、レインウェアは防寒具にもなるのでお勧めです。
◆プレーが中断になるのはどんな時?
雷が近づいている時や、グリーン上に水が浮くようになった時などにプレーが中断になります。水はけがかなり良いグリーンだと、大雨でもなかなか中断にならない場合もあります。
強風による中断や中止はかなり珍しいとはいえ、過去に全く無いわけではありません。グリーン上で止まっているボールが動いてしまうような強風では、中断になることもあります。大会用に設営された看板などが飛んでしまう危険性がある時や、天候の回復の見込みが立たない場合には、中断ではなく、そのまま中止になってしまうことも。
◆プレーが中断している時、ギャラリーはどこにいれば良い?
悪天候のため競技が中断になった場合、ギャラリーが避難できる場所はかなり限られています。ギャラリープラザのテント内はすぐに満員になってしまうので、早めに移動することをお勧めします。
天候の急変時には、急いでコースマップ内に記載されている避難場所に向かいましょう。特に、雷が鳴った場合には落雷の危険性が高いため、試合も即中断になります。木の下は、木に雷が落ちる可能性があり、非常に危険。もし、コースで雷を聞いたら、すぐに避難場所等に避難するようにしましょう。
せっかく観戦に行ったのに、誰もプレーしていない! なんて状況にならないように、あらかじめ天気と公式ホームページはチェックしておきたいですね。
プレーが見られない可能性がある雨の日は、ギャラリーに行くのも躊躇してしまうかもしれません。でも、プレー中止やサスペンデッドが決まった後に、選手たちがそれぞれの判断でファンサービスを行うことがあります。せっかく会場まで足を運んだのに、中止…という場合は、すぐに会場を後にするのではなく、クラブハウス周辺に行ってみるともしかしたら何か良いことが起こるかもしれません。
◆おだみなプロフィール
おだみな/元プロキャディ。男子、女子両ツアーで活動し、宮里藍プロのデビュー年からアメリカ本格参戦までの専属キャディとして転戦。現在は二児の母をしながら、近所のゴルフ場でハウスキャディとしてアルバイト中。学生時代に家族の影響でゴルフを始め、ゴルフ歴だけは長いがスコアはイマイチ。